台湾は日本にとって重要なインバウンド市場の一つであり、訪日観光客数・消費額ともに常に上位に位置しています。2026年も、祝日や連休の時期には訪日観光客の増加が期待されます。
本記事では、2026年の台湾の祝日・連休をまとめて紹介し、台湾市場における最新のインバウンド動向についても解説します。
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- 2026年の台湾の祝日・連休一覧
- 1月1日(木):中華民国開国記念日
- 2月14日(土)~22日(日):春節(旧正月)【9連休】
- 2月27日(金)~3月1日(日):和平記念日【3連休】
- 4月3日(金)~6日(月):児童節・清明節【4連休】
- 5月1日(金)~3日(日):労働節【3連休】
- 6月19日(金)~21日(日):端午節【3連休】
- 9月25日(金)~28日(月):中秋節・孔子誕生記念日(教師節)【4連休】
- 10月9日(金)~11日(日):国慶日【3連休】
- 10月24日(土)~26日(月):光復節【3連休】
- 12月25日(金)~27日(日):行憲記念日【3連休】
- 企業の休暇や学校の長期休暇について
- 2024年の訪日台湾人数は国・地域別で3位
- 消費額は国・地域別で2位
- 2026年に向けて計画的なインバウンド対策を
目次
2026年の台湾の祝日・連休一覧
台湾の祝日は、中国文化と独自の歴史が融合しています。連休などのまとまった休暇がある場合、海外旅行を計画する人が多い傾向があります。
1月1日(木):中華民国開国記念日
中華民国の成立(1912年1月1日)を記念する日です。2日(金)に休暇を取得すれば、週末とつながり4連休となります。
2月14日(土)~22日(日):春節(旧正月)【9連休】
台湾で最も重要な祝日であり、多くの人が帰省したり旅行に出かけたりします。
2月27日(金)~3月1日(日):和平記念日【3連休】
1947年2月28日に台湾で発生した「二・二八事件」の犠牲者を追悼する日です。
4月3日(金)~6日(月):児童節・清明節【4連休】
「こどもの日」である児童節が土曜日のため、前日を振替休日としています。また、先祖の墓参りを行う伝統的な祝日である清明節が日曜日のため、翌日を振替休日としています。
5月1日(金)~3日(日):労働節【3連休】
労働者の権利を祝う日で、毎年5月1日に行われます。これまで労働者のみの休暇とされていましたが、2025年から全面的な休日になりました。
6月19日(金)~21日(日):端午節【3連休】
旧暦の5月5日に祝われる中華圏の伝統的な祭日です。各地でドラゴンボートレースが行われるほか、ちまきを食べて無病息災を祈ります。
9月25日(金)~28日(月):中秋節・孔子誕生記念日(教師節)【4連休】
25日(金)の中秋節と、28日(月)の教師節があわさって4連休になります。中秋節は、旧暦の8月15日の満月を祝う日で、月餅を食べて団らんを楽しみます。教師節は2025年から追加された祝日で、中国の思想家である孔子の誕生日とされています。
10月9日(金)~11日(日):国慶日【3連休】
国慶日が土曜日のため、前日を振替休日としています。中華民国の建国記念日です。名前は似ているものの、中国の国慶節(10月1日)とは日付が異なります。
10月24日(土)~26日(月):光復節【3連休】
2025年から追加された祝日で、台湾が日本統治から解放された日です。日曜日のため、翌日を振替休日としています。
12月25日(金)~27日(日):行憲記念日【3連休】
憲法の施行を記念する日で、クリスマスや年末の旅行需要と重なります。2025年から追加された祝日です。
※2026年の台湾における祝日日程は、台湾(中華民国)の行政院が発表したものを参照しています。
企業の休暇や学校の長期休暇について
労働基準法では週休二日制が定められており、一般的に土曜日と日曜日が休日です。有給休暇は、傷害・病気休暇、慶弔休暇とは区別されていて、日数は日本と同様に雇用年数に応じて増加します。勤続6か月以上1年未満の場合は3日、勤続1年以上2年未満では7日が付与されます。その後も年数に応じて増えていき、最大で30日まで付与されます。
また、台湾の学校では春節と7月〜8月に長期休暇があり、海外旅行に出かける人が多くなります。
2024年の訪日台湾人数は国・地域別で3位
ここでは、2024年と2025年の訪日外客統計のデータをもとに、台湾市場の動向について解説します。
2024年の訪日台湾人数は604.4万人
日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2024年の訪日台湾人客数は604.4万人で、国・地域別では第3位でした。コロナ前の2019年比では23.6%増、2023年比では43.8%増となり、年間の訪日客数は過去最高を記録しました。地方路線の復便・増便などが、訪日客の増加に寄与したと考えられます。
需要増加の勢いは2025年も続いており、前年を上回る水準で推移しています。なかでも、1月の訪日台湾人数は59.3万人(前年同月比20.5%増)、4月は53.8万人(同16.9%増)と大幅な伸びを記録しました。
関連記事:台湾市場の最新インバウンドデータを解説【2025年上半期】

訪日ピークは4月〜7月
台湾人の訪日旅行需要は4月から7月にかけてピークを迎えます。台湾では、1月〜2月頃に旧正月の大型連休がありますが、4月の祝日は少数です。それでも4月以降に観光客が増えるのは、桜の季節や温暖な気候が影響していると考えられます。
また台湾は全市場の中でも家族・親族との訪日旅行が多い傾向にあり、7月は学校の夏季休暇(7月上旬~8月下旬)により訪日数が増加します。
一方で、年間を通して訪日数にはそこまで大きな変動は見られません。台湾は親日国として高い再訪率を誇っており、全体の約87%が2回以上の訪日旅行経験があるリピーター、約25%が10回以上の訪日旅行経験者となっています。そのため、連休の有無にかかわらず、日本への関心の高さがうかがえます。

消費額は国・地域別で2位
ここでは、2024年と2025年のインバウンド消費動向調査のデータをもとに、訪日台湾人の消費動向について解説します。
2024年の消費額は1兆897億円
2024年年間の訪日外国人消費額は、8兆1,257億円でした。そのうち訪日台湾人観光客の年間消費額は1兆897億円で、初めて1兆円を超えて、過去最高となりました。
コロナ禍前の2019年と比較すると97.5%増と大幅に金額を伸ばしています。2023年と比較しても39.1%増と高い伸び率を記録し、2024年度の国・地域別の消費額では第2位でした。
1人当たりの消費額は18万7,512円
訪日台湾人の一人当たりの消費額は18万7,512円でした。市場の一人当たり平均消費額(22万6,851円)と比較すると約4万円少なくなっています。2019年比では58.5%増加している一方、2023年比では0.8%減とわずかにマイナスとなっています。
消費額を費目別で見ると、最も大きな割合を占めたのは買物代(36.6%)で、次いで宿泊費(28.7%)、飲食費(20.8%)でした。
インバウンド市場全体では、体験を重視する「コト消費」のニーズが高まりつつありますが、訪日台湾人客の購買意欲は依然として高くなっています。
2026年に向けて計画的なインバウンド対策を
台湾人観光客の訪日需要は年間を通して高い傾向にあるものの、上記で挙げたような祝日・連休により、さらなる増加が期待できます。特に春節や夏休みは家族旅行も増加する可能性があるため、受け入れ体制の強化が求められます。
リピーターが多い台湾市場向けには、王道スポットや定番の体験だけでなく、地方誘客や新しい体験型プログラムで差別化を図ることも重要です。需要が高まる時期を正確に捉え、効果的なプロモーションが必要とされています。
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:インバウンド消費動向調査
行政院人事行政總處:人事總處新聞稿消息:立法院表決通過「紀念日及節日實施條例」增加5個國定假日,人事總處將於條例生效後配合重新公告114年(西元2025年)政府行政機關辦公日曆表;另有關115年政府行政機關辦公日曆規劃將持續蒐整各界意見,於核定後公告
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