非常に消費動向が高い訪日タイ人観光客ですが、近年では各国でトランジットツアーなどを利用して訪日する観光客も増えてきています。日本のトランジットサービスには何が必要なのか、海外の人気空港の事例に学びつつ、今後あるべき主要空港の姿を考えてみましょう。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
訪日タイ人観光客によく利用されるスワンナプーム国際空港
タイのバンコク中心部から32km東に位置するスワンナプーム国際空港は、訪日タイ人観光客が最も利用する空港です。直行便が多く出ており、トランジットが必要なく便利になっています。新バンコク国際空港とも呼ばれます。
東南アジア圏からの観光客のトランジットとしても利用される
台湾の桃園国際空港やシンガポールのチャンギ空港と並ぶ東南アジアのハブ空港だったドンムアン空港が手狭になったことで開発されたスワンナプーム国際空港は、多くの国際便が発着していることから東南アジア圏のトランジット先としてもよく利用されています。
訪日タイ人観光客のトランジット利用が増えている
訪日タイ人観光客は中国や台湾、韓国、香港、シンガポールなどでトランジット旅行を楽しむ旅行客も一定数います。特に人気の台湾の桃園国際空港では無料のトランジットツアーで台北市内を半日かけて観光できるため、世界中からトランジット旅客が集まっています。
シンガポールや韓国でトランジットツアーに参加する訪日タイ人観光客
訪日タイ人観光客に人気桃園国際空港の他に、シンガポールのチャンギ空港や韓国の仁川空港でトランジットタイム中に免税店で買い物をしたり、無料ツアーに参加する観光客が増えています。この2国は世界的に見ても免税店に力を入れており、他国では受けられないようなお得なサービスを提供しています。
訪日タイ人観光客のトランジット旅客を取り込む戦略とは
近年、観光立国として本格的に始動した日本ですが、各国のトランジット向けサービスに習い成田空港で無料のトランジットツアーを2015年3月からスタートさせています。「Narita Transit Program」と呼ばれるプログラムには、成田市を半日かけて観光したりイオンなどでのショッピングを楽しめます。
訪日タイ人観光客が多い福岡でもトランジット旅客向けの対応が急がれる
観光の中心となる関東、関西圏と比べて東南アジアから比較的近い福岡は訪日外国人観光客が増加傾向にあり訪日タイ人観光客もその対象に入っています。しかし、福岡空港ではトランジット向けのサービスがまだ充実しておらず、せっかくのプロモーションの場を逃していることになります。訪日旅行を目的としていないトランジット旅客を取り込むことも今後は重要になってくるでしょう。
まとめ:訪日タイ人観光客の誘致に向けたトランジットサービスの強化
訪日タイ人観光客は旅行者数が少ないものの、消費欲は非常に高くあらゆるカテゴリの消費動向調査で上位に食い込んでいます。しかし、日本のタイへのプロモーションやトランジット向けのサービスの充実はまだまだ十分とは言えず、今後は2020年までに対策の強化が急がれると考えられます。
訪日タイ人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日タイ人観光客
タイ人は1人あたりGDPが6,000ドル弱で(世界94位)程度で、インバウンドが盛んな国の中ではそこまで経済力があるほうとは言えません。しかしながら、訪日タイ人は、そのあまり高くはない経済力に対してかなり高額の支出をしています。「豊かさ」を表すGDPを例にとって見てみましょう。
訪日タイ人の特徴・国民性・旅行スタイル
2013年のビザ発給要件緩和以降、円安効果とバーツ高効果もあり、近年急激にインバウンド消費において存在感を放つ訪日タイ人観光客。中国や台湾をはじめとした訪日ブームが加速している東南アジアの中でも、成長率が最も著しい国の一つです。タイは熱帯に位置しているため、年間を通じて気温が30℃ぐらいが平均です。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!