内閣府クールジャパン・プロデューサー / 内閣府 クールジャパン官民連携プラットフォーム(CJPF) ディレクターを務める渡邉 賢一氏。「社会課題の解決」を目的とした価値デザイナーとして、地方創生、離島振興、宇宙、教育、食文化など、各分野で行政と連携したソーシャル・アクションを展開しています。
今回はそんな渡邉氏が、mov/訪日ラボ主催カンファレンス「THE INBOUND DAY」に登壇!同じく内閣府クールジャパン・プロデューサーの陳内 裕樹氏とともに、アニメ・漫画の可能性、インバウンドの質的変化への対応、AI・テックの活用、ナラティブ戦略の未来、SBNR(※後述)など、多様なキーワードから日本のブランディングデザインについて語り尽くしていただきます。
そこで本記事では講演に先立ち、渡邉氏が持つ現在のインバウンド✕クールジャパン市場への期待感と課題意識、そして講演でどんな内容をお話しいただくのかまで、詳細にインタビューした内容をお届けします。
※「THE INBOUND DAY 2025」は終了しました。講演はアーカイブ配信でお楽しみいただけますので、ぜひご覧ください。

クールジャパン戦略における「内閣府クールジャパン・プロデューサー」の役割とは
日本文化、アニメ、ポップカルチャーなど日本の強み・魅力となる商品やサービスの海外展開を拡大し、我が国の経済成長や雇用創出などにつなげるものとして提唱されている「クールジャパン」。2024年6月には内閣府知的財産戦略本部による「新たなクールジャパン戦略」が公表され、今後の「基幹産業」と位置づけ、強化する動きが加速している状況です。
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クールジャパン戦略に基づき、海外マーケティング、地域連携、ブランド化、デジタル技術・テクノロジー等の活用に関する情報提供や相談への対応などを担うのが、クールジャパン・プロデューサーです。その一人である渡邉氏は、日本各地の観光地の魅力発信や、食を通じた体験デザイン、地域を舞台としたゲーム開発、さらには宇宙ナラティブ開発まで、さまざまな観点からクールジャパンを発信。2033年までに50兆円の市場規模を見すえる市場を盛り上げる役割を担っています。

渡邉氏「私の仕事は『価値デザイン』という言葉に集約されます。地方創生から始まって、今は日本のローカル文化を、いかにして海外目線で再編集するかがテーマです。観光やインバウンドという目線だけではなく、たとえば『お米からお肉を作る』とか、デジタルツイン※1 を活用したシミュレーションなど、多岐にわたるプロジェクトに関わっています」
※1 デジタルツイン…バーチャル空間上に、リアル空間と全く同じ「双子(ツイン)」のような環境を再現する技術
インバウンドが注目する「日本人の精神性」
インバウンドに関わる取り組みとしては、例えば伊勢市の海外向けブランディングに携わっているといいます。
渡邉氏「今年から伊勢神宮の式年遷宮※2 が始まり、とても重要なテーマであると認識しています。伊勢市とフランスの旅行会社Japan Experienceと連携し、スピリチュアリティをテーマとして伊勢神宮の周辺の体験プログラムをテスト販売しましたが、なんとそれが2週間で120件以上申込がありました。インバウンドの人たちも、明らかに日本人の精神性の価値に気づき始めていますよね」
※2 式年遷宮…定められた年ごとに社殿を新しく建て替えるお祭りのこと。伊勢神宮では20年ごとに行われており、建築技術を次の世代に継承するとともに、地域が活気につつまれる伝統行事でもある
伊勢などでの地域ブランディングにおいてキーワードとなるのが、「SBNR」。「Spiritual But Not Religious」の略で、宗教的ではないがスピリチュアル(精神的)な価値や豊かさを重視する考え方や、そうした考えを取り入れる人々のことを指します。
渡邉氏「日本人はまさにSBNRですよね。たとえば、初詣や初日の出に出かける人は、毎年9,000万人もいると言われているんです。西洋の宗教と違って経典や教祖、戒律はなく、ライフスタイルや伝統文化としてそういった行動が受け入れられている。一方で、それらはテクノロジーや経済発展とも調和していて、お祭りで褌を締めた人々が神輿を担いでいたその場所が、世界最大級の金融街・大手町だったりするわけです。それが海外の人々にとって、日本の不思議であり、魅力でもあるんです。
この続きから読める内容
- クールジャパンの代表格「アニメや漫画」の強さの源泉
- クールジャパン市場のポテンシャルを最大化するには?現状と課題
- 日本の観光業は「エクスペリエンス」をデザインできているか?
- 「50兆円のビッグチャンス」に乗る人がまだまだ少ない
- 内閣府クールジャパン・プロデューサーの渡邉賢一氏と陳内裕樹氏が熱く議論!mov/訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY」
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