国連世界観光機関(UN Tourism)は9月9日、2025年上半期の世界観光指標を発表しました。
発表によると、2025年1月から6月の間に海外旅行に出かけた観光客は約6億9,000万人で、前年同期より約3,300万人増加したことがわかりました。
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2025年上半期の国際観光客数は約6億9,000万人
2025年上半期の国際観光客数は約6億9,000万人にのぼり、前年同期比で5%(約3,300万人)増加しました。また、コロナ前と比較すると約4%の増加となっています。
地域別に見ると、アジア太平洋地域では到着者数が前年同期から11%増加したものの、コロナ前の92%にとどまっています。北東アジアは好調な成長を記録し、同20%増(2019年比8%減)となりました。
最も伸びが大きかったのはアフリカで、同12%増となりました。南北アメリカ、ヨーロッパでは地域ごとにばらつきが見られるものの、それぞれ全体としては前年から成長しました。
中東は上半期の到着者数が前年同期から4%減少しましたが、2019年同期比では29%増となりました。
また、主要な旅行先の中で特に高い成長率を示したのは日本とベトナムで、それぞれ前年同期比21%増となりました。次いで韓国(同15%増)、モロッコ(同19%増)、メキシコおよびオランダ(同7%増)でした。
国際観光収入、多くの地域で増加 日本は18%増
国際観光収入に関する月次データでは、日本(18%増)、英国(3月まで13%増)、フランス(9%増)、スペイン(8%増)、トルコ(8%増)などの主要な観光地において、2025年6月まで好調な収益が見込まれています。
堅調な旅行需要は、一部市場からの海外旅行支出にも表れており、中国(3月まで16%増)、スペイン(16%増)、英国(3月まで15%増)、シンガポール(10%増)、韓国(8%増)となっています。
また2024年の国際観光収入については、過去最高の1兆7,340億米ドルに達し、コロナ前を約14%上回ったことがわかりました。
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年内の旅行需要は堅調に推移する見通し
2025年の国際観光に影響を与える課題として、交通費と宿泊費の高騰、その他経済的要因が指摘されました。
また最新の国連観光信頼度指数では、2025年9月から12月の4か月間の信頼度がわずかに上昇しています。9月以降の見通しについて、「改善する」(44%)または「大幅に改善する」(6%)と回答し、専門家の約50%が前向きな姿勢を示しました。33%は「2024年と同程度」と予測しており、観光業績が悪化すると回答したのは全体の約16%となっています。
引き続き世界的な不確実性を抱えているものの、旅行需要は年内を通して堅調に推移すると予想されています。2025年の海外旅行者数の増加率については、国連世界観光機関が1月に発表した「前年比3%〜5%の増加」の予想から変更はありません。
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UN Tourism:International tourism up 5% in first half of 2025 despite global challenges
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