「Pixel Buds」とは?Googleが40ヶ国語の同時通訳が出来るイヤホンを発表、今後のインバウンド対応はどう変わる?

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Googleから10月4日に登場したワイヤレスイヤホンの 「Pixel Buds」 がIT業界を中心として大きな話題となっています。最も注目を集めているのが 40カ国語を翻訳する事が出来るという機能 で、この「Pixel Buds」装着していれば、まさに通訳が耳元にいるかのような体験が可能 です。インバウンド業界でも注目必須のGoogle「Pixel Buds」について詳しくご紹介しましょう。

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「Pixel Buds」による40ヶ国語の翻訳 その前に関連したGoogleのサービスをおさらい

いきなり「Pixel Buds」で可能になる40カ国語の翻訳の説明を始める前に、前提知識としてGoogleが提供しているサービスを知っておかないと理解が難しいため、Googleが提供しているサービスをいくつかご紹介します。

Google翻訳:WordLensや自然言語解析で最近話題に

Googleが 「Google翻訳」  というサービスをパソコン、スマートフォン向けに提供しているのはご存知のことでしょう。改めて開設すると、パソコン、スマートフォンを使用して無料で翻訳が出来る というものです。

パソコン対応のGoogle翻訳は、Google翻訳のウェブサイトにテキストを入力することで、翻訳された文章を確認する、読み上げる事が可能です。また、スマートフォンを使用すれば、Google翻訳を立ち上げて、スマートフォンに話しかける、写真を取って読み込ませる(メニューなど)、手書きで入力する、タッチパネルから文字を入力することで翻訳文を表示、読み上げが可能 です。昨年末頃、このGoogle翻訳の翻訳手法を変更し、劇的に翻訳精度が改善されたことも話題となりました。

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先日のニュースで、観光庁から2016年の訪日外国人観光客数が2400万人になるとの見解が発表されました。観光庁は、2020年までに4000万人という目標に対しても実現可能との見通しを出しており、今後ますます訪日外国人観光客が増えていくことは確実といっても良いでしょう。しかしながら、インバウンドの現場レベルでは受け入れ体制の構築、いわゆるインバウンド対応が手付かずのところも多いのではないでしょうか。今回は、前回のGoogle翻訳のアップデートをお伝えした続編として、Google翻訳のスマホア...

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インバウンド対策と一言で言ってもあらゆる側面を持っています。ターゲットとなる訪日外国人観光客の国・地域別の数値やニーズの把握、それによるマーケティング分析、商品開発、Wi-Fiや多言語対応といったインフラの設備、人材教育ないし外国人採用などなど。その中でも「とりあえずこれから」と始めやすいながらも、意外と壁が高いのが「多言語対応」でしょう。とりあえずWEBサービスで翻訳をしてみたものの、違和感のある英語にとまどった、という経験のある方も多いのではないでしょうか?そんななか、中国語→英語で採...

Googleアシスタント:「OK Google」でおなじみのAIサービス

また、Googleが提供している別の機能として Googleアシスタント という機能があります。これはAI(人口知能)を使用した会話型の検索サービスです。CMなどで 「OK Google(オッケー、グーグル)」 とスマホで呼びかけるとスケジュールを教えてくれるシーンを見かけたことがあるのではないでしょうか?

Android 6.0以降のスマートフォンのホームボタンを長押しするか、「Ok Google」と話しかけると、質問に対する最適な答えを音声で返してくれます。この機能を利用することで、Googleアシスタントを立ち上げた後に「中国語でおはようは?」と聞いて答えを知るなど、簡単な翻訳も可能ですし、「東京タワーまでの行き方を教えて」と話しかけるとルートを表示してくれるなど、様々な使い方が可能です。

Googleが作っているスマートフォン「Pixelシリーズ」

Googleは今までも2010年から「Nexus」というブランドで自社スマートフォンをリリースしていましたが、2016年10月4日にアメリカで 新型スマートフォン「Pixel」を発表 しました。今までのNexusシリーズはメーカーとの共同開発という立場のスマートフォンでしたが、新シリーズとなるPixelシリーズは スマートフォン本体にもGoogleの「G」マーク以外刻印されておらず、「Phone by Google」を全面に押し出したモデル となっています。

特徴としては先程ご説明したGoogleアシスタントをプリインストールしていること、高性能カメラを搭載していることなどが話題となりました。現時点ではPixel、Pixel XLに加えて、10月4日の新製品発表イベントにおいて、Pixel2、Pixel 2XLが登場しました。

「Pixel Buds」による40ヶ国語の翻訳方法は?

さて、ようやく「Pixel Buds」のご説明です。ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」はGoogleのスマートフォン、Pixelシリーズでのみ動作し、Pixelシリーズとペアリングを行うことで、Googleアシスタントを介して 40ヶ国語の翻訳が可能 となります。もちろん 翻訳料は無料 。しかも、この翻訳は 双方向で可能 となっており、例えば、日本人が英語ネイティブの外国人に話しかける際、英語ネイティブの外国人から話しかけられる場面の両方で使用可能 です。

Pixel Budsを装着した日本人と英語ネイティブの会話の場面を想定すると、具体的な使い方はこうなります。

  1. Pixelシリーズのスマホとペアリングをした「Pixel Buds」を装着している日本人が、「Help me, Speak English」 と言うと英語翻訳がオンになります(ここでGoogleアシスタントの機能を使用)。
  2. 続けてPixel Budsの 右耳部分をタッチして日本語で話し、手を話すとPixelシリーズのスマホから英語の翻訳文が読み上げられます。
  3. 逆に 英語ネイティブが日本人に話しかけた際は、日本語に翻訳された文章が、ワイヤレスイヤホンであるPixel Budsから自動的に聞こえてきます。

つまり、GoogleのスマートフォンであるPixelシリーズ、そのオプション製品であるワイヤレスイヤホンPixel Budsがあれば、誰でも、リアルタイムに40ヶ国語の翻訳が可能になります。

日本に観光にきた訪日外国人観光客が利用する場合であれば、食事の注文、観光ルートや行き先について、駅でPASMOなど電子マネーカードの作り方などを 母国語で質問すれば、Pixelシリーズのスマートフォンのスピーカーから日本語に翻訳された文章が読み上げられ、リアルタイムで日本人職員に聞くことが出来ます。

また、ホテルのフロント、空港、旅行会社、バス、タクシーなどで日本人が使用する場面を考えると、リアルタイムで訪日外国人観光客の質問がPixel Budsから日本語に翻訳されて聞こえてくる 、さらに、それに対する返答を日本語で話せば、Pixelシリーズのスマートフォンのスピーカーから翻訳された文章が訪日外国人観光客の母国語で読み上げられるわけです。

「Pixel Buds」はアメリカで11月発売。日本での発売が期待される

Pixel BudsはスマートフォンPixel 2に合わせて、Black、Clearly White、Kinda Blueの3色展開で、アメリカで11月から販売されませう。本体価格は 159ドル(約1万8000円)。 また、カナダ、イギリス、ドイツ、オーストラリア、シンガポールでも同じく11月に発売がアナウンスされていますが、 現時点で日本での発売は発表されていません。

もちろん40カ国語の翻訳というのは1機能の1つに過ぎず、Googleアシスタントの機能である会話型の検索機能が利用可能で、ポケットに入れたスマートフォンの音楽の操作、スケジュールやメールの読み上げ機能なども搭載します。

今後どのタイミングで日本市場に導入されるのかは不明ですが、特に複雑なセットアップもなく、Pixelシリーズ、Pixel Buds、インターネット回線されあれば、すぐに40カ国後の翻訳が可能になるということで、インバウンド業界の中でも対面型の翻訳、通訳に関するサービスを展開している企業にとっては脅威ともなりかねません。現時点では人混み、BGMが流れているなどの実際の使用環境で、どの程度の精度での翻訳が可能なのかは明らかではありませんが、今後のAI(人口知能)技術の発展とともに翻訳精度は向上していくと考えられます。ドラえもんの「ほんやくコンニャク」の世界は、すぐそこまで来ているのかもしれません。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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