X(Twitter)広告で効果を上げる3つのコツ:効果測定から注意点・事例まで徹底解説【応用編】

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日本でのアクティブユーザー数が6,650万人を超えるX(Twitter)は、多くの企業が公式アカウントでの投稿や広告を活用したプロモーションを行う場として利用しています。

他のSNS広告と比べて拡散力が高く、認知度の向上や商品・サービスの宣伝を目的とする事業者にとって、非常に効果的な広告媒体といえます。

また、X(Twitter)広告は年齢、性別、国、居住地、趣味嗜好などを細かく設定してターゲティングできるため、訪日外国人を対象とした集客にも適しています。実際、訪日外国人の多くがSNSの情報を参考にして訪日を決めるケースがあるため、効果的なマーケティングが可能です。

この記事では、X(Twitter)広告の効果を高める方法や、その効果を分析する手法について詳しく解説します。

関連記事:X(Twitter)広告の出し方や費用は?初心者にもわかるように徹底解説

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X(Twitter)広告の特徴

X(Twitter)広告には大きく「拡散力が高い」「細かいターゲティングが可能」といった2つの特徴があります。それぞれ解説します。

拡散力が高い

幅広い世代に利用されているX(Twitter)へ広告掲載するメリットは、単純にアプローチできる数の多さだけではありません。

「リポスト」「引用リポスト」機能による「拡散力」は、他のSNSにはみられないほど強力であり、X(Twitter)広告の一番の魅力だといえます。

細かいターゲティングが可能

X(Twitter)広告ではユーザー登録情報や過去のポスト・リポスト内容などから分析した詳細なターゲティング機能があります。

年齢、性別、国、居住地、趣味嗜好、特定のアカウントをフォローしているユーザーなどを詳細に設定してターゲティングが可能なため、広告の目的や内容に合わせて広告への求心力が高いターゲットに絞った費用対効果の高い広告を打てるのも大きな特徴です。

X(Twitter)広告の3つの種類と掲載場所

X(Twitter)に掲載できる広告は、「プロモツイート」「プロモアカウント」「プロモトレンド」の3種類です。

広告を投稿する目的に応じて、適した広告の種類を選択します。


Twitterホーム画面
▲X(Twitter)ホーム画面:訪日ラボ編集部スクリーンショット

1. プロモツイート

ポストの内容を広告として表示するX(Twitter)広告で、最もスタンダードな形の広告です。テキスト、画像、動画などの広告をX(Twitter)のタイムラインや検索結果に表示できます。

「いいね」「リポスト」、リンクのクリックなど、ユーザーからのアクションが目的の場合に適した広告です。

2. プロモアカウント

広告利用者のアカウントを広告として表示し、アカウントの認知度を高めてフォロワーを獲得するのに効果的なX(Twitter)広告です。

アカウントへのフォロワー獲得が目的なら、自社アカウントを広告として表示するプロモアカウントが適しています。

3. プロモトレンド(トレンドテイクオーバー)

プロモトレンドは、ホーム画面の「話題を検索」セクションに表示されるトレンドの上部に広告を掲載する形式です。

トレンドには、その時点で話題となっているキーワードやハッシュタグが表示され、ユーザーはそれを通じて情報収集や話題のハッシュタグの確認を行います。

この特性を活かして、プロモトレンドではアカウントやサービスそのものの広告よりも、季節や「○○の日」など特定のテーマに合わせたキャンペーン投稿を行うと、トレンドとの相乗効果を狙うことができます。

X(Twitter)広告の主要な5種類のクリエイティブ

X(Twitter)広告のスタンダードな形式は5つあります。

  1. テキスト広告
  2. 画像広告
  3. 動画広告
  4. カルーセル広告
  5. その他

それぞれの違いや表示できる内容について解説します。

1. テキスト広告

画像や動画を含まない文字情報だけの広告で、日本語で最大140文字のテキストが投稿できます。

ただしテキストのみだと訴求力が弱いため、画像や動画をつけた広告投稿が望ましいといえます。

2. 画像広告

画像広告では、商品やサービスについて1枚の画像とテキストを組み合わせて紹介できます。

文字のみのポストと同じく、最大140文字のテキストが投稿できますが、厳密にはリンクで使われる文字数を除き最大128文字のテキストを表示できます。

URLを挿入してWebサイトECサイトに誘導することも可能です。ただし、URLを挿入する場合は、テキストの文字数が減ります。

3. 動画広告

テキストと動画を組み合わせた広告形式です。商品を魅力的に紹介しながら、ウェブサイトやアプリへの誘導やブランドメッセージへのエンゲージメント向上を目指せます。

日本語での投稿では、リンクで使用される文字数を除き、最大128文字のテキストと、最長2分20秒の動画を設定可能です。

動画はターゲットのタイムラインで自動再生され、60秒未満の動画はループ再生されるため、短い動画でも繰り返し視聴されるチャンスがあります。

4.カルーセル広告

1つの広告内に複数の画像や動画を掲載できる広告です。複数の商品やプロモーションを紹介したい場合に有効で、水平方向にスワイプ可能な画像や動画を最大6つ使うことができます。

カルーセルカードをカスタマイズして、ユーザーに意図するアクションを促す機能を付与することもできます。

5. X(Twitter)カード

「X(Twitter)カード」という、広告に対してターゲットからのアクションを誘引する掲載フォーマットで、「ウェブサイトカード」「アプリカード」「カンバセーショナルカード」の3種類があります。

「ウェブサイトカード」ではクリックすると任意のサイトへ誘導し、「アプリカード」ではアプリのインストールページへ誘導します。

「カンバセーショナルカード」では選択肢をクリックすることで、独自のハッシュタグとテキストが既に入力されたポスト作成画面が立ち上がります。

X(Twitter)広告のターゲティング

X(Twitter)広告では、ユーザーの登録情報や過去のポスト・リポスト内容、フォロー中のアカウントなどの情報をもとに4つに区分されたターゲティング機能があります。

1. 性別・年齢・場所・言語

X(Twitter)を利用しているオーディエンスの特性(ユーザー自体の特性)に基づいたターゲティング機能です。

「性別」「年齢」「場所(国、町、都市、郵便番号)」「言語」を設定できます。

2. 端末のオペレーティングシステム・端末モデル・携帯電話会社

X(Twitter)のユーザープロフィールで設定されているモバイル端末の種類や、端末のオペレーティングシステムなどに基づいたターゲティング機能です。

3. Webサイトにアクセスした人などへのリマーケティング

自社の既存のフォロワーや顧客など、特定のアカウントグループを対象にリマーケティングを想定したターゲティングが「カスタムオーディエンス」です。

カスタムオーディエンスには3つの種類があります。

a. リスト

X(Twitter)アカウントの「リスト」機能やメールアドレスのリストをアップロードしてターゲティングに利用します。

b. ウェブサイトアクティビティ

商品やサービスなど自社のウェブサイトへ最近アクセスしたユーザーをターゲティングします。

c. アプリアクティビティ

自社アプリのインストールや登録など、特定のアクションを行ったアカウントをターゲティングします。

4. 興味関心の傾向によるターゲティング

X(Twitter)ユーザーがこれまでポストした内容やリポスト、いいね!、フォローしているアカウントなどに基づいたターゲティング機能で、「キーワード」「フォロワーが似ているアカウント」「興味関心」「映画とテレビ番組」「イベント」「会話トピック」の種類があります。

X(Twitter)広告配信 3つのコツ

X(Twitter)広告の目的とターゲットが明確に設定できても、広告を投稿したタイミングがその目的とターゲットに合っていなければ大きな効果は期待できません

広告投稿のタイミング以外にも、タイムラインに表示された広告がユーザーの目にとまるようなインパクトのある広告作りや、自社アカウントでの広告以外のポストなども、広告効果を高めるためには必要な要素だと考えられます。

それぞれの要素について、広告の目的とターゲットから具体的に解説します。

1. ポストへの「アクション率」が高いのは真夜中

X(Twitter)広告を投稿するタイミングは、どういった内容でどのターゲットに表示されたいかによって最適な時間や曜日などが変わってきます。X(Twitter)ユーザーがX(Twitter)を利用している時間帯で最も多いのは、朝と夕方の通勤・通学時間と、昼食から夕食までの午後の時間といわれています。

かなり前のデータにはなりますが、2015年のアメリカのバッファー社の調査によると、ポスト数が最も多くなるのは正午~午後1時の時間帯で、反対に最も少ないのは午前3時から4時ということです。

しかし、1つのポストに対してのクリック率は、午前2時から3時の時間帯が最も高くなり、午前9時から午後1時までの時間帯は最も低くなります。これは、ランチタイムではポスト数が増えるため、タイムラインが早く流れてしまうことが理由として考えられます。

また、クリック以外のユーザーのアクション率(リポストやいいね!、リプライなど)が高いのも、午前2時から3時に投稿されたポストという結果が出ています。「X(Twitter)がユーザーに多く利用されている時間帯」=「広告投稿に適した時間帯」とは簡単には言い切れないようです。

投稿する広告の内容によっては、投稿する曜日やカレンダーも関係してきます。たとえば、ビジネス向けの場合は平日の投稿が効果的で、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの長期休暇に入る人が多いタイミングでは効果が低くなってしまうと考えられます。

反対に、ブランド商品など一般消費者向けのプロモーションの場合は、週末や休みの期間に広告を投稿すると効果が期待できます。

2. 画像や動画、ハッシュタグを活用して広告をクリエイティブする

X(Twitter)広告はタイムラインや検索結果、トレンドなどに表示されますが、見落とされないようにするには写真や動画など視覚的なインパクトのある広告が有効です。

画像リンクが含まれているポストと含まれていないポストのクリック数を比べると、画像リンクのあるポストの方がクリック率は2倍にもなるといわれ、プロモツイートの「プロモビデオ」や「ウェブサイトカード」など、効果的なクリエイティブを使った広告を作成しましょう。

また、広告キャンペーンに対応したハッシュタグの活用も効果的です。

リポストやハッシュタグを使ってユーザーがポストしてくれることで、トレンドにハッシュタグが表示されれば、そこから興味を持ってくれたユーザーへ広告が届いてさらに広告効果が高まります。

3. 広告以外の日々のポスト(オーガニックポスト)の活用

X(Twitter)広告の効果を高めるために、広告以外の日々のポスト(オーガニックポスト)の活用も重要です。

X(Twitter)広告で商品・サービスに興味を持ってくれたX(Twitter)ユーザーがすぐに自社の顧客になるとは限らず、購入を検討したり一時保留したりすることは多いはずです。

そのような場合に、広告から自社アカウントを訪れてくれたユーザーに対して、商品・サービスの最新情報がポストされていたり、X(Twitter)担当者のオーガニックポストがユーザーにとって興味を引くものだったりすれば、新しいフォロワーを獲得できるチャンスになります。

いわゆる「中の人」がフォロワーとコミュニケーションをとったりなども、自社アカウントのファンを増やす広報活動の一つといえます。

X(Twitter)アナリティクス

X(Twitter)では公式の分析ツールとしてX(Twitter)アナリティクス」を提供しています。X(Twitter)のアナリティクスはこれまで誰もが無料で利用できましたが、2024年に実施されたアップデートでXプレミアム、いわゆる有料アカウントでないと利用できなくなりました。無料アカウントでは、従来通り「ポストアクティビティ」は閲覧可能です。

ポストアクティビティとは、インプレッション数やエンゲージメント、新しいフォロワー数、詳細のクリック数、プロフィールへのアクセス数など、ポストに対する反応を数値で把握できるものです。

有料のXアナリティクスであれば、各ポストに対してどのような反応があったか、フォロワーの増減など、インプレッションやエンゲージメント率の高いポストを洗い出せます。

これらのデータを分析することで効率的にエンゲージメント率の高い内容をポストできるようになり、アカウントの認知度アップにつながります。

X(Twitter)のアナリティクスについては、「X(Twitter)のアナリティクスをスマホで使う方法!インバウンドを集客するためのポイントも紹介」の記事で詳しく紹介しています。あわせてご確認ください。

キャンペーンを開始する時に注意すべき3つのポイント

X(Twitter)広告のキャンペーンを開始するにあたって、自社アカウントの設定や広告の内容などいくつか注意しておきたい点があります。

1. キャンペーンを開始したのに広告が配信されない場合:原因を特定

X(Twitter)広告の目的に、「キャンペーン」を選択して開始したのに広告の配信が行われていない場合、以下の原因が考えられます。

1. 自社アカウントまたは広告用のポストが審査中

X(Twitter)広告では、すべての広告用アカウントとポストが審査され、利用者には法令や規制を順守した誠実な広告の制作が求められています。

広告用のポストが審査中かどうかは、X(Twitter)広告の管理画面から「キャンペーンの編集」をクリックして、「クリエイティブ」で確認できます。

2. 有効なクレジットカードが登録されていない

X(Twitter)広告では有効なクレジットカードが登録されていない限り、ユーザーへ広告は配信されません。

また、クレジットカードの限度額に達すると、すべての広告配信が停止されます。期限や限度額など有効なクレジットカードが登録されているか確認してください。

3. 設定したターゲティングが適切ではない

設定したターゲティングの範囲が広すぎたり狭すぎたり、または矛盾していると広告配信がされない場合があります。

たとえば、特定の国で公用語以外の言語をターゲティングしたり、女性用の商品やサービスで男性をターゲティングしていたりなどの場合があるので、ターゲティングの設定をもう一度確認してください。

2. 広告の表示が少ない場合:予算やターゲティング範囲を調整

キャンペーンが開始されたのに広告の表示される回数が極端に少ない場合は、入札した金額や設定した予算が低すぎることが考えられます。

X(Twitter)広告は設定した金額・予算で、同じターゲティングをしている他の広告利用者とオークション入札で競い合うため、入札した金額や設定した予算が低すぎると、広告が表示されない、または表示される回数が非常に少なくなる場合があります。

予算や入札額を上げたり、ターゲティング範囲を変更するなど調整をします。

3. 炎上しないよう、広告の内容に注意を払う

広告は目にとめてもらうためにインパクトを重視したキャッチコピーや画像が使われることが多いため、場合によっては意図せぬ解釈を受けてバッシングを受けたり、広告主側の配慮が足りずに炎上したりなどの例が見られることがあります。

そうなるとせっかくの広告が企業や商品・サービスに対して逆の効果を生み出してしまいます。こういった炎上を招かないためにも、ジェンダーや人種などデリケートなテーマを扱う場合は表現方法に細心の注意が必要です。

また、特定の価値観や型にはめた役割を押し付けるような内容は、多様性が重要視される現代の感性には合わず批判が集まることもあります。

X(Twitter)は拡散力が強いSNSであるため、悪い評判が一気に広まってしまうリスクも理解しておきましょう。

<参照>


thenextweb.com:A scientific guide to posting tweets, Facebook posts, emails and blog posts at the best time

Twitter for Business:公式サイト

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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