ホテルの客室単価、インバウンド需要で上昇 ビジネスホテルはコロナ禍の2倍に(東京商工リサーチ)

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株式会社東京商工リサーチは7月28日、『上場ビジネス・シティホテル「客室単価・稼働率」調査』を発表しました。

同調査によると、ホテルの客室単価はコロナ禍から上昇し続けており、今後もこの傾向が続くと予想されています。

なお調査は、国内の上場ホテル運営会社13社(15ブランド)の客室単価と稼働率を、開示資料をもとに集計したものです。(ただし、12月決算の企業は、2025年1-3月期(1Q)の公表値を集計)

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全15ブランドで客室単価が上昇

同調査によると、調査対象となったすべてのブランドにおいて、客室単価が前年同期比で上昇していることが明らかとなりました。

上昇率の分布を見ると、10%未満が3ブランド、10%以上15%未満が最多で9ブランド、15%以上20%未満が2ブランドとなっています。

なかでも、最も客室単価の上昇幅が大きかったのは、東急不動産ホールディングスが展開する「東急ステイ」で、前年同期比20.4%の上昇となりました。

▲2024年同期比 客室単価値上げ率別:株式会社東京商工リサーチ公表資料
▲2024年同期比 客室単価値上げ率別:株式会社東京商工リサーチ公表資料

ビジネスホテルの客室単価、コロナ禍の2倍に

ビジネスホテル8ブランドにおけるコロナ禍以降の推移をみると、客室単価は約2倍にまで上昇していることが明らかとなりました。

2021年3月期における客室単価は6,180円でしたが、2023年5月の新型コロナウイルス感染症の5類移行を経て、2024年には平均1万円台となり、2025年3月期には1万3,930円に達しています。これは、2021年同期と比較して2倍以上の水準です。

また、稼働率についても大きな回復が見られました。2021年3月期の平均稼働率は45.8%にとどまっていたものの、2024年には8割を超える水準となり、2025年3月期には81.0%と、ほぼ横ばいで高水準を維持しています。

▲ビジネスホテルの稼働率と客室単価:株式会社東京商工リサーチ公表資料
▲ビジネスホテルの稼働率と客室単価:株式会社東京商工リサーチ公表資料

今後も客室単価の上昇が続く 背景には「需給ミスマッチ」も

同調査結果および観光庁が公表した「インバウンド消費動向調査」の内容を踏まえ、同社では今後も客室単価の上昇が継続すると見込んでいます。

その背景としては、訪日外国人旅行者による消費額の着実な増加に加え、国内における観光やビジネス目的の宿泊需要の回復・拡大が挙げられます。

また、人件費やエネルギーコストなども、客室単価の上昇に繋がっているとしています。

加えて、需要の急速な回復に対して宿泊施設の供給が追いつかない「需給ミスマッチ」の状況も、価格上昇を強める要因となっているとしています。

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<参照>

株式会社東京商工リサーチ:ホテル業界 止まらない客室単価の値上げ インバウンド需要で高稼働・高単価が続く

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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