訪日中国人観光客に人気の都道府県ランキング | 訪日外国人9市場のヒートマップに見える傾向

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訪日中国人観光客は、日本のインバウンド市場で人数、消費額ともに最も大きな比率を占めています。訪日中国人観光客に人気の目的地は主に東京や大阪といった大都市ですが、近年リピーターの増加や、地方空港と中国核都市を結ぶ直行便の増加、体験の希少性を求める旅行者のトレンドを背景に、日本全国の各都市に対する関心も高まっています。

2019年の訪日外国人数は全国籍3,188万人で、そのうち訪日中国人数は959万4,300万人を記録しました。訪日外国人市場全体で、950万人を超えたのは初めてのことです。

また中国の次に大きな市場は、韓国(558.5万人)であり、続いて台湾(489.1万人)、香港(229.1万人)、アメリカ(172.4万人)、タイ(131.9万人)となっています。

近年、フィリピンベトナムなど東南アジアからの観光客も増えていますが、観光業界では一人当たりの旅行支出の大きな欧米豪市場をターゲットとした取り組みも進んでいます。

外国人観光客から人気の都道府県は、国籍によって大きく異なります。この記事では、国別やリピーターなどの数値から都道府県ランキングをヒートマップから読み解きます。

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訪日外国人9市場の人気訪問先をヒートマップから解読

ヒートマップとは個々の値のデータを色として表現した可視化グラフの一種のことです。そこから転じて、地図上で、例えば「ここの地区はこのような人が多い」といったデータを色分けすることでデータを可視化することを言います。

訪日外国人観光客全体の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日外国人観光客全体の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日外国人観光客全体の都道府県訪問率を見てみると、東京・大阪・千葉が3トップになっています。千葉は新東京国際空港(成田空港)の存在が、その訪問率の高さに寄与しているものと思われます。

1. 訪日中国人観光客は、やはりゴールデンルート沿いが強い印象

訪日中国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日中国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日中国人観光客のヒートマップを見てみると、見事に千葉→東京→富士山(山梨)→静岡→名古屋→京都→大阪のゴールデンルート沿いの訪問率が高いことがヒートマップの色調から見て取れます。

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2. リピーターの多い訪日台湾人観光客は比較的ばらけた訪問をしている

訪日台湾人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日台湾人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日リピーター率の多い訪日台湾人観光客は、他の訪日外国人観光客と比較して各地を点々としている様子がヒートマップでみることが出来ます。

3. 訪日香港人観光客もリピーター色の強い傾向

訪日香港人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日香港人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

海外旅行慣れをしており、レンタカーも利用して訪日旅行を楽しむ訪日香港人観光客も、訪日台湾人観光客と同様の傾向が見て取れます。

4. 訪日韓国人観光客は大阪・福岡の訪問率が顕著に高い

訪日韓国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日韓国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

地理的要因から、福岡からの入国が他の訪日外国人観光客と比較して顕著に多いのが訪日韓国人観光客です。そのためか、九州南部の訪問率が比較的高めの傾向にあるのが特徴となっています。

5. 訪日タイ人観光客は日本アルプスを構える中部地方の訪問率が高め

訪日タイ人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日タイ人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

やはり定説通り、飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈からなる日本アルプスがそびえる中部地方の訪問率が高めとなっています。雪の大谷の立山黒部アルペンルートをはじめとした、雪を楽しめる都道府県の訪問率が高めの傾向があります。

6. 訪日米国人観光客は都市部の訪問率が高めの傾向

訪日米国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日米国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

日本文化への傾倒が強いと思われる訪日米国人観光客ですが、意外と地方への訪問率は低めで、全体的に都市部への訪問率が高い傾向にあります。

7. 日本全体をまんべんなく訪問している訪日カナダ人観光客

訪日カナダ人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日カナダ人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日カナダ人観光客は、比較的日本全土をまんべんなく訪問している傾向にあります。中部地方の訪問率はおおむね5%を超え、九州地方のカバー率も高めの傾向です。

8. 広島の訪問率が高い訪日英国人観光客

訪日英国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日英国人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

唯一広島の訪問率が20%を超えたのが訪日英国人観光客でした。歴史的背景から訪問率の高そうな訪日米国人観光客のおよそ倍の訪問率です。訪日英国人観光客も日本全域のカバー率が高めの傾向にあります。

9. 訪日豪州人観光客はスキーリゾート地の訪問率が高め

訪日豪州人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

訪日豪州人観光客の都道府県別訪問率ヒートマップ

他の訪日外国人観光客に比べて東北地方の訪問率が高い傾向にあり、スキーリゾート目的の訪日が多いことが伺えます。もちろん、北海道や長野といった日本随一のスキーリゾート地の訪問率も高めの傾向です。

各国籍ごとの訪日目的がよくわかる結果

全体を通して、東京、大阪、京都、千葉といった定番訪日観光スポットは、どの国籍の訪日外国人観光客でも高訪問率でした。ですが、ヒートマップ全体を見通してみると、面白いほどに各国ごとの訪日目的が浮き彫りになる結果となりました。

特に注目すべきは訪日中国人観光客かと思われます。今のところ、団体旅行での訪問が多く、ゴールデンルート沿いの訪問率が高い傾向にあります。しかしながら、前回ご紹介しましたとおり、中国人観光客の訪日旅行トレンドが「モノからコトへ」のシフトを起こしつつあり、今後個人旅行FIT)が増加する可能性が高く、ゴールデンルート外への訪問率が高くなる見通しです。

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【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

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宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

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  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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