|
【連載：マーケティング用語・施策の基礎解説】 |
店舗運営の効率化や顧客満足度の向上に不可欠な「POSシステム」。「そもそもPOSシステムって何？」「従来のレジと何が違うの？」「どんな機能があるの？」「導入するとどんなメリットがあるの？」といった疑問をお持ちではありませんか。
この記事では、POSシステムの基本的な仕組みから、種類、導入メリット・デメリット、最新動向、そして失敗しない選び方まで店舗経営者や担当者が知りたい情報を網羅的に、かつわかりやすく解説します。
POSシステムの導入を検討している方はもちろん、すでに導入済みで活用方法を深掘りしたい方も、ぜひ参考にしてください。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
POSシステムとは？基本概念と「販売時点情報管理」の意味
POSシステムの仕組みは、大きく分けて「POSレジ」と「POSシステム（ソフトウェア）」から成り立っています。店舗に設置されたPOSレジが情報入力の端末となり、そこで集められたデータはPOSシステムによって集約・分析されます。
これにより、店舗の在庫管理、顧客管理、売上分析などを飛躍的に効率化できるのがPOSシステムの大きな特徴です。
POSシステムが優れている点は、「いつ」「どんな商品が」「いくらで」「いくつ」「どんな人に売れたか」といった詳細な情報を手軽に収集できることです。さらに、設定によっては購入者の性別や当日の天気といった、より詳細なデータまで記録できます。
POS（ピーオーエス） とは、英語の「Point Of Sale」の略語で、日本語では「販売時点情報管理」と訳されます。その名の通り、商品が販売された時点のあらゆる情報をリアルタイムで収集・管理する仕組みのことです。
POSレジと従来のレジの決定的な違い
POSシステムを搭載した「POSレジ」と、従来型の「キャッシュレジスター（レジ）」には、明確な違いがあります。
キャッシュレジスターは、その名称が示す通り、商品の販売金額を計算し、金銭の授受を管理することが主な機能です。一部の機能が強化されたレジでは、日別や時間帯別の売上データを集計する機能が備わっているものもあります。
一方、POSシステムが持つ「販売時点情報管理」という機能は、レジとしての基本的な機能に加え、会計が行われた瞬間の詳細な情報（商品名、数量、販売時刻、決済方法など）をシステムに自動で送信し、即座に集計・分析できる点が最大の特徴です。
これにより、単なる会計業務を超え、リアルタイムな売上状況の把握や詳細なデータ分析が可能となり、経営戦略に直結する情報を得られるようになります。
POSシステムの主要機能：店舗運営を効率化する多彩な機能
POSシステムには、店舗運営を劇的に効率化し、売上向上に貢献する多彩な機能が備わっています。
これらの機能は、店舗の業種や規模に応じてカスタマイズできるため、自店に必要な機能を見極めることが重要です。ここでは、POSシステムの主な機能をご紹介します。
売上管理機能
バーコードスキャンやタッチパネルを使って商品を読み取ることで、価格、数量、販売時刻などの情報が自動で記録されます。会計が完了すると、そのデータは即座に「売上分析」と「売上ジャーナル」という2つの作業に活用されます。
POSシステムの核となるのが、日々の売上を正確に管理する機能です。商品の支払い計算から、クレジットカードや電子マネーを含む多様な決済方法への対応、釣り銭の自動計算、レシート発行まで、会計業務の一連の流れをスムーズに行います。
売上分析機能
売上分析機能は、POSシステムで収集された膨大な販売データを多角的に分析し、レポートとして可視化する機能です。蓄積されたデータを検証することで、正確な経営判断や店舗運営の改善に役立てることができます。
例えば、時間帯や曜日ごとの売上動向を詳細に把握することで、スタッフの最適な配置計画を立てたり、効果的なキャンペーン実施のタイミングを見極めたりすることが可能です。また、商品ごとの販売実績を比較すれば、売れ筋商品や滞留在庫の傾向が明確になり、品揃えや発注量の調整に役立ちます。
さらに、購買履歴や顧客属性のデータを組み合わせることで、特定の顧客層に向けたパーソナライズされたプロモーションを展開できるようになり、リピーターの獲得や顧客満足度の向上に大きく貢献します。
売上ジャーナル機能
売上ジャーナルとは、顧客に発行されるレシートと同様の内容が記録された、詳細な売上履歴のことです。販売日時、商品名、数量、金額、決済手段、担当スタッフなどの情報が含まれ、これらのデータは返品処理やトラブル対応、さらには税務調査への備えとして重要な役割を果たします。
従来、紙媒体で出力して7年間保存することが義務付けられていましたが、近年では税務署に申請することで、POSシステムに登録された電子データのまま保管することも可能になっています。これにより、書類管理の手間を削減し、業務の効率化を図ることができます。
商品管理機能
商品管理機能は、商品情報の一元管理、在庫管理、発注業務などを効率化する機能です。コンビニエンスストアなどで、店員がハンディ端末に商品情報を入力している姿を見たことがある方もいるかもしれません。これもPOSシステムによる商品管理の一環です。
商品名、価格、仕入先、在庫数などをデータベース化することで、発注作業や在庫状況の確認がスムーズに行えるようになります。また、商品をカテゴリーや部門別に分類することで、必要な情報を素早く検索したり、詳細な分析を行ったりすることが可能です。
価格改定や新商品の登録も簡単に行えるため、販促計画の柔軟な見直しにも迅速に対応できます。
顧客管理機能
顧客管理機能は、主に飲食店や小売店などで活用されることが多く、顧客情報の登録、オーダー管理、予約管理などを効率化します。
ファミリーレストランなどで、店員がハンディ端末にオーダーを入力している様子を目にしますが、これもPOSシステムが提供する機能の一つです。入力されたオーダーは瞬時に厨房に反映され、スムーズなサービス提供を可能にします。
氏名や連絡先だけでなく、購買履歴、来店頻度、嗜好などの詳細なデータを登録・蓄積しておくことで、顧客一人ひとりの利用傾向やニーズを正確に把握できます。
さらに、ポイント付与や会員ランク分けといった機能を組み合わせることで、顧客との継続的な関係構築、つまりロイヤルティの強化を実現し、リピーターの育成に繋げることができます。
勤怠管理機能
POSシステムに搭載されている勤怠管理機能は、従業員の出退勤、休憩時間、シフト状況を効率的に把握・運用するためのものです。従来のタイムカードや手書きの出勤簿に代わり、POS端末を通じて勤怠データをデジタルで一括管理できる点が大きな特徴です。
記録された出勤情報は、必要な形式で出力したり、CSV形式で保存したりすることができ、給与計算システムとのスムーズな連携も可能です。この機能により、勤怠管理の正確性が向上し、作業効率が大幅にアップするだけでなく、労務コストの適正化にも貢献します。
POSシステムの種類：店舗に最適な選択肢を見つける
POSシステムは、その形態や機能によっていくつかの種類に分けられます。
店舗の規模、業種、予算、そして求める機能に応じて最適なPOSシステムを選ぶことが重要です。ここでは、現在主に利用されているPOSシステムの種類をご紹介します。
ターミナルPOSレジ
このタイプは、非常に高い処理能力と安定性を持ち、複雑な業務フローにも対応できる優れたカスタマイズ性が特徴です。大量の商品を高速で処理する必要がある大規模店舗や、特殊な業務要件を持つ店舗に適しています。
一方で、導入コストは比較的高額であり、設置には専用のスペースも必要となります。ターミナルPOSレジは、大手スーパーマーケット、ドラッグストアチェーン、コンビニエンスストアなどで一般的に見られる、POSシステムが組み込まれた多機能型の大型レジです。
パソコン型POS
パソコン型POSは、すでに所有しているパソコンにPOSソフトウェアをインストールして利用するタイプのシステムです。この方式の最大のメリットは、初期費用を比較的抑えられる点にあります。
また、周辺機器（レシートプリンター、バーコードリーダーなど）の拡張性が高く、店舗のニーズに合わせて柔軟にシステムを構築できます。
中小規模の店舗に適しており、POSレジとしてだけでなく、通常のパソコンとして顧客分析やその他の業務にも併用できるため、費用対効果の高い選択肢となり得ます。
タブレット・スマートデバイス型POS
タブレット・スマートデバイス型POSは、キャッシュレス決済の普及とともに急速に広まったPOSシステムです。iPadやAndroidタブレット、スマートフォンなどに専用のPOSアプリをインストールし、それらをPOS端末として利用します。
このタイプは、コンパクトで持ち運びが容易であるため、スペースが限られた小規模店舗、移動販売、イベント会場などでの利用に最適です。また、導入コストが比較的低く抑えられ、直感的なタッチ操作で誰でも簡単に使いこなせる点も大きな特徴です。
ハンディターミナルPOS
ハンディターミナルPOSは、ファミリーレストランなどで注文を受ける際に従業員が使用している、ハンディタイプのPOS専用端末です。
持ち運びが非常に便利なため、飲食店でのオーダーエントリーシステムとしてだけでなく、屋外イベントでの決済、倉庫や店舗での棚卸し作業など、幅広いシーンで活躍します。
バーコードスキャンやデータ入力が容易で、業務の効率化に大きく貢献します。ただし、画面が比較的小さいため、表示される情報量や複雑な操作には制限がある場合がある点には留意が必要です。
POSシステムを導入する5つのメリット：業務効率化から売上向上まで
これまで主にチェーン店で利用されてきたPOSシステムですが、近年は小規模店舗にも導入が急速に広がっています。
POSシステムを導入することで、店舗運営に以下のような多大なメリットをもたらします。
1. レジ会計・在庫管理の効率化
POSシステムを導入することで、レジ会計業務や在庫管理、複数店舗の情報の一元管理などの業務の効率化を図れます。
レジ会計業務の効率化
POSシステムを導入した端末では、商品の価格をバーコードスキャンで読み取るのが基本です。これにより、手入力のレジと比較して会計作業が格段にスピーディーになり、レジでの混雑緩和、ひいては顧客満足度の向上につながります。
さらに、会計処理と同時に必要な情報がシステムに自動で送信されるため、営業終了後のレジ締め業務も非常にスムーズになります。これにより、作業時間が大幅に短縮されるだけでなく、レジ業務に関わる人員の削減も可能となり、結果として人件費のコスト削減にも貢献します。
集計作業・在庫管理の効率化
店舗運営において、売上集計や在庫管理は最も手間と時間がかかる作業の一つです。特に在庫情報の正確性は、店舗経営の成否を左右するほど重要です。
POSシステムを導入していれば、会計と同時に情報がシステムに送信されるため、複雑な集計作業はシステムが提示する数字と現金を照合するだけで完了します。これにより、これまで売上集計や在庫管理に要していた時間と人手を大幅に削減できます。
複数店舗のデータの一元管理
複数の店舗を展開している場合、各店舗の売上データなどをPOSシステムでネットワーク化することで、データの一元管理が容易に実現します。
これにより、各店舗からの売上日報作成が不要になったり、店舗間の過剰在庫の発生を防いだりすることにもつながり、経営全体の最適化を促進します。
2. 商品・顧客情報の可視化とデータ活用
POSシステムは、単に売上データを集約するだけでなく、それをデータベース化し、リアルタイムまたは任意のタイミングで情報を取り出し、詳細な確認や分析を行うことが可能です。
分析された売上データからは、商品の売れ筋や死に筋を明確に把握できるだけでなく、顧客の性別、年代、来店人数、時間帯といった詳細なデータも収集できます。これにより、ターゲット顧客層の絞り込みや、より効果的なマーケティング戦略の立案が可能になります。
さらに、POSシステムによってはその日の天候などの外部データを紐づけることも可能です。例えば、SNSで話題になった「台風コロッケ」（台風予報が出ると惣菜のコロッケが売れる現象）のように、季節や天候が売上に与える影響を具体的に把握できます。
こうしたデータに基づいた分析は、適切な仕入れ調整や販売戦略の策定に繋がり、マーケティング戦略における強力な武器となるでしょう。
3. 不正防止と誤入力の削減
POSシステムは、商品や売上、顧客に関する情報だけでなく、システムを操作した従業員に関するデータもログとして記録します。
入力データが瞬時にPOSシステムに記録されるため、万が一トラブルが発生した場合でも、その日時や担当者を容易に特定できます。これにより、従業員の不正行為を抑止する効果が期待できます。
また、商品の読み込みをバーコードスキャンで行うため、手入力による価格の間違いや数量の誤入力といったヒューマンエラーを大幅に削減できます。
これにより、打ち込みミスによる顧客とのトラブルが減り、顧客満足度の向上に貢献するだけでなく、再計算の手間がなくなることでレジ業務の効率化にも繋がります。
4. 複数店舗のデータの一元管理
多店舗展開している企業にとって、各店舗の売上状況や在庫状況をリアルタイムで把握することは非常に重要です。POSシステムを導入し、各店舗のデータをネットワーク化することで、全店舗の情報を一元的に管理できるようになります。
これにより、各店舗からの売上日報作成の手間が省けるだけでなく、店舗間の過剰在庫や品切れを防ぎ、グループ全体の在庫を最適化することが可能です。経営層は、どの店舗で何が売れているかを迅速に把握し、効果的な販売戦略や仕入れ計画を立てることができます。
5. 顧客満足度向上とリピーター獲得
POSシステムは、レジ会計のスムーズ化や待ち時間の短縮を通じて、顧客のストレスを軽減し、満足度を向上させます。
また、顧客管理機能と連携することで、顧客の購買履歴や来店頻度などのデータを蓄積し、分析することが可能です。この情報に基づいて、個々の顧客に合わせたポイント付与、クーポン発行、プロモーション展開などを行うことで、顧客のロイヤルティ（愛着）を高め、リピーターの獲得へと繋げることができます。
パーソナライズされたサービスは、顧客にとって特別な体験となり、長期的な関係構築に貢献します。
POSシステム導入のデメリットと対策：知っておくべき注意点
数多くのメリットを提供するPOSシステムですが、導入を検討する上で把握しておくべきデメリットも存在します。
ここでは、主なデメリットとその対策について詳しく解説します。
1. 導入・運用コストの発生
POSシステム導入における最大のデメリットは、やはり初期費用とランニングコストが発生する点です。多機能かつ高性能なシステムであるため、一般的なレジスターと比較すると、どうしても導入費用は高くなる傾向があります。
しかし、近年では手持ちのパソコンやタブレット端末を活用できるクラウド型POSシステムの登場により、以前に比べて導入コストは大幅に緩和されてきています。
導入後も、ソフトウェアのアップデート費用、サポート費用、通信費などのランニングコストが継続的に発生します。
特に多店舗展開している場合や、高度な機能を利用する場合には、これらのランニングコストが無視できない費用となるため、導入前にしっかりとシミュレーションを行うことが重要です。
2. 緊急事態（システム障害など）によるリスク
POSシステムは、インターネットや電力に依存して稼働する性質上、急な災害、停電、通信障害、またはシステムダウンといった緊急事態が発生した場合、店舗運営に大きな支障をきたす可能性があります。特にクラウド型でないオンプレミス型のシステムや、通信環境が不安定な場合は注意が必要です。
万が一システムが停止した場合、商品の販売計算は電卓などで代替できるかもしれませんが、リアルタイムでのデータ収集ができなくなり、在庫管理や売上記録に大きな影響が出ることが考えられます。
このようなリスクに備え、オフラインでの運用が可能なシステムの選択や、非常時のマニュアル作成、データバックアップ体制の構築など、事前の対策を講じることが不可欠です。
POSシステムの最新動向：進化するPOSシステムが店舗にもたらす変化
近年、個人経営の店舗を含め、あらゆる規模の店舗で端末のデジタル化が進む中、POSシステムも目覚ましい進化を遂げています。
ここでは、POSシステムを取り巻く最新の動向と、それが店舗運営にどのような変化をもたらすかをご紹介します。
クラウドPOSレジの普及
これまでのPOSシステム導入の大きな障壁の一つは、高額な初期コストでした。この課題に革新をもたらしたのが、2010年頃から登場し始めたタブレット型POSシステムです。これにより、個人経営の小規模店舗にもPOSシステムの利用が一気に拡大しました。
そして、その普及をさらに加速させたのが、2013年後半から2015年にかけて次々と登場した「クラウドPOSレジ」です。クラウドPOSレジは、iPadやスマートフォンなどのスマートデバイスを端末として活用し、既存のインターネット環境が整っていれば、専用アプリをインストールするだけで手軽に導入が可能です。
これにより、初期費用を大幅に抑えつつ、常に最新の機能を利用できるようになりました。
導入業界の多様化
かつてPOSシステムは、その強力な在庫管理機能や売上管理機能から、主に小売店や飲食店で活用されてきました。
しかし、近年ではPOSシステムを導入する業界が著しく多様化しています。例えば、病院やクリニックといった医療業界でも導入が進んでおり、会計業務の自動化により、患者の待ち時間解消、会計業務に当たる人員の削減、さらにはキャッシュレス化による人的接触の低減など、感染症対策の一助としても貢献しています。
このように、POSシステムは業種・業態の垣根を越え、様々な分野でその価値を発揮しています。
キャッシュレス決済への対応強化
これにより、決済時に複数の端末に同じ金額を手入力するといった手間が不要となり、会計処理のスピードアップと、入力ミスによるトラブルの削減に大きく貢献します。キャッシュレス決済が普及する現代において、POSシステムの導入は不可欠になりつつあります。
POSシステムを導入することで、レジとクレジットカード決済端末、電子マネー決済端末、QRコード決済端末などをシームレスに連動させることが可能になります。
POSシステム入力作業の効率化
これまで、顧客の年代入力などが手入力で行われるなど、POSシステムにデータを入力するために作業者の手間が増えるというジレンマが存在していました。
しかし、コンビニエンスストア大手3社が2017年から2019年にかけて、スタッフの負担軽減と操作の簡素化を目的として、ハードウェアとソフトウェアの両面で進化を遂げたPOSシステムを採用しました。
今後は、このような「より直感的で、より少ない手間で入力が完了する」という流れが、他の業界にも広がっていくと予想されます。
オムニチャネル連携の重要性
従来のPOSシステムは、店舗内での情報管理に特化していました。しかし近年、オンラインとオフラインのあらゆる顧客接点（チャネル）を連携させ、顧客体験をシームレスにする「オムニチャネル」という考え方が重要視されています。
このオムニチャネル戦略において、POSシステムは非常に重要な役割を担います。既存の在庫管理システム、オーダーシステム、そしてECサイトなどとPOSシステムを連携させることで、顧客情報や購買履歴を一元的に管理し、どのチャネルからでも顧客に最適なサービスを提供できるようになります。
POSシステムは、まさにオムニチャネル戦略の「ハブ」として機能し、顧客満足度の向上と売上拡大に貢献します。
失敗しないPOSシステムの選び方：導入前に確認すべき5つのポイント
自社の店舗に最適なPOSシステムを選ぶことは、業務効率化や売上向上に直結する重要なステップです。
後悔しないシステム選びのために、以下の5つのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
1. 必要な機能が備わっているか
POSシステムを選定する際、最も重要なのは店舗の業種や規模、そして具体的な業務内容に応じた機能が過不足なく備わっているかを確認することです。
例えば、飲食店であればテーブル管理やハンディ端末による注文取り機能、小売店であれば詳細な在庫管理やバーコードリーダーとの連携、美容サロンであれば予約管理や顧客カルテ機能が必須となるでしょう。
また、売上分析機能や顧客管理機能は、効率的な経営戦略の立案に欠かせません。自社の「これは絶対必要！」という機能リストを作成し、それに合致するシステムを選ぶことが肝心です。
2. 操作性に優れているか
POSシステムの操作性は、日々の業務効率、ひいてはスタッフの生産性に直結する重要な要素です。直感的で分かりやすい操作性、画面の構成やボタン配置がシンプルなシステムを選ぶことで、スタッフの教育にかかるコストを削減し、操作ミスを防ぐことができます。
また、店舗の運用に合わせて柔軟に設定変更ができる高いカスタマイズ性も、使いやすさを左右するポイントです。導入前には、必ずデモ機の操作や無料トライアル期間を活用し、実際の業務を想定した操作感をしっかりと確認することをおすすめします。
3. 運用コストは適正か
POSシステムの導入から運用には、初期費用、月額利用料、メンテナンス費用、消耗品費など、様々なコストが発生します。
特にクラウド型のPOSシステムは、初期投資を抑えつつ、月額料金で常に最新の機能を利用できるという大きなメリットがあります。また、必要な機能だけを選択できるサブスクリプション形式のサービスを選ぶことで、無駄なコストを削減し、費用を最適化することも可能です。
導入前には、目先の初期費用だけでなく、長期的な運用コスト全体を総合的に比較検討し、自社の予算に合った最適なシステムを選びましょう。
4. 外部サービスと連携できるか
導入を検討しているPOSシステムが、既存の他の外部サービスとスムーズに連携できるかどうかは、業務効率化を最大化するための鍵となります。
具体的には、在庫管理システム、顧客関係管理（CRM）システム、会計ソフトなどと連携できると、各システムのデータが自動で同期され、データの一元管理が実現します。これにより、手作業による入力の手間が削減され、入力ミスを防ぐことができます。
また、ECサイトや多様なキャッシュレス決済システムとの連携は、オンラインとオフラインの顧客体験をシームレスにし、顧客満足度の向上に大きく貢献します。導入前には、自社が現在利用している、あるいは将来的に利用したい外部サービスとの連携が可能か、必ず確認するようにしましょう。
5. 保守・サポート体制は充実しているか
POSシステムは、店舗運営の根幹を支える非常に重要なインフラです。万が一のシステムトラブルが発生した場合に、迅速かつ的確なサポートを受けられる体制が整っているかは、システム選定において最も重視すべきポイントの一つと言えるでしょう。
具体的には、24時間365日対応のサポート体制があるか、電話、メール、チャットなど、多様な問い合わせ手段が用意されているかを必ず確認してください。
さらに、導入時のトレーニングや詳細なマニュアル提供があるか、システムが定期的にアップデートされ、最新のセキュリティ対策が講じられているかどうかも、長期的な運用を考慮する上で非常に重要な要素です。
POSシステムを導入して業務効率化と顧客満足度向上を実現しよう
かつて「レジ」といえば、単なる大きな電卓のようなイメージだったかもしれません。しかし、POSシステムとの連携によって、その機能と役割は劇的に進化しました。
現代のPOSシステムは、商品の会計業務にとどまらず、売上管理、顧客管理、在庫管理、さらには勤怠管理まで、店舗運営に必要なあらゆる情報を一元的に管理します。これにより、人件費の削減、業務の効率化、そして売上分析に基づくビジネスチャンスの拡大、マーケティング戦略の立案など、店舗経営における中核的な存在となっています。
導入コストの面でハードルが高かった時代もありましたが、クラウド型POSシステムやタブレット端末の活用により、個人経営や小規模事業者でも手軽に導入できるようになりました。
POSシステムは、もはや単なるレジではなく、あなたのビジネスを力強くサポートする、まさに「心強いビジネスパートナー」です。
ぜひ、この機会にPOSシステムの導入を検討し、店舗の業務効率化と顧客満足度の向上、そして持続的な成長を実現してください。
インバウンド対策にお困りですか？
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します！
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験（ゲストエクスペリエンス）」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
＜本セミナーのポイント＞
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
＜こんな方におすすめ＞
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月前編】最新の「観光白書」公開！インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→最新の「観光白書」公開！インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか：インバウンド情報まとめ 【2025年6月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す！ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています！その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん！
