街中で青色の辞書ぐらいのサイズの本を持って何かを探している欧米系外国人観光客ーそんな姿を見たことはないでしょうか?彼らが持っているのは「ロンリープラネット(Lonely Planet 略称:ロンプラ)」というガイドブックです。
海外旅行のガイドブックといえば、日本では「地球の歩き方」が有名ですが、世界規模で見ると「ロンリープラネット」は海外旅行者向けガイドブックとして世界一のシェア率を誇ります。
訪日ラボでの記事でも「訪日外国人観光客向けメディアまとめ:訪問者数ランキングTOP10」や、その他の記事でも何度か触れてきたこの「ロンリープラネット」。今回はこの世界一の旅行ガイドブックについて解説していきます。
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ロンリープラネット(Lonely Planet)とは
ロンリープラネットとは2016年現在、195の国・地域をカバーし、500以上のタイトルを発行する世界最大規模の海外旅行ガイドブックです。
「地球の歩き方」や「るるぶ」を始めとした日本の旅行ガイドブックとの大きな違いは、写真などのビジュアル情報が非常に少なく、ページがほぼテキストでうめつくされており、圧倒的な情報量が掲載されている点です。また、書籍版には広告やタイアップ記事が存在したいことも特徴の一つで、これにより情報の信頼性が高いと評価され、世界で人気の旅行ガイドブックとなっています。
ロンリープラネット(Lonely Planet)にはどのようなことが書いてあるか
ロンリープラネットには、その国の観光スポットやレストランだけでなく、地域の歴史、文化、気候、言語などの基本情報が詳細に解説されています。また、バックパッカー向けの情報が充実していることも特徴。各国でのヒッチハイクの手段や、安宿情報なども充実しています。
というのも、日本人が「旅行」とイメージすると長くても1週間程度ですが、欧米圏では長期的な旅行をしたい層が一定数います。彼らにとっては、限られた予算の中でなるべく長期間旅行誌たいわけですから、自ずと「いかにコストを下げて旅をするか」というのは需要な情報となります。そのため、ロンリープラネットは特にバッパッカーに支持をうけているのです。
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WEB版ロンリープラネットの訪問者数は月間1420万人
訪日ラボでアクセスの多い訪日外国人観光客向けメディアを調査した記事でもご紹介したとおり、WEB版ロンリープラネットは月間訪問者数1420万人を誇ります。この訪問者数は単純計算すると、全世界から1分間におよそ330人が訪れるサイトということになります。
掲載内容は書籍版のロンリープラネットに劣らず非常に豊富です。例として日本の情報を見てみると、基本情報として挨拶、電源規格、旅行にベストなシーズン、航空機代、1日あたりのコスト、ビザ、気候、日本国内の各移動手段、安全情報といった基本的な事柄意外にも、子連れや女性旅行者、LGBT向けの情報なども非常に詳細に解説されています。
また、「Japan」でサイト内検索をすると、宿泊施設の情報が約8700件、観光スポットが1440件、アクティビティーが約810件、飲食店が約740件などなどと、日本の情報だけでおよそ1万3千件のスポット情報が掲載されています。
ロンリープラネットはどのような効果をもたらすのか
それでは、ロンリープラネットに掲載されるとどのような集客効果があるのでしょうか。その一例として面白い例を見つけたのでご紹介します。
石川県の観光情報を配信しているWEBメディア「ビューティーホクリク」にロンリープラネットに掲載された地元では知名度のないのに訪日外国人観光客に有名なゲストハウスがある、という例が記事になっています。以下、引用です。
Lonely Planet Japanでは金沢のホテル・宿はいったいどこが書かれているのか?本マガジンではあまり宿について特集していないのでLonely Planet見ながらちょっと反省しました。近いうち宿特集を組みたいと思います。そして、Lonely Planet Japanの金沢で取り上げられていたのは
・★Pongyi ポンギー(芳斉)
・Toyoko Inn Kanazawa Kenroku-en Korinbo 東横イン兼六園香林坊(香林坊)
・Yogetsu 陽月(東山1)
・Murataya Ryokan 村田屋旅館(片町)
・★Hotel Resol Trinity ホテルレソルトリニティ(武蔵が辻)
・APA Hotel Kanazawa Chuo アパホテル金沢中央(片町)
・Hotel Dormy Inn Kanazawa ホテルドーミーイン(駅前)
・ANA Crown Plaza Kanazawa (駅前)
・Kanazawa Hakuchoro Hotel 白鳥路ホテル(丸の内)
・★Hotel Nikko Kanazawa ホテル日航金沢(駅前)でてきました!うわさのポンギー!
正直なところ、地元では全然知られていないが、海外では非常に有名であるというゲストハウス「ポンギー」がやはりここ Lonely Planet Japanで紹介されておりました。実家のすぐ近く(うちは長田校下)でこのポンギーはいつか取材に行きたいと思ってはいるもののまだ実現はしていません。 話によると一泊2,800円で日本文化を体験できる簡単ツアーが付いているということで非常に人気のようです。 と、地元民に知名度のないゲストハウスが訪日外国人観光客の人気を得ているとのこと。また、その効果もあってか、TripAdvisorの外国人に人気の日本の宿泊施設 2013では全国ランキングの12位にランクインしています。
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特に英語圏訪日外国人観光客をターゲットとするならロンリープラネットは要チェック
訪日外国人観光客がどのような媒体を用いて訪日旅行の情報を収集しているかを把握することは、インバンド対策の入り口として重要になります。今回のロンリープラネットは、基本的に記事広告などの広告媒体としての利用が難しいものの、自ビジネスの周辺でどこに訪日外国人が集まりそうか、という予測を立てるには有効なツールとなります。
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