2019年10月15日に行われたGoogle新の製品発表イベント「Made by Google ‘19」では、新型スマートフォンや新型ノートパソコンのほか、新型ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」が発表されました。
今回発表された新型Pixel Budsは2017年に発売された第1世代と異なり、完全なワイヤレスイヤホンとなりました。
2020年8月20日、日本やアメリカで、3色展開で販売を開始しました。
Pixel Budsにはさまざまな機能がありますが、その中でも最も注目を集めているのが、Google翻訳を用いたリアルタイム翻訳機能です。
これは、Pixel Budsが搭載しているマイクで相手の話し声を聞き取り、Google翻訳を通して使用者の言語に変換したのち、音声で翻訳後の文章を出力するという機能です。
今回はインバウンド対策としても需要のあるリアルタイム翻訳機能の解説を中心に、新型Pixel Budsについて紹介します。
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
Google公式ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」発表、2020年夏に発売
Google Pixel Budsは、2017年11月に第1世代が発売されており、今回発表されたGoogle Pixel Budsは第2世代となります。
Google Pixel Budsの表面にはGoogleのロゴマークが刻印されており、全体的にシンプルな見た目で清潔感があります。連続5時間の駆動が可能で、充電の際には専用のケースを使います。
ケースにもバッテリーが内蔵されており、こちらを合わせて使えば最大24時間駆動します。
また、筐体のデザインは数千個の耳をスキャンして製作されており、多くの人の耳にフィットする形をしています。
アメリカでは定価179米ドル、日本では2万800円(税込)で2020年8月20日から販売されています。
本体カラーはClearly White、Almost Black、Quite Mintの3色です。
販売はGoogle Store、auやソフトバンク、家電量販店。
第1世代との違いは?
2017年11月に登場したGoogle Pixel Budsの第1世代は、アメリカにて159米ドルで発売されました。
第2世代と同じくワイヤレスイヤホンではありますが、第1世代は両耳のパーツがケーブルでつながっています。
第2世代Google Pixel Budsは両耳がそれぞれ独立した別のパーツであるため、ケーブルを気にせず使ったり、周りの人と片耳ずつ分けて音楽を聴けるのが特徴です。
【通訳料、無料】Googleが40ヶ国語の同時通訳が出来るイヤホン「Pixel
Googleから10月4日に登場したワイヤレスイヤホンの 「Pixel Buds」 がIT業界を中心として大きな話題となっています。最も注目を集めているのが 40カ国語を翻訳する事が出来るという機能 で、この「Pixel Buds」装着していれば、まさに通訳が耳元にいるかのような体験が可能 です。インバウンド業界でも注目必須のGoogle「Pixel Buds」について詳しくご紹介しましょう。インバウンド対策の第一歩 多言語対応についてより詳しい資料のダウンロードはこちら「翻訳・多言語化」...
Google Pixel Budsの主な機能は?
最も注目すべき機能はリアルタイム翻訳機能ですが、他にも3部屋離れた先からも通信できる高感度Bluetoothや、音量を変えたり、音楽を再生・停止したり、Googleアシスタントを呼び出せるタッチセンサー、周囲の音を取り込む「アンビエント・ベント」など、いくつかの特徴的な機能を搭載しています。
Google Pixel Budsの目玉機能でもある、リアルタイム翻訳機能
Google Pixel Budsは、Google翻訳によるリアルタイム翻訳機能を搭載しています。
これは、相手の話す言葉をGoogle Pixel Budsが聞き取り、Google翻訳エンジンを用いて日本語に変換した上で日本語の音声を出力する、というものです。この機能を使えば、外国人と話す際にもGoogle翻訳を通して円滑な会話ができます。
今までの翻訳とリアルタイム翻訳の違い
今までスマートフォンを用いて翻訳をする際には、まず相手に伝えたい内容をキーボードか音声入力で入力してもらい、画面の「翻訳」ボタンを押して返ってくる翻訳後の文章を読む必要がありました。
しかし、Google翻訳では早くからリアルタイム翻訳技術を導入しており、画面に表示されたボタンを押して喋ると、その場で翻訳後の音声を出力する機能が搭載されていました。
今回、Google Pixel Budsに搭載されたリアルタイム翻訳はこの技術を移植したもので、Google Pixel Budsのタッチセンサーをタップしたまま話すと、翻訳後の音声がスマートフォンから出力されます。
また、相手がスマートフォンのボタンをタップして話した文章も自分の言語に翻訳され、Pixel Budsを通して音声が出力されます。
Google翻訳のデータベースを利用した多言語翻訳が利用可能
Google Pixel Budsのリアルタイム翻訳にはGoogle翻訳のデータベースが活用されており、日本語や英語を始めとする合計40か国語を相互にリアルタイム翻訳できます。
Google翻訳は2006年から続く無料の翻訳サービスで、現在では100か国語以上の言語を相互に翻訳できます。
他の翻訳サービスとは異なる、ニューラルネットワークによる翻訳エンジンを用いており、文節ごとではなく文章全体を翻訳にかけることで精度の高い翻訳を実現しています。
進化する自動翻訳の活用方法とは:「事なきを得る」を「I get
ドラえもんの秘密道具の中に、食べるとどんな言葉でも(宇宙人とでも)話せるようになる 「翻訳こんにゃく」 という夢のような道具があります。まだまだ先の話だなと考えていました。2016年、GoogleがGoogle翻訳(Googleが提供するMT:機械翻訳・自動翻訳サービス)における飛躍的な品質の向上を発表しました。日本語への対応はヨーロッパ言語などに遅れてリリースされましたが、使ってみると明らかに従来のGoogle翻訳とは違っていました。「翻訳こんにゃく」の実現とまでは行きませんが、確実に近...
どのスマホOSで使える?
Google Pixel Budsによるリアルタイム翻訳機能の対応OSはAndroidで、iOSでは使用できません。
インバウンド業界でも導入が進むリアルタイム翻訳
さまざまな国籍の外国人が相手となるインバウンド業界では、リアルタイム翻訳の導入が少しずつ進んでいます。
たとえば、手のひらほどの大きさの端末で音声によるリアルタイム翻訳が行える「ポケトーク」は、交通機関やサービス業など500社以上の企業が導入しており、外国人とのコミュニケーションツールとして一定の地位を獲得しています。
Google Pixel Budsは、スマートフォンとペアリングしたイヤホンを耳につけるだけでリアルタイム翻訳が利用できるため、インバウンド業界にとっても魅力的なツールになることが予想されます。
ポケトークやiliなど、数あるリアルタイム翻訳機
現在、インバウンド業界で利用されているリアルタイム翻訳機には、ポケトークやiliなどいくつかの種類があります。これらの翻訳機は、リアルタイム翻訳という機能は一緒ですが、インターネット接続により高精度な翻訳を提供するタイプや、オフラインでも使えるタイプなど、いくつかの違いがあります。
Google Pixel Budsはスマートフォンとペアリングして使うため、インターネット接続が必須となります。しかし、スマートフォンと接続すれば場所を選ばずにGoogle翻訳の高精度な翻訳エンジンが使えるため、インバウンド業界にとっても魅力のある商品となるでしょう。
機械翻訳の誤訳に要注意、多言語対応前に知っておきた機械翻訳ソフトの仕組みと苦手なこと
2019年3月18日、大阪メトロの公式サイトの外国語ページで複数の誤訳が見つかったという理由で、外国語ページが全面非公開に追い込まれるという事態が発生しました。増え続けるインバウンド旅行客の利便性を向上させるつもりが、全く伝わらないどころか、笑いのタネにすらされてしまいました。今回は、そもそも機械翻訳ソフトはどのような仕組みで訳文を作り出しているのか、「機械翻訳ソフト」が「苦手なこと」は何か、インバウンドで成功するためにはどのように「多言語翻訳」に向き合えばよいのかを解説していきます。目次...
自動翻訳機ili PRO(イリープロ)とポケトークの違い
インバウンド市場の拡大にともない、企業や店舗における音声翻訳機の導入事例が増加しています。中でもポケトークやiliなどの機種は業界トップのシェアを誇る人気機種で、海外旅行だけでなく接客の現場に役立つ機能が搭載されています。この記事では、接客向けに特化した新型オフライン翻訳機のili PROについて説明し、その後通常版のili(イリー)とポケトークそれぞれの特徴、機能、導入プランを比較します。企業や店舗においてどちらを導入すべきかについても解説します。目次ili PROとは?通常のiliと何...
リアルタイム翻訳で外国人との会話も簡単に
交通機関、サービス業、飲食店など、外国人と関わる機会の多い職業では、外国語への対応が重要な課題となります。
しかし、従業員全員の語学力を向上させるには多大な時間と資金が必要です。また、通訳や外国語の話せる従業員を雇う場合はある程度の賃金を上乗せすることが多く、人件費がかさみます。
Google Pixel Budsなどのリアルタイム翻訳を搭載したデバイスを導入すれば、本体費用と通信費を払うだけで精度の高い翻訳が利用でき、より多くの訪日外国人とコミュニケーションが取れます。
本体費用はGoogle Pixel Budsの場合179米ドル、現在日本国内にて購入できる他の翻訳機でも2万円〜3万円程度と、安価にインバウンド対策ができます。
最新の多言語接客支援ツール5選!外国人との会話・接客にお困りの飲食店・小売店の方を支援する心強いツールまとめ
今年2019年はいよいよラグビーW杯が開催され、また来年の2020東京オリンピック・パラリンピックに向けてインバウンドが急加速する年になります。そのため、日本各地で急ピッチで多言語化が進んでいます。その理由は、訪日外国人の障壁となりうる問題だからです。実際に、平成28年度に観光庁が実施した訪日外国人観光客に対するアンケート調査を見てみると、日本に来る外国人観光客が旅行中に困っていることの上位にいつも挙げられるのは、コミュニケーションの問題(第1位:32.9%)と多言語表示の問題(第3位:2...
リアルタイム翻訳が外国人との円滑なコミュニケーションに役立つ
リアルタイム翻訳を搭載したデバイスは多く販売されており、中でもGoogle翻訳を利用できるGoogle Pixel Budsはその精度が期待されています。
外国語対応というインバウンド対策の中でも比較的大きな課題を乗り越えるために、リアルタイム翻訳という選択肢があることを知っておくと良いでしょう。
訪日ラボ 最新版セミナー&インバウンド情報まとめ
訪日ラボおすすめの記事をご紹介します。
Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう
Google は 11 月 14 日、「飲食店・ホテルサミット」を東京・渋谷で開催します。オフライン・オンラインのハイブリッド開催で、参加費は無料です。
今、国内客・インバウンド客向けの集客手法として注目される「Google ビジネス プロフィール」を中心に、飲食・ホテル向けの最新機能やトレンドといった情報を、Google の担当者から直接聞くことができる貴重なセミナーイベントとなっています。
また、イベントの最後には会場参加者限定で交流会も実施します。Google ビジネス プロフィールを運用されている / これから運用したいと考えている飲食店・ホテル担当者の方、この機会にぜひお申し込みください!
※訪日ラボ/口コミアカデミーを運営する株式会社 mov は、Google 主催「飲食店・ホテルサミット」のメディアパートナーです。
※会場の座席には限りがございますのでお早めにお申し込みください。来場希望者が多い場合は抽選となる場合がございます。
詳しくはこちらをご覧ください
→Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう
【インバウンド情報まとめ 2024年9月後編】中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に9月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本:インバウンド情報まとめ 【2024年9月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!