中国人のマナーは日本国内だけでなく海外でも問題視されており、観光事業者に対して、中国人への理解や日本でのマナーを守ってもらうための対応が求められています。
この記事では、中国人の国民性や文化の違いなどのマナーが悪いとされる理由や、どのような対応をすべきかについて解説します。
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日本人と中国人のマナーの違いはなぜ生まれるのか
喫煙禁止エリアでの歩きタバコや並んでいる列への横入り、店内で大声でしゃべるという具合に、訪日中国人のマナーの悪さに悩む人は多くいることでしょう。
中国人観光客のマナーが悪いと感じる最大の原因として、国民性の違いが考えられます。
国民性や文化の違い
訪日中国人観光客のマナーが悪い一番の理由に、文化の違いが挙げられます。
中国で、道路の両側に屋台や食堂が多く出店しており、他店や夜市で購入した料理や飲み物を持ち込んでも何も問題はありません。
もちろん、飲食店の中には稀に持ち込みを禁止している場合もありますが、大抵は許可されています。
飲食店で働く方なら、席に通した中国人観光客が、他店で購入した食べ物をテーブルの上に広げて食べはじめてしまった場面にでくわしたことがあるかもしれません。
日本人からしたら信じられないことですが、中国人から日常的に行っていることであるため「悪い」という認識が、そもそもないのだと考えられます。
日本への旅行に慣れていない世代が多い
10〜30代の若者世代は、InstagramやTwitter、Facebookを多用しているため、日本の情報収集をこまめに行っています。
そのため、日本で話題のネットニュース、トレンドファッション、グルメといった最新情報をいち早くキャッチすることができるのです。
しかし、団体旅行で日本を訪れる中国人旅行客の大半は中高年世代であることから、日本の時事ネタや話題のトピック、礼儀作法を知る機会が限られてしまいます。
「マナーの悪い中国人」ばかりが報道される
一方で、我々日本人側も、一部の中国人観光客の振る舞いだけがTV番組などで取り上げられ「中国人=マナーが悪い」という認識を持ってしまうというケースも考えられます。
良いマナーの中国人観光客は、特段ニュースのネタになるわけではないので取り上げられません。
そのため、「マナーの悪い中国人」しか目に入りにくい、という状況があります。
世界が感じる中国人のマナー違反とは?中国メディアも国民に呼びかけ
中国人観光客のマナーの悪さは世界の旅行者からも批判が殺到しており、
- 公共の場での写真撮影
- トイレを流さない
- 中国語の落書き
- ゴミのポイ捨て
- 歩きタバコ
- お店での値切り
- 大きな声での私語
といったマナーの悪さを問題視する国は多くあります。上記の行動のいくつかに対して、中国のメディア「今日头条」が、国民に注意を呼び掛けているものもあります。
公共の場所で広がっての写真撮影
人通りの多い道路に広がっての写真撮影や列への割り込みなどが挙げられます。
観光名所で集合写真を撮影したり、人混みで自撮り棒を使用したり、待っている人のことを気にせず何分も同じ場所で撮影をしていたり、こうした目に余る行動が「自分勝手」「マナーが悪い」と思われてしまう原因なのかもしれません。
そのため、記事は、「写真撮影をするときは周囲に人がいないか、他の人は写っていないか確認しましょう」と発しています。
トイレットペーパーを流さない
中国や台湾では、便座の横にゴミ箱が置かれ、使用済みのトイレットペーパーは汚物入れに捨てるのが一般的。
そのため、使用済みのペーパーをどう処理して良いのかわからず、「流さない」という問題が発生してしまうのです。
歩きタバコ
中国は喫煙率が世界でも高い国で、タバコを吸う場所に関して規制もほとんどありません。そのため、エレベーターの中や飛行機のトイレなど、場所を問わずにタバコを吸う人も中には存在します。
このことから、中国人が日本でも歩きタバコを行ってしまい、問題視されているのかもしれません。
そのため、記事内では「日本では喫煙スペースを探してタバコを吸うように」と警告しています。
値段交渉
これは中国に限りませんが、海外の小売店では、わざと高額な料金を設定することが多いです。しかし日本では誠実な料金を表示するお店が多く、高額料金の請求はほとんどありません。
これによって日本の小売店では、中国人含む海外からの観光客を「値切ってくる図々しい客」と捉えてしまう事態となっている場合があります。
これを踏まえて、記事内では、「日本ではセールのとき以外は表示価格から変更することはないため、無理な値段交渉は控えましょう」と紹介されています。
中国人のマナーの悪さを改善・対策するには
中国人観光客のマナーひとつで、お店の信用や評判を下げブランドに傷がついてしまう可能性も起こりうることです。
すべての利用者に快適な環境を提供するためには、相手に日本のマナーを守ってもらわなければなりません。そこで重要なのが、中国語での対応です。
中国語での張り紙で注意を呼びかける
「使用後は必ず流してください」「試供品を持ち帰らないでください」といった中国語表記の張り紙を、トイレや店頭に貼るのもマナー改善の方法です。
世界各国も、張り紙や注意書きなどをして対策をとっています。フランスのノートルダム寺院、タイの王宮、ドイツのマルクス旧居記念館などは中国語で張り紙などを作成し、注意を呼びかけています。
中国人スタッフの雇用
「言葉がわからない」「注意の仕方がわからないから『まぁ、しょうがない』」と諦めてしまうお店もあるはずです。
中国語が堪能な日本人スタッフ、あるいは日本に留学中の中国人の学生をアルバイトで雇うのも、マナーを改善するひとつの手段ではないでしょうか。
ホテルのチェックアウト時に室内の備品をチェック
中国のホテルでは、宿泊客のマナー違反対策として、「部屋のチェックが終わるまで宿泊客をホテルから出さない」ことを徹底しています。
部の観光客による、ホテルの備品の持ち去りがあり、問題視されているからです。宿泊客がチェックアウト時にフロントにカギを持って行くと、フロントスタッフが係員に連絡して部屋をチェックするという仕組みになっています。係員が盗難や故障がないことを確認できるまで、宿泊客はホテルを出ることができません。
このように、チェックアウト時、宿泊客がホテルを出る前にしっかりと確認しておくことで、ホテルは備品の持ち去りや故障などを防止できます。
日本と中国の「当たり前」の違いを理解する
中国人のマナーの悪さは正しく注意をすることで改善できる悪気はなく無意識でやっていることが、異国ではマナー違反・非常識だと思われてしまうこともあるものです。
分煙のカフェやレストラン、街中の喫煙可能エリアに中国語の張り紙やポップを用意する、中国語対応が可能なスタッフを雇用するなどでいくらでも対処できるはずです。
「中国人=マナーが悪い」と決めつけず、文化の違いが関係していることをきちんと理解し、それとなく注意を促しましょう。
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