日本でTOEICを実施・運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(以下、IIBC)は2019年7月23日、「英語学習の実態と意欲」に関する調査結果を公表しました。
全国の20代〜50代のビジネスパーソン男女500名を対象にした本調査では、日本のビジネスパーソンの英語に対する意識や英語学習の現状が明らかになりました。
今回はラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックを目前に控え、インバウンドの受け入れ態勢整備の1つである、英語対応の課題について解説します。
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全体の約7割は「英語が苦手」と回答
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英語に対する意識と意欲に関して、「英語が好き」と回答した人は17.6%、「どちらかと言えば好き」と回答した人は36%と、全体の53.6%が英語に対してポジティブな意識を持っていることが明らかになりました。
一方で全体の半数弱が「英語が嫌い・どちらかと言えば嫌い」と回答していることもふまえると、ビジネスパーソンの中でも英語に対する意識が二極化していると言えるでしょう。
![▲[英語学習の実態と意欲に関する調査結果]:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会 ▲[英語学習の実態と意欲に関する調査結果]:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/4132/main_c6834650bdb74a582ca5df6f79de985f.png?auto=format)
「英語が得意ですか」という質問に関しては、「苦手」が最も多く39.4%、続いて「どちらかと言えば苦手」が29.6%と全体の約7割の人が英語に対して苦手意識を抱いていることがわかりました。
「得意」と回答したのはわずか8%で、「どちらかと言えば得意」も23.0%に留まったことから、日本のビジネスパーソンの英語に対する苦手意識の高さが浮き彫りとなりました。
英語学習中のビジネスパーソンは約2割!その学習方法は?
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英語学習の状況についての質問では、「現在英語の学習をしている」と回答したのは19.2%、ビジネスパーソンの約8割は英語学習をしていないといった現状が明らかになっています。
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「現在英語の学習をしている」と回答した人の英語学習方法は、「YouTubeなどの動画を観る」が44.8%と最も高く、「教材・テキスト本を購入して学習する」の39.6%、「英語/英会話スクールに通う」の35.4%を上回ったのが特徴的です。
その他にも、「洋楽・海外ドラマ・海外のTV番組を観る」「TV・ラジオの番組を視聴する」といった身近なツールを駆使して英語学習を進めるケースなど、英語学習方法は多岐に渡っています。
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英語学習の理由で最も多かった回答が「海外旅行で現地の方とコミュニケーションを取りたいから」の70.8%、続いて「キャリアアップ・転職活動のため」が55.2%となりました。
「国内で訪日外国人の方とコミュニケーションを取りたいから」も49.0%と約半数にのぼっており、「オリンピック・パラリンピックなど国際的なイベントのボランティアに参加するため」と回答した人も21.9%という結果です。
インバウンド需要の高まりを受け、ビジネス以外で自主的に訪日外国人観光客のおもてなしに関わりたいといった意識を持つ人も見受けられます。
英語好きでも道で困っている外国人に声をかけない理由
![▲[英語学習の実態と意欲に関する調査結果]:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会 ▲[英語学習の実態と意欲に関する調査結果]:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/4629/main_baaa6fd2d8c324523ccd0c6be987dc55.png?auto=format)
「道で困っている外国人がいたら声をかけ、英語で話しかけて助けますか。」という質問に対し、全体の約半数である50.2%が「声をかけない」と回答しています。
「少し様子をみて声をかける」が38.8%、「積極的に声をかける」が11.0%となったことから、実際に英語を使いコミュニケーションを取ることに対して、慎重な人が多い印象です。
![▲[英語学習の実態と意欲に関する調査結果]:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会 ▲[英語学習の実態と意欲に関する調査結果]:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/4134/main_bfe2e82684708435aca30ef3ae761376.png?auto=format)
「声をかけない」と回答した251人の理由としては、「自身の英語力に自信がないため」と回答した人がもっとも多く、57.0%と半数を超えました。
英語に対する好き嫌いの意識別に見てみると、「英語が好き・どちらかと言えば好き」と回答した人の5割以上が「声をかけない」と回答しています。
その理由として「自身の英語力に自信がないため」が55.6%と高い結果です。
この調査結果から英語が好きでも自信がないため、実際に外で使うにはためらう人が多いことが明らかになりました。
英語への心理的ハードルを下げることが重要
IIBCによる調査結果から「英語が好き」なビジネスパーソンは一定数いる一方で、「英語が得意・どちらかというと得意」と答える人はわずか3割に留まっていることが明らかになりました。
「英語が好き」な人でも5割以上が困っている外国人に声をかけないと回答しています。
今後の課題として、英語力の向上だけでなく英語でのコミュニケーションに対する心理的ハードルを下げることが重要と言えるでしょう。
それにより外国語での対応できる人が増え、おもてなしの質向上に向けた第一歩となるのではないでしょうか。
<参照>
一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会:「英語学習の実態と意欲」に関する調査結果 ビジネスパーソンの約7割が英語に対して苦手意識あり
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2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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