近年、訪日外国人が驚くほど増えています。JNTOが発表している、7月の訪日外客統計によれば、2018年1月〜7月の訪日外客数は、昨年同時期に比べ、13.9%増の約1873万人になりました。
このペースで行けば、2018年の訪日外客数は、3,000万人を超えると考えられます。このように訪日外国人が増えており、日本の観光地に足を運んでいますが、その中でも人気なのが、マグロの競りや新鮮な海鮮料理が味わえる築地市場です。今回は、訪日ラボが築地市場へ潜入調査をしてきました。その時のレポートをご紹介します。
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訪日外国人から人気の「マグロオークション」が見られる築地市場
訪日外国人から非常に人気な築地市場。トリップアドバイザーを見てみると、5,000件以上の口コミを獲得しており、口コミ総数の80%以上が良い評価を得ています。 具体的に口コミを見てみると、下記のような「マグロオークションがヤバイ」「驚くほどうまい、海鮮が食べれる」などの投稿が見れます。ちなみに「マグロオークション」とは、マグロの競りのことを指します。
さらに、2018年10月6日に築地市場が閉鎖されてしまうという情報がトリップアドバイザーの口コミや、訪日メディアで情報が流れており、閉鎖される前に訪れる訪日外国人が後を絶たない模様。
訪日ラボが築地市場へ潜入調査!
このように、訪日外国人から絶大な人気を誇る、築地市場。その人気の秘訣を探るべく、訪日ラボが潜入調査をしてきました。
いざ、築地市場へ!しかし、「お盆休業」で入れない……残念そうな訪日外国人も
8月16日(木)7時頃、訪日ラボは築地市場を訪れました。しかし、お盆休業中ということで、中に入ることができませんでした。築地市場の入り口には、訪日ラボ以外にも多数の訪日外国人がおり、皆さんは残念そうに、築地市場の入り口を後にして去っていきました。
築地市場の多言語WEB上では、お盆休業の案内は見られず……
後ほど、築地市場のWEBサイトを見てみると、日本語版WEBサイトでは、お盆休業についての情報が掲載されていました。しかしながら、築地市場の英語版WEBサイトでは、お盆休業の情報は掲載されていませんでした。
お盆休みという文化は日本独特の文化であり「お盆=休業のお店が多い」という認識は外国 人にはありません。だからこそ、休業の情報を多言語で発信することの重要性を感じるアクシデントでした。
翌日、再度築地市場へ
翌日、再度築地市場へ訪れました。お盆休業も終了したということで、1日越しに築地市場へ入ることができました。
寿司屋の前には行列が……
築地市場に訪れると、もうすでに数多くの観光客がいました。日本人もいましたが、それよりも、訪日外国人の姿が目立ちます。
寿司屋の前では行列ができていました。欧米系の訪日外国人もいましたが、どちらかと言うと、東アジアの中国、台湾、香港、韓国系の方が多く見られました。
先日、訪日ラボで訪れた上野アメ横市場と違う所は、ムスリム系の観光客が少ないこと。上野アメ横市場ではムスリム系の観光客が見れましたが、築地市場では見ることができませんでした。
築地市場のシーフードは訪日外国人から大人気!
上記のように、お寿司屋やお刺身や海鮮丼が食べれるお店では長蛇の列ができています。築地市場では美味しい海鮮が食べれると、世界的に認知されている模様。トリップアドバイザーを見てみると、築地市場で食べることができる海鮮について絶賛している口コミが多数見られます。
店員の方は訪日外国人を積極的に受け入れている
老夫婦が切り盛りしているような、お店でも訪日外国人を積極的に受け入れています。流暢に外国語が話せなくても、一言、二言のフレーズを活用し接客しており、全力で訪日外国人を受け入れようとしている姿勢が、重要になってくると感じました。
インバウンド向けに、現金以外の決済対応が出来ていないお店が目立つ築地市場
築地市場を歩いていると、現金払いしか、受け付けていないお店がほとんどでした。上記のようにカード決済やWeChatPayなどのQRコード決済に対応しているお店は、片手で数えられるくらいの数しかありません。
訪日外国人を受け入れる上で重要になる決済対応。近年、中国人の方たちは、WeChatPayやAlipayがスタンダードになりつつあり、現金を持っている方たちはほとんどいません。上野アメ横市場では、八百屋でもWeChatPayが活用できるところがありました。そう考えると、築地市場はまだまだ、受け入れ体制が整備されていないように感じます。
外国人観光客が「上野アメ横」にハマるワケ:八百屋でも「WeChatPay」が使える衝撃…現地視察でわかったインバウンドを引きつける3つの理由
2018年1月〜6月までの訪日外客数は、昨年の15%増で伸びており、このままのペースで行くと、3,000万人を超えると予想されています。このように、訪日外客数は今後も増えていくことが予想され、日本に訪れる外国人はさらに増えていくでしょう。そんな中でFITが増加傾向にあり、日本全国各地に訪日外国人が訪れております。そんな中で、人気スポットの1つとして挙げられるのが、上野アメ横市場です。今回は、訪日ラボが上野アメ横市へ行き、現地をレポートしてきました。インバウンド受け入れ環境整備を資料で詳しく...
築地の中心地「仲卸売場」へ!しかし、11時からじゃないと入れない……
築地市場の心臓とも言える「仲卸売場」は、11時にならないと入れないとのこと。11時よりも早い時間帯に訪れてしまった訪日ラボは、卸売市場に入ることができませんでした。
というのも、丁度今年2018年6月15日から、「仲卸売場」の開場時間が午前10時から11時に変更になりました。「仲卸売場」の開場時間については、公式HPだけでなく、各観光情報サイトや情報誌などにも記載されていますが、それらが更新されていないのか、早めに来てしまい、時間を潰している訪日外国人の方々もいました。
まとめ:築地市場は訪日外国人にとって魅力的なコンテンツが多数!一方、休業の案内や決済など受け入れ体制の課題も……
築地市場を訪れてみると、訪日外国人を引きつける、食事とコンテンツ(マグロオークションなど)は非常に充実していました。トリップアドバイザーを見ても、食事とコンテンツについて満足しているコメントが、多数見られます。
しかしながら、決済対応や休業情報の発信など、受け入れ体制の整備にはまだまだ、課題を感じる部分が見られました。訪日外国人を集客できる強いコンテンツを持っている築地市場なだけに、もったいない部分があります。
築地市場が10月頃に移転をすると言われていますので、その際は受け入れ体制の強化がキーポイントになるかもしれません。
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※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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