【連載:マーケティング用語・施策の基礎解説】 |
自社サイトへの集客においてSEO対策は非常に重要ですが、対策の仕方によっては検索順位が落ちるなどのペナルティを受ける可能性があるため注意が必要です。
そこで今回は、「ブラックハットSEO(不正なSEO)」の一つとして挙げられる「キーワードスタッフィング」について解説します。
また、ローカル検索における「キーワードスタッフィング」についても合わせてご紹介します。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)キーワードスタッフィングとは?
キーワードスタッフィング(Keyword Stuffing)とは、WebサイトのコンテンツやHTMLコード内に、検索エンジンのランキングを操作する目的で関連キーワードを過剰に詰め込む、不正なSEO手法のことです。
この手法は、キーワードを「詰め込む(Stuffing)」ことからこの名前が付けられました。過去には、キーワードを多く含めるほど検索エンジンに評価される時代もありましたが、現在はGoogleなどの検索エンジンが「スパム行為」とみなし、厳しいペナルティの対象となります。
具体的には、以下のような行為がキーワードスタッフィングと判断される可能性があります。
- 読者にとって不自然な形でキーワードを繰り返し使用する
- ページの背景色と同じ色の文字でキーワードを隠す(隠しテキスト)
- HTMLのalt属性やtitle属性、metaタグなどにキーワードを大量に羅列する
- ユーザーからは見えない部分(CSSで隠した領域など)にキーワードを詰め込む
検索エンジンは、ユーザーにとって本当に価値のある情報を提供しているかを重視しています。そのため、このような不自然なキーワードの詰め込みは、サイトの品質を低下させる行為と見なされ、結果的に検索順位が大幅に下がる、または検索結果から削除されるなどのペナルティを受けるリスクがあるのです。
キーワードスタッフィングの例
キーワードスタッフィングは、主にWebサイトのランキングを不当に操作しようとするために行われるブラックハットSEOの手法です。
ここでは、どのような行為がキーワードスタッフィングと見なされ、ペナルティの対象となるのか、具体的な例を挙げて解説します。
1. HTML要素への過剰なキーワード詰め込み
Webサイトのソースコード内にある特定のHTML要素に、不自然な形でキーワードを大量に盛り込む行為です。
画像のalt属性(代替テキスト)
画像が表示されなかった場合に代替として表示されるテキストや、検索エンジンに画像の内容を伝えるための属性です。ここに画像の内容とは無関係なキーワードを羅列する手法です。画像やリンクのtitle属性
要素にマウスカーソルを合わせた際に表示されるツールチップのテキストや、検索エンジンに要素のタイトルを伝える属性です。本来の目的とは関係なく、キーワードを詰め込みます。
2. 隠しテキストの利用
ユーザーがブラウザで閲覧しても見えないように、テキストを隠す手法です。検索エンジン(クローラー)は認識するため、不正な形でキーワードとの関連性を高めようとします。
背景色と同色のテキスト
ページの背景色と同じ色でテキストを記述し、視覚的に見えなくする方法です。
CSSで非表示にする
CSSの`display: none;`や`visibility: hidden;`などのプロパティを使って、テキストを非表示にします。
極端に小さいフォントサイズ
ユーザーには判別できないほど小さいフォントサイズでキーワードを記述します。
ページ外に配置する
テキストを画面の表示領域外に配置する方法です。
3. 本文やタイトルへの不自然なキーワードの羅列
ユーザーに見える形で、コンテンツの本文やページのタイトル要素などに、過剰かつ不自然にキーワードを詰め込む行為です。
本文内での繰り返し
例えば、「東京のホテル。東京のホテルは快適です。東京のホテルでゆっくり。東京のホテルを探すなら…」のように、読みにくいほど同じキーワードを何度も繰り返します。
これらの行為は、ユーザー体験を損ない、検索エンジンからの評価を著しく下げる原因となります。
ペナルティを受けないために
キーワードスタッフィングをしてしまった場合、ペナルティとして検索順位を低下させられる可能性があります。
ペナルティを受けないためにも、サイトのタイトル、本文、HTMLソース内に不自然な文字の羅列や過度なキーワードの詰め込み箇所がないかチェックし、削除するようにしましょう。
まとめ
今回はSEOにおける違反行為の一つである、キーワードスタッフィングについてご紹介しました。
Web集客をしていく上で、ペナルティを課せられてしまうと今後の集客が不利になってしまいます。SEO、ローカルSEOともに、Googleの動きを欺くような戦い方ではなく、「ユーザーに利便性のある情報を届ける」前提で対策することをおすすめします。
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