X(Twitter)では、ターゲットを絞った広告を展開できるだけでなく、リポスト機能による拡散力も期待できるため、多くの企業がX(Twitter)広告を活用しています。年齢、性別、国、居住地、趣味嗜好などを細かくターゲティングが可能で、訪日外国人を対象とした集客にも効果を期待できます。
しかし、広告特有の用語や仕組みが難しく、使い方を理解するのに苦労している方も多いのではないでしょうか。
本記事では、X(Twitter)広告の種類、投稿方法、費用、ターゲティングなど、基礎的な使い方について詳しく解説していきます。
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X(Twitter)広告のメリット
まずは、X(Twitter)広告のメリットを2つ紹介します。
1. ターゲットを細かく設定できる
X(Twitter)広告の特徴として、どういったユーザーをターゲットとして広告を表示させるかを細かく設定できる点にあります。
特定のアカウントをフォローしているユーザーだったり、特定のキーワードについてポストしたユーザだったり、過去のポストなどから分析して詳細なターゲティングを行い、広告の目的に合わせて効果的で確度の高いプロモーションが目指せます。
2. リポスト機能で拡散を狙える
X(Twitter)には「リポスト」「引用リポスト」と呼ばれる拡散機能があり、ユーザーのタイムラインに表示された他者のポストは、リポストされることによって拡散されていきます。
X(Twitter)広告も一般のポストと同様にリポスト・引用リポストが可能で、X(Twitter)広告を見たユーザーがその投稿をリポストすることによって、そのX(Twitter)広告が拡散され、「バズ」ることも期待できます。
広告の種類を選ぼう:X(Twitter)広告は3種類
広告はユーザーのタイムラインやトレンド、検索結果などに表示・掲載できます。X(Twitter)広告の種類は下記の3つがあります。
- プロモツイート
- プロモアカウント
- プロモトレンド
それぞれの広告の表示内容や表示場所とともに、どの形式のX(Twitter)広告が目的にとって効果的かなどを解説します。
1. プロモツイート:ポストの内容を広告として表示
プロモ広告、ポストの内容を広告として表示するX(Twitter)広告で、最もスタンダードな形の広告です。テキスト、画像、動画などのコンテンツをX(Twitter)のタイムラインや検索結果に表示できます。「プロモーション」という表示がつく以外は通常のポストと同様のため、リポストや引用リポストなどによって拡散されれば高い広告効果を生む可能性もあります。
<参照>
X(Twitter):ツイートをより多くのユーザーに届ける方法
2. プロモアカウント:アカウントを広告として表示
プロモアカウントは、アカウントを広告として表示し、アカウントの認知度を高めてフォロワーを獲得するのに効果的なX(Twitter)広告です。X(Twitter)のタイムラインやおすすめユーザーの上部に表示されます。新設したアカウントの告知や、まだ認知が低いターゲット層のフォロワーを獲得するためにも、表示されるアカウントのアイコン画像やプロフィール、固定ポストを整えて魅力的なアカウントであると見せるのが大切です。
3. プロモトレンド(トレンドテイクオーバー):トレンド上部に広告を表示
プロモトレンドは、X(Twitter)ホーム画面の「話題を検索」から表示されるトレンド上部へ広告を24時間独占して表示する広告です。トレンドにはその日その時間に話題となっているキーワードやハッシュタグが表示されていて、ユーザーがその話題となっているキーワードに対して情報収集したり、話題のハッシュタグを見つけたりします。
そのため、プロモトレンドにはアカウントやサービス自体の広告よりも、季節や「○○の日」などに合わせたキャンペーンを広告投稿することでトレンドとの相乗効果が得られます。
<参照>
X(Twitter):トレンドテイクオーバープラス
ターゲットに刺さる広告を作ろう:主要なクリエイティブは5種類
ここでは、X(Twitter)広告で最も目にする、以下の5つの広告タイプについて解説します。それぞれの違いや表示できる内容について解説します。
- テキスト広告
- 画像広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- その他
1. テキスト広告
画像や動画などがない文字だけのプロモツイートです。シンプルかつ自然にX(Twitter)の他のコンテンツに溶け込み、フォロワーだけでなく、メッセージを届けたいターゲットにもポストのリーチを広げられます。URLを挿入して、WebサイトやECサイトに誘導することも可能です。
日本語では基本的に最大140文字のテキストが投稿できますが、有料サービスの「Twitter Blue」に加入すると全角で2,000字、半角で4,000字までの長文投稿が可能になりました。
プロモーションしたい内容によっては文字情報だけで広告ターゲットへ訴求するのは難しいため、画像や動画をつけたプロモツイートでの広告投稿が望ましいでしょう。
2. 画像広告
画像広告では、商品やサービスについて1枚の画像とテキストを組み合わせて紹介できます。
文字のみのポストと同じく、基本的には最大140文字のテキストが投稿できますが、厳密にはリンクで使われる文字数を除いて最大128文字のテキストを表示できます。
URLを挿入してWebサイトやECサイトに誘導することも可能です。ただしURLを挿入する場合は、テキストの文字数が減る点に考慮する必要があります。
3. 動画広告
テキストと動画が一緒になった広告です。魅力ある動画で興味を引き、Webサイトやアプリに誘導したり、ブランドメッセージへのエンゲージメントを高めたりすることができます。
基本的に日本語の投稿では、リンクで使われる文字数を除いた最大128文字のテキストと最大2分20秒の動画を投稿できます。
ターゲットのタイムラインで自動再生され、動画の長さが60秒未満の場合はループ再生されます。X(Twitter)社は15秒以下の動画を推奨していますが、申請によっては最長10分までの延長もできるとしています。
4. カルーセル広告
1つの広告内に複数の画像や動画を掲載できる広告です。複数の商品やプロモーションを紹介したい場合に有効で、水平方向にスワイプ可能な画像や動画を最大6つ使うことができます。
カルーセルカードをカスタマイズして、ユーザーに意図するアクションを促す機能を付与することもできます。
5. その他
「X(Twitter)カード」という、広告に対してターゲットからのアクションを誘引する掲載フォーマットもあります。
X(Twitter)カードには「ウェブサイトカード」「アプリカード」「カンバセーショナルカード」などがあり、それぞれカードのフォーマットとともにテキストと画像または動画を投稿できます。
・ウェブサイトカード
テキスト下に表示されているカードをクリックすることで、特定のサイトへ移動させます。
・アプリカードモバイル端末からX(Twitter)を利用しているユーザーを対象にしたフォーマットで、テキスト下に表示されているカードの「インストール」をタップすることで、アプリのインストールページへ移動させます。
テキスト下に表示されているカードに独自のハッシュタグを含んだ複数の選択肢(CTAボタン:コールトゥアクションボタン)が表示されます。
その選択肢をクリックすることで、独自のハッシュタグとテキストがすでに入力されたポスト作成画面が立ち上がります。広告を出稿する「8つ」の目的
広告によってどういった成果を得たいのか、その「目的」によって利用する広告キャンペーンも変わってきます。ここではX(Twitter)広告における具体的な8つの「目的」と、その目的に応じた広告キャンペーンについて解説します。
<参照>
X(Twitter):キャンペーン目的の選び方
1. 認知度向上
できるだけ多くの人に広告を届けて認知度向上を目的としているのが「リーチキャンペーン」です。ターゲットのタイムラインに広告を表示し、その表示回数によって費用が発生します。リポストやフォロー、クリックなどへは費用が発生しません。
<参照>
X(Twitter):X広告リーチキャンペーン
2. 動画の再生数
広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、動画の再生・視聴を目的とした広告キャンペーンです。「動画広告」のフォーマットを使用して、ターゲットのタイムラインに広告が表示された際に動画を自動再生させ、動画の再生数に対して費用が発生します。
タップやクリックといった反応を引き出すことも可能です。
<参照>
X(Twitter):動画の再生数キャンペーン
3. 動画本編の前の「プレロール」再生数
プレロールとは、Xと提携している200以上のコンテンツ配信パートナーの動画の本編の前に再生される動画広告のことをいいます。
この広告にはポスト本文は表示されず、再生から6秒経過するとスキップボタンが表示されるので、それまでの6秒に広告メッセージを込める必要があります。
<参照>
X(Twitter):プレロール再生数キャンペーン
4. アプリのインストール数
広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、アプリのインストールを目的とした広告キャンペーンです。「イメージアプリカード」または「ビデオアプリカード」のフォーマットを使用し、ターゲットのタイムラインに広告を表示します。インプレッション数またはアプリのクリック数に対して費用が発生します。
<参照>
X(Twitter):アプリインストールキャンペーン
5. ウェブサイトのクリック数
広告ターゲットに対して特定のウェブサイトへの誘導を目的とした広告キャンペーンです。「ウェブサイトカード」のフォーマットを使用してターゲットのタイムラインに広告を表示するほか、プロフィールや検索結果など複数の場所にも表示され、「プロモーション」という表示がつきます。
ターゲットが表示された広告のリンクをクリックした数に対して費用が発生します。
<参照>
X(Twitter):ウェブサイトトラフィックキャンペーン
6. エンゲージメント数:リポスト、いいね!などの反応数
広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、ターゲットからの広告に対するアクションを目的とした広告キャンペーンです。オーガニックポスト(無料の通常投稿)をプロモーションすることも、ターゲティングしたオーディエンス向けに広告用投稿を作成することも可能です。
料金は、ターゲティングしたユーザーが広告に対して最初に行ったアクション(リプライ、いいね!、リポスト、引用リポストなど)の数に対してのみ費用が発生します。
<参照>
X(Twitter):エンゲージメント数キャンペーン
7. フォロワー数
広告ターゲットのタイムラインやおすすめユーザーにアカウントの広告を表示し、ターゲットからフォローされることを目的とした広告キャンペーンです。情報を拡散してくれる質の高いファンを増やし、オーガニックポストのエンゲージメントを向上させたい場合に効果的です。
フォローを獲得できれば今後アプローチできるフォロワーが増えるので、シンプルで効果的な広告キャンペーンといえます。表示された広告からの新規フォロワー数に対して費用が発生します。
8. アプリのリエンゲージメント数:アプリの利用、更新、アプリ内操作など
広告ターゲットへアプリの利用や更新、アプリ内操作などへ誘導してロイヤルティを高めることを目的とした広告キャンペーンです。「イメージアプリカード」または「ビデオアプリカード」のフォーマットを使用し、ターゲットのタイムラインに広告を表示するほか、プロフィールや検索結果などの複数の場所にも表示され、「プロモーション」という表示がつきます。
ターゲットがアプリを開くためにクリックした数に対して費用が発生します。
<参照>
X(Twitter):アプリのリエンゲージメント数キャンペーン
ターゲティングは4種類
広告に限らず、広告を出稿する場合は商品やサービスの内容から具体的なターゲットを想定し、そこに向けて費用対効果を考えて効果的な広告を出稿することが重要です。X(Twitter)にはユーザーの過去のポスト内容やリポスト、フォローしているアカウントなどから分析された詳細なターゲティング機能があります。
1. 性別・年齢・地域・言語でターゲティング
X(Twitter)を利用しているユーザー自体の特性に基づいたターゲティング機能が「オーディエンスの特性」です。
「性別」「年齢」「場所(国、町、都市、郵便番号)」「言語」があり、ユーザーがプロフィールに登録している誕生日や地域の設定、IPアドレス、GPSの位置情報などから情報を収集し、ターゲティングに利用しています。
たとえば、地域限定で販売される商品やサービスなどの広告には詳細な場所のターゲティングが有効となり、学生限定のキャンペーン広告などには年齢範囲を限定したターゲティングが必須となります。
2. 端末でターゲティング
ユーザーのプロフィールで設定されている携帯電話会社やモバイル端末の種類、端末のオペレーティングシステムなどに基づいたターゲティング機能です。Wi-Fiに接続しているユーザーをターゲティングすることもでき、アプリのダウンロードや動画視聴などの広告を、インターネットに高速接続しているユーザーへ表示できます。
3. Webサイトにアクセスした人などへのリマーケティング
既存のフォロワーや顧客など、特定のアカウントグループを対象にリマーケティングを想定したターゲティングが「カスタムオーディエンス」です。カスタムオーディエンスには3つの種類があります。
- リスト:X(Twitter)アカウントの「リスト」機能をやメールアドレスのリストをアップロードしてターゲティングに利用
- ウェブサイトアクティビティ:商品やサービスなど自社のウェブサイトへ最近アクセスした人たちをターゲティング
- アプリアクティビティ:自社のアプリをインストール・登録など、特定のアクションを行ったアカウントをターゲティング
4. 興味関心の傾向によるターゲティング
X(Twitter)を利用しているユーザーのこれまでのアクションなどに基づいたターゲティングを行うのが「ターゲティング機能」です。
「キーワード」「フォロワーが似ているアカウント」「興味関心」「映画とテレビ番組」「イベント」「会話トピック」など、それぞれを詳細に設定することで具体的なターゲティングが可能になります。
これまでユーザーがポストした内容やリポスト、いいね!、フォローしているユーザーなどから興味関心の傾向などを判断してターゲティングに利用しています。
費用の決まり方、入札方法は3種類
X(Twitter)広告の費用は、投稿した広告に対するユーザーからのアクションに応じて課金されます。
事前に設定した目的(リプライやリポスト、広告のクリック、フォロー獲得など)に応じて、ユーザーのアクションが発生したときにのみ費用が発生し、ユーザーがリポストした先でさらにリポストされるなどの二次拡散以降のアクションに費用は発生しません。
1つのアクションに対していくら支払いをするかは、X(Twitter)広告の利用者側で設定します。
費用の最低金額はなく、設定した金額・予算で同じターゲティングしている他の利用者とX(Twitter)広告の掲載をオークション入札で競い合います。
X(Twitter)広告には3つの入札方法があります。広告の目的や予算などに応じてそれぞれに合う入札方法を選択しましょう。
1. 自動入札:はじめての方におすすめ
自動入札では、最小限の費用内で最大の結果が得られるように、入札額が最適化されます。「自動入札」は、はじめてX(Twitter)広告を導入する利用者に適した入札方法です。
予算が決まっていれば、自動的に最適な入札金額が選択されるので、入札金額をいくらに設定するべきか迷うことがありません。
2. 上限入札単価:費用対効果をコントロールしたい人におすすめ
「上限入札単価」はある程度広告入札に慣れていて、入札の費用対効果をコントロールしたい利用者に向いている入札方法です。課金対象となるアクションごとに入札する上限の金額を設定し、その上限金額までオークションで競い合います。
3. 目標入札単価:アクションごとに入札額を設定
「目標入札単価」は、広告の目的が「フォロワーの獲得」「誘導サイトのクリック」「アプリのインストール」などのキャンペーン時に選択できるオプションの入札設定です。
課金対象となるアクションごとに入札額を設定すると、1日の平均が目標金額内に収まるように入札額が最適化されます。
上限入札単価とは違って、ターゲティングによっては入札額が高くなるため、競争率が高いオークションで競り勝つ場合もあります。
X(Twitter)広告の出し方の流れを解説
最後にX(Twitter)広告に出稿する流れを解説します。まずはX(Twitter)へアクセスし、広告投稿に使用するX(Twitter)のアカウントを作成、またはログインします。
アカウントを新規作成した場合は、アカウントのプロフィールやアイコン、ヘッダーなども設定します。アカウント作成後、X(Twitter)広告を利用できるようになるまで2~3週間の承認期間があります。
過去のX(Twitter)使用実績も審査の対象となるため、その間も通常のX(Twitter)としての運用を続けた方が良いでしょう。
また、初回の広告投稿は、過去にポストした投稿から使用することになるので、事前に広告として投稿したい文章や画像・動画などを用意してポストしておきます。
広告用アカウントと投稿用ポストの準備ができたら、パソコン版のX(Twitter)ホーム画面のメニュー「もっと見る」から「広告」をクリックすると、X(Twitter)広告の作成が開始されます。
X(Twitter)広告に掲載するキャンペーンの目的を選んで「次」をクリックします。
(たとえば上の画面で「リーチ」を選んだ場合)続いて、広告を作成します。広告テキストやメディアなどの入力が完了したら「次」をクリックします。
認証の審査に移ります。認証には24〜48時間が必要となるため、X(Twitter)広告を出稿する場合は、余裕を持って設定しておくようにしましょう。「OK」をクリックしたら、続いてはターゲット(オーディエンスの特性・ターゲティング機能)や予算、スケジュール、支払い方法などを設定します。インバウンド対策にお困りですか?
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