11月15日より「東京2025デフリンピック」が開催されます。デフリンピックとは、「耳が聞こえない・聞こえにくい人のためのオリンピック」です。
大会の開催に伴い、各企業では、選手・関係者をはじめとする、聴覚障害のある方に向けた様々な取り組みが実施されています。
本記事では、特に訪日外国人の受け入れに対する取り組みを行っている自治体・企業の取り組みをご紹介します。
今回で100周年、日本初開催のデフリンピックが開幕
デフ(deaf)は英語で「耳が聞こえない」を意味し、デフリンピックは4年に一度、耳が聞こえない・聞こえにくい「デフアスリート」を対象に開催される、国際的なスポーツ大会です。手話のほか、スタートランプや旗などを使い、視覚で情報を受け取れるように工夫されているのが特徴です。
100周年の記念すべき大会である東京2025デフリンピックは、日本では初めての開催です。東京体育館や駒沢オリンピック公園総合運動場など、東京都を中心に19の会場で、21競技が実施されます。
11月15日〜26日の12日間にわたり開催され、70〜80か国・地域から約6,000人の選手・関係者が参加します。
デフリンピックに向けた自治体・企業の取り組み
多くの聴覚障害者が日本に訪れるにあたり、自治体や企業ではさまざまな受け入れ環境の整備が進められています。
JR東日本・東京メトロで「みえるアナウンス」導入
JR東日本や東京メトロでは、駅構内における「みえるアナウンス」の導入が進められています。
「みえるアナウンス」とは、駅構内のアナウンスを多言語で文字表示するサービスです。駅構内に設置されている専用ボードにスマートフォンをかざすか二次元コードを読み込むと、放送されたアナウンスの内容が多言語で表示されます。
JR東日本では、東京駅、上野駅、渋谷駅、鎌倉駅など、デフリンピック会場の最寄り駅や訪日客の利用が多い駅にて2026年3月末まで試行導入されます。東京メトロでは、東京メトロ全駅で導入されています。
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ゆりかもめ、多言語対応ディスプレイを設置
ゆりかもめでは、聴覚障害者や外国人観光客が駅窓口でスムーズに案内を受けられるよう、音声認識システムを活用した表示ディスプレイの導入が進められています。
「YYSystem」は、駅構内のような騒音環境下でもリアルタイムに音声を認識し、透明ディスプレイに文字を表示させるシステムです。31言語のリアルタイム翻訳機能に加え、キーボード入力にも対応しています。現在、新橋駅などゆりかもめ4駅に設置されています。
また、専用ボードにスマートフォンをかざすと駅係員と通話ができる「スマホでインターホン」も、13言語でキーボード入力によるやり取りが可能になっています。こちらは、お台場海浜公園駅、東京ビッグサイト駅など13駅の改札口、精算機付近に設置されています。
<参照>株式会社ゆりかもめ:ゆりかもめ 全駅のトイレに「光警報装置」を導入 お客様の安心をサポートします
指差しで宅急便を発送できる「コミュニケーションボード」導入
ヤマト運輸は、イラストや文字を指差しするだけで宅急便の発送手続きができる「コミュニケーションボード」を東京都内と関西エリアの営業所に導入しました。
言語は日本語と英語に対応しており、地域特性や利用者のニーズに応じて、中国語や韓国語など他の言語にも対応していく予定だとしています。
インバウンド増加やデフリンピック開催に合わせ、2025年秋ごろまでに全国の営業所に順次導入が進められています。
関連記事:ヤマト運輸、指差しで宅急便を発送できる「コミュニケーションボード」導入 万博会場でも
手話や筆談、多言語対応などで芸術文化鑑賞をサポート
東京都と東京都歴史文化財団は、9月から12月までの間、芸術文化へのアクセシビリティ向上の機運を一層高めることを目的とした「オールウェルカムTOKYO」を展開しています。
キャンペーン期間中に開催される鑑賞サポート付きプログラムでは、劇場や美術館・博物館のイベントにおいて、手話や筆談、多言語対応などのサポートを受けることができます。
<参照>東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団:オールウェルカムTOKYO
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<参照>
東京2025デフリンピック:TOKYO 2025 DEAFLYMPICS
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