地方活性化の火付け役! 官民連携した取り組みが行なわれている「酒蔵ツーリズム」の魅力とは

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近年、盛り上がりを見せている日本酒ブーム。国内では日本酒特集を組んだ女性向け雑誌、ムックなども見られるほか、海外でも「SAKE」として人気を博しています。酒蔵に足を運び、地酒を楽しむ「酒蔵ツーリズム」という観光スタイルも日本酒好きのあいだでは定着しています。

平成28年(2016年)11月1日、平成25年(2013年)から観光庁が実施している「酒蔵ツーリズム推進協議会」が、新たに発足。観光庁のみならず、国税庁、経済産業省、内閣府、農林水産省、地方自治体日本酒造組合中央会、日本観光振興協会、蔵元、民間企業……と多数の組織、団体が連携しており、官民一体となった取り組みが行なわれています。今後、さらに人気を集め、メジャーな観光スタイルに発展していく可能性も秘めているといっても過言ではないでしょう。

今回は、日本酒の魅力を活かした観光スタイル「酒蔵ツーリズム」についてご紹介します。

 

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盛り上がりを見せている酒蔵ツーリズムとは

酒蔵ツーリズムとは、開放された酒蔵の見学や地酒の飲酒などを中心とした観光スタイル。スタンプラリーなどのイベントが組まれることもあります。酒蔵は都市ではなく地方に多いため、酒蔵ツーリズムの発展が地方活性化に貢献することが期待されています。

日本酒好きにとって酒蔵はぜひとも行ってみたい魅力的な観光資源であるとはいえ、単体では集客が困難のため、複数の酒蔵を巡るツアー形式のほうが良いと考えられています。このため、酒蔵業界、観光業界、食品業界など異業種間での連携が効果的だとされています。

たとえば、酒蔵だけでは実現が難しい周辺の食文化も含めて体験できるツアープランが組まれることが多々あります。日本酒をターゲットとしているというより、日本酒を中心に地域の食文化などを楽しむ観光スタイルと捉えた方が適切かもしれません。

 

酒蔵ツーリズムの動向:若い女性、海外からの需要が増加

ここからは酒蔵ツーリズム推進協議会の動向から、酒蔵ツーリズムの歩みを見ていきましょう。

第1回となる酒蔵ツーリズム推進協議会が発足したのは、平成25年(2013年)3月末。政府が勧めているアニメ、ファッション、自然などを観光資源としたニューツーリズムの活性化、地域の特色を色濃く映した商品の輸出拡大などを受けた動きでした。

当初から日本酒を、地域のその他の観光資源として活かす狙いを持っていたのは、日本酒ならではといってよいでしょう。具体的には食文化や伝統工芸、農業などとセットにすることも考えられていました。日本酒が世界的なブームになっているのはもちろんのこと、日本食にも根強い人気があり、双方ともに地方活性化には強力なカードになりうる存在であるためでしょう。

同年12月には、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録。10月~平成26年(2014年)3月までの半年間にわたって、訪日外国人観光客向けの成田、羽田、中部関西空港でブースを設置するキャンペーンも行なわれ、約3万人が利用しています。
これらの効果も手伝ってか、平成26年度の日本酒輸出金額は過去最高となる約294億円を達成しました。なお、清酒の輸出金額は平成14年(2002年)から10年間で、約2.5倍にまで増加しており、その影響もあると思われます。

また、近年、日本酒関連イベントを実施すると若年層の女性参加者が多く見られるようになりました。「日本酒=中年男性が飲むもの」というイメージが払拭され、魅力を感じる層が変化したためでしょう。

 

酒蔵ツーリズムがもてはやされる理由とは?

酒蔵ツーリズムでは、自治体との連携によりプロモーションを行ったり、宿泊施設を用意するために温泉旅館と連携したりといった協働が積極的に行なわれています。魅力的ではない観光資源では不可能なことです。なぜ日本酒にはこのような力があるのでしょうか。

第一に、飲酒は地域を問わず楽しまれている娯楽であるから、という理由が挙げられるのではないでしょうか。また、その際には合わせて食事も行なわれるため、観光資源をセットにして売り込むことが可能なのです。

また、日本酒には「今だけしか飲めない」「ここだけでしか飲めない」「職人の手仕事」というキャッチーな要素があり、雑誌などで取り上げやすいというのもポイントだと思われます。ユーザーが楽しみやすく、事業者が売り込みやすい地域の観光資源の火付け役のようなポジションを担っているのでしょう。

 

まとめ:2017年には訪日外国人観光客を対象とした酒税免税も行なわれる見通し

地域活性化の火付け役として注目を集めている酒蔵ツーリズム日本酒とセットで食文化や伝統工芸、温泉施設など地域の観光資源をセットにすることができ、官民一体となった取り組みが進められています。近年では「日本酒=オヤジくさい」といったイメージも払拭され、日本酒関連イベントには若年層の女性が多数参加しているといいます。

なお、2017年度の税制改正で、訪日外国人観光客を対象とした酒税の免税が行われる見込みです。詳細は以下の記事からご確認ください。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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