これだけは知っておくべき訪日ベトナム人 3つのポイント
- 訪日ベトナム人のハイシーズンは1月〜4月と10月
- 団体旅行の需要は最高水準
- 技能実習生の多さはインバウンドにも好影響
ベトナムに関連するインバウンド年表
1973年 | 日本とベトナム社会主義共和国の国交が樹立 |
2017年 | JNTOハノイ事務所が設立 |
2023年 | 訪日ベトナム人数が史上最多となる年間57万人を達成 |
ベトナム基本データ
人口 | 約9,554万人 |
面積 | 約33万平方キロメートル |
首都 | ハノイ |
宗教 | 仏教、キリスト教、カオダイ教など |
公用語 | ベトナム語 |
時差 | UTC+7(-2時間) |
通貨 | ベトナム・ドン |
名目GDP | 約2,449億米ドル |
経済成長率 | 約7.08% |
一人当たりGDP | 約2,563米ドル |
平均月収 | 404.03米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | - |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
ベトナム市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2023年):訪日ベトナム人は何人来ているのか
コロナ前の2019年までは、訪日ベトナム人客数は増加傾向にあり、ピークとなった2019年には49万5,051人を記録しました。コロナ後の2023年は57万3,900人と、コロナ前を上回る水準で回復しています。
月別訪日外客数:訪日ベトナム人に人気なのは何月?
コロナ前の2019年までの傾向では、訪日ベトナム人が最も増加するのは4月でした。一般に、東南アジアからの訪日外国人には冬季が一番人気ですが、ベトナム人の場合は4月が最多でした。また、夏季にも大きな落ち込みをみせず、年間を通して一定の需要があるのが訪日ベトナム人の特徴といえます。 2023年の推移を見てみると、訪日数が最も多かったのは2月で、僅差で4月が続きました。1月から4月にかけての訪日数が安定しており、春季に加え冬季の人気も高まってきていることがうかがえます。
インバウンド消費額推移(2014年~2023年):ベトナム市場全体の規模は?
コロナ前の2019年までの6年間、訪日ベトナム人のインバウンド消費額は伸び続け、ピークとなった2019年には875億円を記録しました。パンデミックの影響で大きく落ち込みましたが、2023年には1,211億円とコロナ前を大幅に上回る増加を見せています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2023年):訪日ベトナム人は1人いくら使う?
訪日ベトナム人の一人当たりインバウンド消費額は、コロナ前は2014年をピークにおおむね減少傾向にあり、2014年から2019年の5年間で約6万円の減少をみせました。しかしコロナ後の2023年には、旅行者層の変化に伴い21万999円へと増加をみせました。
旅行支出内訳:訪日ベトナム人は何を買い、消費している?
訪日ベトナム人の支出において、最も大きな割合を占めたのは買物代で、61,513円でした。2番目に大きな割合を占めたのは宿泊費で、54,323円でした。
人気のお土産ものランキング:訪日ベトナム人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 菓子類 | 76.6% | 13,886円 |
2位 | 衣類 | 42.4% | 24,821円 |
3位 | その他食料品・飲料・たばこ | 41.4% | 14,453円 |
4位 | 化粧品・香水 | 30.2% | 25,373円 |
5位 | 医薬品 | 22.4% | 25,679円 |
6位 | 靴・かばん・革製品 | 18.8% | 26,462円 |
7位 | 酒類 | 17.6% | 13,875円 |
8位 | 健康グッズ・トイレタリー | 13.7% | 25,423円 |
訪日ベトナム人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均13,886円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「衣類」「その他食料品・飲料・たばこ」「化粧品・香水」「医薬品」の順で続いています。
買い物スポットランキング:訪日ベトナム人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | コンビニエンスストア | 61.8% |
2位 | 百貨店・デパート | 51.7% |
3位 | 空港の免税店 | 51.3% |
訪日ベトナム人に最も人気の買い物場所は「コンビニエンスストア」で、61.8%が買い物をしました。続けて「百貨店・デパート(51.7%)」と「空港の免税店(51.3%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日ベトナム人で最も多い属性は?
訪日ベトナム人の51.2%が男性、48.8%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30~39歳で全体の17.3%を占め、女性で最も多い年齢層は20~29歳で全体の17.7%を占めます。
滞在日数:訪日ベトナム人は何日間訪日旅行する?
訪日ベトナム人の滞在日数は、全体の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも4~6日間が最多です。
訪日経験:訪日ベトナム人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2023年第3四半期(7〜9月期)の訪日ベトナム人は、初来日が61%、リピーターが39.%でした。
旅行形態:訪日ベトナム人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日ベトナム人の旅行形態は、全目的の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも個別手配が最多です。ただし、団体ツアーの割合も全目的で2割を超えており、観光・レジャー目的では36.8%にものぼります。
日本の観光情報の収集:訪日ベトナム人の訪日旅行の情報手段は?
訪日ベトナム人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「自国の親族・知人(29.8%)」でした。合わせて「日本在住の親族・知人(29.4%)」「SNS(Facebook/Twitter/微信等)(25.5%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(55.8%)」でした。合わせて「飲食店(44.6%)」「買物場所(31.8%)」と続いています。
ベトナム市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
ベトナム人の海外旅行者数の推移(2012年~2020年):ベトナム人の海外旅行需要は?
ベトナム人の海外旅行者数は公表されていません。
ベトナムで人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | 中国 | 7,948,664人(2019年) |
2位 | タイ | 1,048,181人(2019年) |
3位 | ラオス | 998,400人(2016年) |
4位 | カンボジア | 959,663人(2016年) |
5位 | シンガポール | 591,946人(2019年) |
(参照)日本政府観光局(JNTO) 訪日旅行データハンドブック 2022年より
ベトナム人に人気の海外旅行先は、中国、タイ、ラオス、カンボジア、シンガポールと、全てアジア諸国となっています。ベトナムから中国、ラオス、カンボジアへは陸路でも入国でき、交通費が抑えられることが人気の理由のようです。またトップの中国には、ビジネスで訪れるベトナム人も多くなっています。
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