ナイトタイム・クールジャパンの可能性とは?事例2選:ドローンショー、プロジェクションマッピング

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近年、夜の時間帯の経済活動を活発化させる「ナイトタイムエコノミー」推進の取り組みが注目されています。消費の拡大に加えて、滞在時間の分散による観光地の混雑改善にもつながることが期待されています。

そこで本記事では、内閣府が開催した「デジタルで拓く、地域のチカラ ~NFT・ドローン・イマーシブが実現する、 地域での新たな観光体験~」セミナーにおける「テクノロジーから考えるナイトタイム・クールジャパンの可能性」で語られた内容をもとに、ドローンショーや光を活用したイマーシブ体験の可能性について紹介します。

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空のクールジャパン:ドローンショーの可能性

ナイトタイムエコノミーのコンテンツの一つとして、ドローンショーが挙げられます。

ここでは、ドローンショーの国内市場売上シェアの6割以上を占め、大阪・関西万博の会場内でもドローンショーを実施していた株式会社レッドクリフの取り組みをもとに、「空」を地域資源として活用するドローンショーの可能性について紹介します。

関連記事:ナイトタイムエコノミーとは?取り組むメリットや課題・具体的な事例を解説

ドローンショーの魅力

ドローンショーの魅力としては、主に「表現力」「集客力」「拡散力」の3つが挙げられます。

表現では、数千機のドローンが夜空に描くモチーフや文字、企業ロゴ、QRコードなど、従来の花火や映像では表現できなかった3D演出を可能にします。

また花火大会と同様に、ドローンショーの開催を告知すると多くの人が集まり、地域イベントとしての存在感を高められます。ほかにも観客がドローンショーを撮影してSNSに投稿・拡散することで、イベントの認知度が高まります。

特に近年では、大規模な花火大会やお祭りでドローンショーを導入する事例が増えています。夜空を新たなメディアとして活用し、協賛企業のロゴやQRコードを投影することで、協賛金を集めやすくなり、マネタイズにつながりやすい点も特徴といえます。

「ドローンショー × IPコンテンツ」でインバウンド集客&地方創生へ

日本には、アニメゲーム、歴史的建造物などの世界的に人気の高い独自のIPコンテンツ(知的財産)が数多く存在します。これらのIPコンテンツとドローンショーを組み合わせることで、ナイトタイムエコノミーの活性化やインバウンド需要の拡大につながることが期待されています。

たとえば、日本の歴史や文化観光と融合したドローンショーでは、城跡にかつての天守閣をドローンで再現したり、地域の歴史をストーリー仕立ての演出で描き出したりと、これまでにない夜間コンテンツが生まれています。

韓国アメリカ中東地域などではドローンショーが観光コンテンツとして積極的に活用されている一方で、日本にはドローンショーの常設イベントはまだありません。日本の強みであるIPコンテンツとドローンショーを掛け合わせた空のナイトタイムエコノミーは、今後の伸び代が期待できる取り組みといえそうです。

関連記事:50兆円市場に挑戦して「一緒に夢を見よう」──内閣府クールジャパン・プロデューサー 渡邉賢一氏が語る、クールジャパン産業のポテンシャル

光のクールジャパン:光・映像を活用したイベントの可能性

ナイトタイムエコノミーでは、神社仏閣や城などをプロジェクションマッピングやライトアップなどで彩るイマーシブ(没入型)な観光コンテンツも注目されています。

ここでは、光や映像を用いた夜間演出などを展開する株式会社ネイキッドが支援した、「光のクールジャパン」を推進する京都の事例について紹介します。

関連記事:インバウンドの「ナイトタイム」盛り上げる ネイキッド、平安神宮で夜間参拝イベント開催

京都の歴史と最新技術を融合した夜間コンテンツ

オーバーツーリズムの課題に直面する京都では、ALL京都で文化発信と観光促進を実現する「NAKED GARDEN ONE KYOTO」プロジェクトを展開。歴史的名所を舞台とした空間演出や各地での文化イベント、リアルとバーチャルを融合した独自の取り組みを通じて、観光促進と地域課題の解決を両立させることを目指しています。

代表的な事例として、光とプロジェクションマッピングで京都の二条城を演出するコンテンツを展開。歴史と最新技術が融合した夜間コンテンツは、観光客の分散や地域住民との共生、歴史文化の保護と発信を促す効果が期待されており、持続可能な観光モデルの確立に向けた先進的な取り組みとなっています。

夜間観光で時間や場所を分散

こうした夜間のアクティビティの充実は、旅行者にとっては観光できる時間帯が拡充されるメリットがあり、観光地としても新たな収益源の確保につながります。

また、観光客の集中が一部地域に偏る「過密観光(オーバーツーリズム)」の課題に対しても、場所や時期の分散を促すことで、市や地域全体の観光キャパシティを拡大し、持続的な観光につながると考えられます。

さらに、まだ知られていない観光コンテンツに文字通り「光を当てる」ことで、新たな集客を促進する効果も期待できます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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