ベトナムと日本の関係は?政治、経済、文化的なつながりや日本へのイメージなど徹底解説

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ベトナム東南アジアの新興国の一つで、近年急速な経済成長を遂げています。

また親日国としても知られており、多くのベトナム人が留学生や技能実習生として日本に渡航しています。ベトナム国内でも、日本文化は幅広い層に受け入れられています。

本記事ではベトナムの基本情報から日本との関係、インバウンド動向、ベトナム人の日本へのイメージなどをわかりやすく解説します。


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ベトナムの基本情報

まずはベトナムの基本情報から見ていきましょう。ベトナムから日本を訪れる場合の所要時間、ベトナム市場のインバウンドデータについても掘り下げます。

基本情報

面積

32万9,241平方キロメートル

人口

約1億30万人(2023年、越統計総局)

主要都市 ハノイ(首都)、ホーチミン、ダナンなど
言語

ベトナム

宗教

仏教、カトリック、カオダイ教 他

1人当たりGDP

4,700米ドル(2024年、越統計総局)

訪日外客数

62万1,173人(2024年)

ベトナム東南アジアに位置する国で、面積は32万9,241平方キロメートル、南北に細長い地形が特徴です。人口は約1億30万人(2023年)で、15歳から64歳までの人口の割合が67.4%を占めています。

首都はハノイで、他にも経済の中心地であるホーチミンやビーチリゾートが有名なダナンなど、北部から南部まで特色のある都市が点在しています。

公用語はベトナム語で、宗教は仏教のほかにカトリックなどが信仰されています。

ベトナムASEANでも高い経済成長を維持しており、2024年の1人当たりGDPは4,700米ドル(2024年)、成長率は7.09%と推定されます。

日本との距離

ベトナムの主要空港からは、羽田空港成田空港関西国際空港中部国際空港(セントレア)との間で直行便が運航されており、所要時間はおよそ6時間前後です。

また、日本とベトナムの時差は2時間です。

インバウンドデータ

2024年の訪日ベトナム人数は62万1,173人で、2023年の記録を超えて過去最高となりました。

▲訪日ベトナム人客数の推移(2014〜2024):日本政府観光局(JNTO)より訪日ラボ作成
▲訪日ベトナム人客数の推移(2014〜2024):日本政府観光局(JNTO)より訪日ラボ作成

訪日旅行消費額は1,374億円で、訪日客数とともに過去最高を更新しました。2019年と比較すると56.9%増と、大きく伸長していることがわかります。

▲訪日ベトナム人消費額の推移(2014〜2024):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲訪日ベトナム人消費額の推移(2014〜2024):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

1人当たりの旅行消費額は、22万1,401円でした。全市場平均(22万6,851円)と比較すると5,000円ほど少ないですが、2019年と比較すると4万円以上増加しています。

また、ベトナムからの訪日客は、留学や技能実習などを目的とする場合も多いため、1人当たり消費額などのデータを見る際には注意が必要です。観光庁インバウンド消費動向調査を確認すると、2024年は観光目的の訪日が51.7%で、重点市場の中ではインドの次に低い数値となっています。

関連記事:2024年の訪日ベトナム人数は62.1万人で過去最高【最新インバウンドデータを解説】

ベトナムと日本の関係をわかりやすく解説

ベトナムと日本は長年にわたり友好関係を築いてきました。現在も多くのベトナム人が技能実習生や留学生として日本を訪れ、人的交流が活発です。ここでは、両国関係のポイントをわかりやすく紹介します。

2023年に外交関係樹立50周年

日本とベトナムは1973年に外交関係を樹立し、幅広い分野で関係を深めています。2023年には50周年の節目を迎え、記念式典がベトナム外務省において開催されました。

現在では「アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」のもと、日本とベトナムの両国は、政治・経済・安全保障・文化交流など多方面で協力を続けています。

日本はベトナムにとって最大の援助国

日本は政府開発援助(ODA)を通じて円借款、無償資金協力、技術協力などさまざまな支援を行っており、ベトナムにとって最大の援助国となっています。1978年末のベトナム軍カンボジア侵攻により、一時的に日本の経済協力は停止されましたが、1991年のカンボジア和平合意を経て、1992年に円借款を再開しました。

現地メディアによれば、その総額は、2023年時点で円借款で2兆7,000億円以上、無償資金協力金で約1,000億円、技術協力支援で約1,800億円にのぼります。

日本のODAはインフラ開発や先端技術の移転、人材育成などにも貢献しており、今後も重要な役割を果たすと考えられます。

多くの日系企業が進出

ベトナムには多くの日系企業が進出しています。都市部では24時間営業のコンビニエンスストアが急増しており、日本のファミリーマートやセブンイレブンなども進出しています。

2016年7月には、ホーチミンのショッピングモール「サイゴンセンター」の中核テナントとして「ホーチミン高島屋」がオープンしました。またイオンも、2014年にホーチミンで1号店を開業して以来、ベトナム国内でモールを次々と開業しています。

ユニクロも、2024年9月時点でベトナム国内で25店舗を営業しており、人々の関心は高くなっています。

ベトナムで日本のさまざまな文化が浸透

ここでは、ベトナム人の生活に深く関連する日本文化を紹介します。

「ドラえもん」や「ONE PIECE」が書店に並ぶ

ベトナムでは日本の漫画が人気を集めており、ベトナム語に翻訳された「ドラえもん」や「ドラゴンボール」「名探偵コナン」「ONE PIECE」などが書店に数多く並んでいます。日本の漫画関連のイベントでは、キャラクターのコスプレをして撮影会を行うファンもいるようです。

また、外国文化に気軽に触れられる場所として映画館が定着しており、ここでも「名探偵コナン」や「ドラえもん」、一部のジブリ作品が上映されています。

日本の化粧品が広く流通

近年ベトナムでは、特に女性の間で美容への関心が高まっており、化粧品の消費額も増加傾向にあります。

市場には日本製と韓国製の化粧品が多く流通しており、日本の化粧品のテレビ広告がベトナム語に吹き替えられて放送されることが多いようです。

またオンラインでの買い物が一般的になってきており、YouTubeFacebook化粧品の広告やライブコマースが頻繁に配信されるなど、デジタルマーケティングも活発になっています。

ベトナム人が日本に抱くイメージ

ベトナム人は日本好きが多く、基本的に日本に対して好印象を抱いています。ここでは、ベトナム人が日本に抱くイメージについて紹介します。

日本は「最も信頼できる国」

外務省が2023年に実施した対日世論調査によると、回答したベトナム人の97%が「日本とは友好関係にある」または「どちらかというと友好関係にある」と回答しました。日本に対する信頼度も高く、同じく97%以上の人が日本を「信頼できる」または「どちらかというと信頼できる」と評価しています。

また「最も信頼できる国」では、対象国の中で日本を選んだ人が最も多くなりました。

日本製品は高価だが品質が良い

「日本製品は高価ではあるが品質が良い」というイメージが広く浸透しており、特に冷蔵庫やエアコンなどの家電製品、カメラ、バイクなどが人気です。

そのため、訪日時には本場の日本製品を買いたいという願望があり、衣料品や、時計などの装飾品、化粧品、健康・美容食品などが特に人気を集めます。また、100円均一ショップやディスカウントストア、ドラッグストアでの買い物も人気です。

日本は憧れの旅行先 ハードルは「価格」「ビザ取得」

2024年に日本政府観光局JNTO)が実施したアンケートでは、観光で行きたい国・地域として日本が1位に選ばれるなど、日本はベトナム人の旅行先として高い人気を誇ります。

一方、日本に行けない理由としては、「価格」や「ビザ(査証)取得」が挙げられました。現在、ベトナムからの訪日にはビザ取得が必須であり、旅行のハードルが高いため、日本は「憧れの旅行先」というイメージが強いようです。

訪日旅行経験者が訪問したことがある地域では、東京、大阪、京都の他にも、九州北海道などが近年シェアを高めています。今後行きたい地域では中国四国が最も多く、2024年5月に新規就航したハノイ=広島線の影響が大きいと考えられます。その他にも、今後訪問したい地域として、沖縄や中部なども挙がっており、目的地の多様化が進んでいます。

多方面でつながる親日国

ベトナムは世界有数の親日国であり、日本とはさまざまな分野で活発な交流が続いています。

日本文化との親和性も高く、今後も訪日客の増加が期待されます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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