1964年(昭和39年)東京オリンピック大会 | 2020年との3つの違い・解説

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※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年延期され、開会式は2021年7月23日(金)、閉会式は2021年8月8日(日)となりました。

1964年に初めて日本で開催された東京オリンピックは、一体どのようなオリンピックだったのでしょうか。2020年に開催される東京オリンピックと比較してみると、56年の時を経て日本の文化や生活環境など、オリンピックを取り巻く多くの状況が変化していることがわかりました。

ここでは2つのオリンピックの違いや、当時の世界情勢により幻となってしまった1940年(昭和15年)東京オリンピックについてもご紹介します。


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1964年(昭和39年)の東京オリンピックはどんな大会だった?

第18回近代オリンピックこと東京オリンピックは、日本、そしてアジアで初めて開催されたオリンピックです。

1964年(昭和39年)10月10日から10月24日までの計15日間をかけて20競技163種目が開催され、参加した国と地域は94に及びました。

東京オリンピックの開催日となった10月10日は後に「体育の日」として国民の祝日に指定されました(現在では10月第2月曜日に変更)。

開会式での選手宣誓は、元体操選手で、現在までのオリンピック大会で金メダル5枚、銀メダル4枚、銅メダル4枚を獲得した小野喬氏が務めています。

また、競技の実施にあたっては国立霞ヶ丘陸上競技場こと国立競技場を主とし、他にも日本武道館など計25箇所が会場として使用されました。現在、国立競技場の跡地では2020年東京オリンピックに備え新国立競技場が建設されています。

1964年東京オリンピックの結果は?その後何が変わった?

1964年東京オリンピックにおいて日本選手団は全参加国中第3位のメダル獲得数となる金メダル16枚、銀メダル5枚、銅メダル8枚の計29枚を獲得しました。

合計29枚ものメダルを獲得できたのは、初の自国開催オリンピックを迎えるにあたり各スポーツ団体が強化対策本部を設置し、選手を計画的に育成した結果だと言われています。今でもよく耳にする「強化対策本部」はこの時に生まれた言葉です。

特にバレーボール全日本女子はその強さから「東洋の魔女」とも呼ばれ、日本対ソビエトの決勝戦はテレビ視聴率85%を記録しました。

ラジオや新聞に加え当時台頭してきていたテレビなどのメディアが大きく報道したことにより、スポーツクラブなどの習い事も登場するなど国民の間でスポーツが身近になったことも1964年東京オリンピックの残した結果と言えるでしょう。

1964年当時の状況は?

第二次世界大戦を終えて各国で復興が進む中、日本では首都高速道路や東海道新幹線の開通など戦後の復興を象徴させる出来事が相次ぎ、東京オリンピックもそのひとつとして位置付けられていました。

さらに1960年(昭和35年)にはテレビのカラー放送が始まり、テレビが国民にとってより身近なものになりつつある頃でしたが、東京オリンピックの開会式で航空自衛隊ブルーインパルスによる五輪を描く祝賀飛行が行われ、これがテレビ中継されたことにより多くの国民の見るところとなり感動を呼びました。

1940年にも東京オリンピックがあった?

実は、1964年東京オリンピックより遡ること24年、1940年(昭和15年)の夏季オリンピックは日本の東京府東京市(現在の東京都23区)で開催されることに決まっていました

このオリンピック大会は第12回近代オリンピックにあたるもので、1940年9月21日から10月6日に開催されるはずでした。

もし開催されていれば1964年東京オリンピックではなくこのオリンピック大会こそがアジアで初めてのオリンピックとなる予定でしたが、1937年に発生した盧溝橋事件をきっかけとし日本と中華民国の間で始まった支那事変の影響などもあり、当時の大日本帝国政府はオリンピックの開催権を返上しました。

その結果、もともと候補として開催地の座を競っていたフィンランド・ヘルシンキが代替の開催地として選定されたもの、直後に勃発した第二次世界大戦の影響によりオリンピック大会そのものが中止となる悲しい結末になってしまいました。

1964年と2020年の東京オリンピックの違い3つを解説

幻の1940年東京オリンピックを経て戦後復興の中で開催される運びとなった1964年東京オリンピックと、56年が経ち21世紀のグローバル化が進む日本社会の中で開催される2020年東京オリンピックは、具体的にはどのように異なるのでしょうか。3つの点を紹介します。

1. 1964年は「パラリンピック」という名称ではなかった

パラリンピックは1960年のイタリア・ローマにて第1回大会が開催されてから1964年の第2回東京大会を経て1976年のカナダ・トロント大会に至るまで、「ストーク・マンデビル競技大会」と呼ばれていました。

1980年のオランダ・アーネム大会では「身体障害者オリンピック」、1984年のアメリカ・ニューヨーク大会とイギリス・アイレスベリー大会では「世界車椅子競技大会」という名称で呼ばれており、現在のパラリンピックという名前が正式名称になったのは1988年の韓国・ソウル大会からです。

2. 2020年は参加国が圧倒的に多い

1964年東京オリンピックに参加した国と地域は合計94でしたが、2020年東京オリンピックに参加する国と地域は合計202と、2倍以上になりました。

国連加盟国の数も1964年時点では115か国、2019年現在は193か国と78か国も増加しており、世界の独立国の数が大幅に増えたことを意味します。

3. 2020年は空手やスポーツクライミングが追加

1964年東京オリンピックでは20競技163種目が開催されましたが、2020年は28競技321種目を基本とし、更に開催地である日本が提案した5競技18種目が追加で開催されます。

今回追加されたのは野球・ソフトボール、空手、ローラースポーツ、スポーツクライミング、サーフィンの5競技です。

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2020年の東京オリンピックにも注目

大成功を収めた1964年東京オリンピックから56年、世界の動向も社会の仕組みも大きく変化した新時代に開催される2020年東京オリンピックは、一体どのような大会になるのでしょうか。日本国内でも準備が着々と進められています。2020年東京オリンピックの開催まであと1年、今後もその動向に目が離せません。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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