万博に来場した外国人、どの国が多い?ランキングTOP10を発表!【人流データでわかるインバウンド動向】

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今回は、大阪・関西万博周辺の「インバウンドの人流動向」を調査・分析した結果を発表します。

携帯電話の位置情報などのビッグデータを利用した人口統計情報として国内屈指の精度を誇る「モバイル空間統計®」※1 のデータを用い、外国人の月間延べ滞在人数や国・地域別ランキング、さらには入国・出国空港、宿泊地など、「万博 × インバウンドの今がわかる」詳細な情報をお届けします。

【この記事のポイント】

  • 訪日外国人約1,200万台※2 の国内最大級サンプルに基づいた、大阪・関西万博会場周辺のインバウンドの人流がわかる!
  • 外国人の月間延べ滞在人数は12万人以上。国・地域別ランキング1位はあの国!
  • 万博開催をきっかけに大阪府周辺に外国人がどう流れているのか、宿泊地の傾向から分析!
万博に来場した外国人、どの国が多い?ランキングTOP10を発表
▲万博に来場した外国人、どの国が多い?ランキングTOP10を発表

※データ:株式会社ドコモ・インサイトマーケティング「モバイル空間統計®」、執筆・分析協力:訪日ラボ(株式会社mov)

※1 モバイル空間統計は株式会社NTTドコモの登録商標です
※2 2019年実績

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大阪・関西万博周辺の観光客の動向から、人流データを活用したインバウンド施策立案・戦略アプローチまで、徹底的に解説します。

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大阪・関西万博会場の人流データを調査!月間の延べ滞在人数は12万人以上

今回は、2025年4月における「大屋根リング周辺の外国人滞在人数」を調査しました。

この期間の外国人の延べ滞在人数は、12万人以上となっています。

大屋根リング周辺にあたる赤枠内の外国人延べ人数を調査(2025年4月月間データ)
▲大屋根リング周辺にあたる赤枠内の外国人延べ人数を調査(2025年4月月間データ)

万博会場に最も多く来ている国・地域ランキングTOP10を発表!

万博会場に最も多く来ている国・地域ランキングTOP10。1位は「中国」となりました。

上位3位までは東アジア3か国ですが、4位以降は主に欧米豪諸国が占めています。

順位

国・地域名

構成比

1

中国

14.4%

2 台湾

9.4%

3 香港

7.3%

4 アメリカ

6.8%

5 フランス

6.1%

6 イタリア

6.0%

7 オーストラリア

3.8%

8 ドイツ

3.7%

9 タイ

3.6%

10 イギリス

3.1%

※65以上の国・地域

大阪・関西万博 会場周辺の人流データ(2025年4月) モバイル空間統計より
▲大阪・関西万博 会場周辺の人流データ(2025年4月) モバイル空間統計より

では、上記の万博会場周辺データを、日本全体の訪日外国人動向と見比べてみましょう。

以下は日本政府観光局JNTO)訪日外客統計による、4月の国別訪日外国人数データです。

順位

国・地域名

構成比

1 中国

19.6%

2 韓国

18.5%

3 台湾

13.8%

4 アメリカ

8.4%

5 香港

6.7%

6 タイ

4.1%

7 オーストラリア

2.9%

8 フィリピン

2.3%

9 カナダ

1.9%

10 イギリス

1.8%

万博会場周辺では、中国韓国台湾アメリカといった上位国の割合は低く、「その他」の割合が高くなっています。このことから、万博会場周辺を訪れる訪日外国人は「多様化」していることがわかります。

大阪・関西万博 会場周辺の4月の人流データと、日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計 4月データの比較
▲大阪・関西万博 会場周辺の4月の人流データと、日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計 4月データの比

アジア・中東地域ランキング

アジア中東地域※3 のランキングは以下のようになっています。

10位に、中東地域の国であるクウェートが入っているのが特徴的です。

順位

国・地域名

構成比(アジア中東地域内)

1

中国

31.7%

2

台湾

20.7%

3

香港

16.0%

4

タイ

8.0%

5

インドネシア

4.3%

6

韓国

4.2%

7

シンガポール

3.1%

8

フィリピン

2.9%

9

マレーシア

2.2%

10

クウェート

1.7%

※20以上の国・地域

【アジア・中東地域】大阪・関西万博 会場周辺の人流データ(2025年4月) モバイル空間統計より
▲【アジア・中東地域】大阪・関西万博 会場周辺の人流データ(2025年4月) モバイル空間統計より

上記以外にもインド、トルコ、イスラエルなど、幅広い国・地域から訪れている様子が見られました。

※3 アジア中東地域…ここでは、アジア地域(東アジア東南アジアインド等)・中東地域の数値を合計。ロシアJNTOの市場分類に基づき欧米豪地域に含む

欧米豪地域ランキング

欧米豪地域※4 のランキングは以下のようになっています。

スイス、ポルトガルといった重点市場※5 ではない国がランクインしています。

順位

国・地域名

構成比(欧米豪地域内)

1

アメリカ

13.1%

2

フランス

11.8%

3

イタリア

11.7%

4

オーストラリア

7.4%

5

ドイツ

7.1%

6

イギリス

6.0%

7

カナダ

5.6%

8

ロシア

3.5%

9

スイス

3.4%

10

ポルトガル

3.2%

※30以上の国・地域

【欧米豪地域】大阪・関西万博 会場周辺の人流データ(2025年4月) モバイル空間統計より
▲【欧米豪地域】大阪・関西万博 会場周辺の人流データ(2025年4月) モバイル空間統計より

11位以降にはとりわけヨーロッパ圏の多様な国からの来場が目立ち、チェコ、ポーランド、スロバキア、オランダなどの名前がみられました。

※4 欧米豪地域…ここでは、欧州(ヨーロッパ諸国)・米州(アメリカカナダ・メキシコ)・豪州(オーストラリア)の数値を合計

※5 重点市場とは…日本政府観光局JNTO)が定める、重点的に訪日プロモーションを行う23のターゲット市場のこと。なお、スイスはこれに次ぐ「準重点市場」に定められている

モバイル空間統計担当者に聞いた、本データを見る際のポイント

本データを見る際のポイントや、データの偏りなどの注意点はあるのか?モバイル空間統計担当者に聞きました。

まず、「1日に1ユーザーとして数えた際の延べ人数」であることには留意が必要です。仮に4月13日と20日に一度ずつ来場した方がいた場合、延べ人数は「2人」としてカウントされます。4月13日に一度会場を離れ、同じ日に再入場した場合は「1人」としてカウントされます。

また、本データは位置情報データを使用しているため、来場したすべての人のデータではないことや、会場スタッフの延べ人数もカウントされていることにも注意が必要です。たとえばクウェートやスイス、ポルトガルといった国のランクインには、(純粋な観光需要だけでなく)スタッフの人数が影響している可能性もあるでしょう。

ただし会場スタッフの存在は、観光需要とは異なるものの確実に万博会場周辺の訪問需要の多様化につながっています。今後の訪日外国人市場の多様化にも、少なからず影響を及ぼす可能性があるでしょう。

入国・出国空港は関空が最多

さてここからは、さらに詳細なデータを紹介していきます。万博会場を訪れた外国人の入国空港、出国空港のデータでは、関西国際空港が6割を超えて圧倒的な1位となりました。

通常の観光では成田空港羽田空港から入国して東海道新幹線などで大阪を訪れる、いわゆる「ゴールデンルート」が人気ですが、万博を訪れる外国人は、会場に最も近い関西国際空港から入出国する人が多いようです。

順位

入国空港

出国空港

1

関西空港

関西空港

2

成田空港

成田空港

3

羽田空港

羽田空港

4

中部空港

大阪港

5

大阪港

中部空港

ほかに、国際フェリーターミナルである大阪港や、6位以降には今年開催されている「瀬戸内国際芸術祭」の開催地に近い高松空港がランクインしているのも特徴となっています。

万博に来た外国人はどこに泊まっている?

最後に、万博を訪れた方の宿泊地データを分析します。

万博来場者数TOP3の東アジア圏(中国台湾香港)の宿泊地は大阪中心部以外にも点在しており、比較的分散されている傾向が見てとれます。これらの3市場は訪日リピーターが多く、旅慣れていることから中心部以外への宿泊にも抵抗がないのかもしれません。

万博を訪れた人のうちアジア上位3か国(中国・台湾・香港)の宿泊地 ※アジア圏・ヨーロッパ圏ではデータのスケール(規模)が異なる。同じ赤色のマスでも同じ数を表しているわけではないため注意
▲万博を訪れた人のうちアジア上位3か国(中国・台湾・香港)の宿泊地 ※アジア圏・ヨーロッパ圏ではデータのスケール(規模)が異なる。同じ赤色のマスでも同じ数を表しているわけではないため注意

一方でヨーロッパ圏は大阪中心部に宿泊者が集まる傾向にあり、分散先としては神戸市関西空港周辺エリアのみとなっています。

今後、万博に限らずこうした国際的なイベントが行われる際、「オーバーツーリズム」や宿泊施設の混雑を防ぐには、「訪日初心者」が多いと考えられる欧米圏などの旅行者をどのように各地の宿泊施設へ分散していくかが鍵となりそうです。

調査概要

  • 調査対象:株式会社ドコモ・インサイトマーケティング「モバイル空間統計」による人流データ
  • 調査期間:2025年4月
  • 調査手法:「モバイル空間統計」における訪日外国人の人流データのうち、大阪・関西万博エリアを訪れたユーザーの延べ人数を分析
  • 執筆・分析協力:訪日ラボ(株式会社mov)

「モバイル空間統計」詳細はこちら:

【さらに詳しいデータが見たい方必見!】モバイル空間統計運営の株式会社ドコモ・インサイトマーケティングが登壇!mov/訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY」

本記事では、「モバイル空間統計」のデータを活用した、大阪・関西万博周辺の「インバウンドの人流動向」をお届けしました。

今回は2025年4月の大阪・関西万博会場や周辺地域の人流分析にとどめましたが、8月5日に開催する「THE INBOUND DAY 2025」内の講演では、さらに詳しくかつ最新のデータを皆様にお届けします。

登壇するのは株式会社ドコモ・インサイトマーケティング エリアマーケティング部長の鈴木 俊博氏。「モバイル空間統計」データによる大阪・関西万博周辺の観光客の動向はもちろん、人流データを活用したインバウンド施策立案・戦略アプローチまで、徹底的に解説します。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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