ラグビーワールドカップ開催まで残り1年を切りました。9月20日には「ラグビーワールドカップ2019日本大会 1 YEAR TO GO KICK-OFF EVENT」と題して、ラグビーワールドカップ1年前を記念して、インベントが開かれるなど盛り上がりを見せています。
そんな中、ラグビーワールドカップに参加する選手たちにのタトゥーがある話題を呼んでいます。
ラグビーW杯 あと1年/3,000億円の経済効果に期待高まる!今から知っておくべきラグビーとインバウンドの関係性とは?
2018年9月20日をもちまして、来年日本で開催されるラグビーワールドカップまでちょうど1年となりました。試合会場やその周辺の選手村のなどの受け入れ体制の強化、環境整備が急ピッチで進んでいます。ラグビーワールドカップが開催されることにより、外国人観光客が増えたり、地方での消費が増えたりすることが期待できます。ではラグビーワールドカップは、インバウンド市場にどのような影響を与えるのでしょうか?インバウンド受け入れ環境整備を資料で詳しくみてみる「翻訳・多言語化」を資料で詳しくみてみる「多言語サ...
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国際統括団体ワールドラグビーが参加団体、選手に日本ではタトゥーを隠すように指示!
ラグビーの国際統括団体ワールドラグビー(以下、WR)は来年9月に日本で開催されるラグビーワールドカップの出場団体や選手達に日本ではタトゥーを隠すように指示。さらにこの事実を複数の英メディアが報道しました。
ある英メディアでは「タトゥーは日本においてヤクザの象徴であり、一般的には見せてはいけない」あるは「日本だとタトゥーを体に入れていると温泉に入れない」と報道しています。他にも、タトゥーと一緒に日本のヤクザについて動画など解説をしている英メディアもありました。
WRから指示を受けた選手たちの対応としては、ジムやプール内での上着の着用をするとのこと。文化が違う日本において少なからず、対応に戸惑う外国人選手もいるかもしれません。
タトゥー問題:日本ではネガティブな印象がまだまだ強い
タトゥーに対して日本人はネガティブな印象が強いと考えられます。例えば最近であればタレントりゅうちぇるの「タトゥー問題」が話題となりました。りゅうちぇるは、自身のタトゥーをインスタグラムで公開。その投稿がネットで話題になり、各種メディアが取り上げました。
「タトゥー問題」として、りゅうちぇるが入れたタトゥーについて賛否両論の意見がネットや各種メディアで論議されました。ネット上のコメントを見てみると、タトゥーについてあまり前向きなコメントは多くありません。このような日本のタトゥーに対する反応を見てみると、ネガティブな意見が多いように思います。
なぜ、タトゥーがネガティブな扱いをされるかと言うと、「ヤクザ」のイメージが強いからではないでしょうか。日本のタトゥーの起源は、ある一説によると江戸時代に、刑罰として囚人の額や腕に黥刑(げいけい)と呼ばれ、入れ墨を入れられたことから始まったとされています。そのため、入れ墨やタトゥー=ヤクザや罪人というイメージが強いのではないかと考えられます。
タトゥー・刺青を許容している温泉施設は全国でたったの0.86%
以前の訪日ラボの記事でもお伝えした通り、タトゥー・刺青を許容している温泉施設は全国でたったの0.86%しかありませんでした。
タトゥー受け入れ率は0.86% 訪日外国人観光客の温泉への期待とは裏腹に温泉の刺青お断り率はまだまだ高い
訪日前の期待と今回したこと:観光庁訪日ラボでもお伝えしている通り、2016年は2500万人突破のペースで訪日外国人観光客が増加しています。2020年に東京オリンピックも控えていることもあり、今後も増加の傾向は続くものと思われます。その訪日外国人観光客の訪日目的として上位にランクインするのが「温泉入浴」。観光庁の「訪日外国人 消費動向調査」によれば、訪日外国人観光客のおよそ3割が、訪日前に温泉入浴に期待しており、また4割弱が実際に温泉入浴を楽しんでいる模様。そこで課題となるのが「温泉施設で刺...
昨年2017年の訪日外客数は3,000万人にわずか届かない2,869万人でした。今年は6月時点で1,589万の外国人が日本に訪れており3,000万人を超えるペースで増え続けています。
さらに、訪日外国人が日本に訪れる際に、期待していることに温泉が上げられています。しかしながら、各温泉施設では、タトゥーをしている方の入浴を規制している所がほとんどであり、タトゥーをしている訪日外国人が温泉を楽しめないという課題があります。
そこで観光庁では、多くの訪日外国人観光客がイメージする日本=温泉と、実際にサービスを提供する事業者のイメージするタトゥーの相違を踏まえ、「タトゥーがある外国人旅行者の入浴に際し留意すべきポイントと対応事例」を発表しています。
この中で、日本と異なり、海外の場合はタトゥーについて
- 宗教、文化、ファッション等の様々な理由で入れ墨をしている場合があること
- 利用者相互間の理解を深める必要があること
- 入れ墨があることで衛生上の支障が生じるものではないこと
を留意するべきポイントとし、その具体的な対応事例として 下記の様な対応方法を紹介しています。
- 「シール等で入れ墨部分を覆い、他の入浴者から見えないようにする」
- 「タトゥーが手のひらサイズなど小さく、他の入浴者に威圧感を与えない場合は特別な対応を求めない」
- 「家族連れの入浴が少ない時間帯への入浴を促す」
- 「複数の風呂がある場合、浴場を仕分けてご案内する」
- 「貸切風呂がある施設では、貸切風呂の利用をご案内する」
- 「宿泊施設の場合、専用風呂のある客室等をご案内する」
このようにタトゥーを入れている訪日外国人に少しでも楽しんでもらうような対策を観光庁では、多くの温泉に伝えています。
まとめ:観光大国を目指すためには日本人のタトゥーへの意識を変える必要がある?
ラグビーワールドカップ、東京オリンピックと訪日外国人が多く訪れるイベントが、日本にはすぐそこに来ています。様々な国の訪日外国人が訪れるため、その国々の方々にあった対応をすることが望まれます。その1つとしてタトゥーへの対応も上げられるのではないでしょうか。
日本ではまだまだタトゥーをしている人へのネガティブなイメージが強く、各温泉施設など利用できないことがほとんどです。観光大国を目指す日本としては、タトゥーへの受け入れの考え方から変えていく必要があるのではないでしょうか。
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