ロイターの集計によれば、世界全体の新型コロナウイルスの感染者数は2020年12月29日時点で8,146万人を超え、死者は177万9,597人にのぼっています。
210を超える国・地域で感染が報告されており、日本政府は12月26日、すべての国・地域からの外国人に条件付きで認めていた新規入国を、12月28日から2021年1月末まで一時停止すると発表しました。
イギリスで確認された新型コロナウイルスの変異株が流行し、国内外でさらに警戒が高まっています。
この記事では、12月1日から12月末ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。
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- 【アジア】韓国で感染第3波到来、北京でロックダウン
- 韓国:感染第3波到来、年末年始の特別防疫実施
- 中国:北京市でロックダウン、年末年始は近場の国内旅行が人気
- 台湾:4月以来初の市中感染
- 香港:事実上外国からの入境拒否
- シンガポール:香港とのトラベルバブル延期
- タイ:56か国からの渡航規制緩和、外国人向け旅行パッケージ販売も
- 【北・南米】アメリカ・カナダ・メキシコでワクチン接種開始
- アメリカ:ワクチン接種開始、4月までに1億人に接種予定
- カナダ:米ファイザーのワクチン接種開始、世界で3番目
- ブラジル:空路での入国者にPCR検査義務付け
- コロンビア:感染拡大が加速、各市で行動規制強化
- メキシコ:コロナワクチン接種開始
- チリ:感染拡大で規制強化、イギリスからの入国禁止
- ペルー:感染者数100万人突破
- 【オセアニア】オーストラリアで検査拡大、ニュージーランドへの渡航可能に
- 【ヨーロッパ】変異株流行のイギリスでロックダウン、ワクチン接種進む
- イギリス:変異株の感染拡大で再ロックダウン、ワクチン接種進む
- スペイン:人口の1割が感染、7月から倍化
- フランス:イギリスとの国境閉鎖解除、ワクチン接種始まる
- ドイツ:ロックダウン強化も1日あたり死者数は過去最多に
- オランダ:全国的なロックダウン再導入、学校も閉鎖
- オーストリア:クリスマス後に3回目のロックダウン実施
- スイス:制限措置再強化で年末年始レストラン閉鎖
- イタリア:感染者数が200万人突破、死者数は欧州最多
- ロシア:年始の学校休暇を1週間延長
- スウェーデン:感染拡大で抑制策強化
- EU:ワクチン接種開始、コロナ変異株めぐる英渡航制限の一部解除推奨
- 【中東】イラクで日本含む8か国からの空路による往来禁止
- 【アフリカ】南アフリカで2021年初旬からワクチン接種
- 【WHO】米ファイザーのワクチン、緊急使用許可承認
- 【その他】年越しイベントに変化、花火中止相次ぐ
目次
【アジア】韓国で感染第3波到来、北京でロックダウン
アジア圏の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
韓国:感染第3波到来、年末年始の特別防疫実施
感染第3波到来
韓国疾病予防管理庁は12月29日、新型コロナウイルスによる死者数が1日あたりでは最多となる40人になったと発表しました。
韓国では感染第3波が到来し、死者数は合計で859人にのぼっています。
新たな感染者数は1,046人で、うち半数以上がソウルで報告されています。
ソウルの刑務所で大規模なクラスターが発生し757人が感染しており、感染者数の累計は5万8,725人となりました。
韓国政府の中央事故収拾本部の尹泰皓(ユン・テホ)防疫総括班長は、12月30日の定例会見で感染第3波が長期化していることに懸念を示しました。
ソーシャルディスタンス確保のレベルは首都圏で上から2番目の第2.5段階、首都圏以外の地域で第2段階となっており、韓国政府はレベルを再び調整するか今後の状況を見て決定するとしています。
年末年始の特別防疫を実施
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、韓国では12月24日から年末年始の特別防疫期間が開始されました。
12月23日から首都圏で開始された、5人以上の集まりを禁止する措置が全国の飲食店に拡大され、スキー場などのウィンタースポーツ施設や、全国の初日の出スポットが閉鎖されました。
全国の飲食店では5人以上の予約を受けられず、5人以上のグループが同時に入店することも禁止され、違反すれば店側は300万ウォン(約28万円)以下、利用者側は10万ウォン以下の過料が科されます。
首都圏では飲食店以外でも5人以上の私的な集まりはすべて禁止され、違反すれば300万ウォン以下の過料が科される可能性があり、感染拡大の原因となれば発生した費用に対する求償権が行使される可能性もあります。
宗教施設は、これまで首都圏のみ設定されていた、上から2番目の第2.5段階のソーシャルディスタンス確保のレベル全国に拡大され、礼拝などは非対面に限られ、宗教施設が催す集まりや食事会はできなくなりました。
中国:北京市でロックダウン、年末年始は近場の国内旅行が人気
北京市の一部でロックダウン
北京市は12月29日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて市北東部の順義区の一部を閉鎖しました。
北京市内のロックダウンは6~7月以降初めてのことで、市当局は大規模イベントを中止し、外出を控えるよう呼び掛けています。
市内の感染件数は6~7月よりは抑えられているものの、当局は感染拡大抑制策を強化しており、新年に予定されていたライトアップや大規模スポーツイベントなどを中止したほか、清華大学などの大学や小学校などでは、必要がない限り外部者の構内立ち入りを禁止しています。
年末年始は近場の国内旅行が人気
元旦前後に国内旅行をする人が多い中国では、今年は近場での旅行が人気を集めています。
オンライン旅行プラットフォームを運営する「Qunar.com」によれば、12月24日時点での新年3連休のホテル予約は前年の1.8倍にのぼるものの、比較的近場に旅行する人が多く、航空運賃は例年よりも2割近く安くなっているということです。
列車で1時間以内で行ける場所に人気が集まり、成都~重慶間や広州~深セン間、上海~杭州間などの列車チケットが売れ筋だということです。
台湾:4月以来初の市中感染
12月22日、台湾当局は、4月12日以来初となる、新型コロナウイルスの市中感染者を確認したことを発表しました。
感染者は30代女性で、12月20日に感染が判明したニュージーランド国籍のパイロットと濃厚接触があったとされています。
これを受けて台湾の観光当局は12月24日、北東部で開催予定だった新年を祝う恒例行事の中止を決定しました。
中止になったのは北東部沿岸にある福隆で初日の出を見るイベントで、台北市で大みそかに予定されている花火など、ほかのイベントはマスク着用を義務付けたうえで、予定通りに実施することとしています。
香港:事実上外国からの入境拒否
香港では新型コロナウイルスの感染防止対策が相次いで発表されました。
12月21日の食物及衞生局の発表では、18時以降の飲食店内での食事禁止などの一連の措置は2週間延長され、2021年1月6日までとされました。
またイギリスで変異したコロナウイルスの感染増加を受け、12月22日から香港~イギリス間の旅客機の運航が一時停止されました。
12月25日からは、中国本土以外からの入境者の強制隔離期間を、14日間から21日間に延ばすとともに、過去21日間に南アフリカに滞在した人の渡航を禁止すると発表しました。
隔離期間を考慮すると、事実上、外国からの入境の拒否に等しい措置といえます。
また12月23日、林鄭月娥行政長官は、英アストラゼネカ、上海の復星医薬と独バイオンテックが共同開発したもの、科興控股(香港)から合計2,250万本のワクチンを確保したと表明し、1人2回分の接種量があるとしました。
シンガポール:香港とのトラベルバブル延期
シンガポール航空当局は12月1日、新型コロナウイルス対策の隔離措置なしで香港と相互に渡航者を受け入れる「トラベルバブル」を2021年まで延期すると発表しました。
香港での感染者数増加を受けたもので、当初はアジア初のトラベルバブルとして11月22日から開始される予定でしたが、その前日に対象となる航空便の運航が取りやめになっていました。
シンガポール当局は、措置の実施について12月下旬に見直しを行うとしています。
タイ:56か国からの渡航規制緩和、外国人向け旅行パッケージ販売も
渡航規制緩和
タイは12月17日、観光産業支援のため、56か国からの渡航規制を緩和しました。入国者には2週間のホテル隔離が義務付けられます。
オーストラリア、フランス、アメリカなどからの観光客はビザなしで渡航が可能ですが、出発72時間前までの検査による陰性証明書の取得と、隔離先ホテルの確保が義務付けられます。
発表に含まれない諸国からの渡航も、90日間の特別観光ビザと入国許可証の取得が可能となっています。
2か月ぶり死者
12月28日、タイでは2か月ぶりに新型コロナウイルス感染による死者が確認されました。
同日の新たな感染者数はクラスターにより144人に達し、当局は首都バンコクの娯楽業界の規制を強化し、バーやナイトクラブなどが1月4日まで深夜営業禁止となりました。
タイ国政府観光庁が外国人向けパッケージ販売
タイ国政府観光庁(TAT)は、タイホテル協会(THA)、タイ旅行業協会(ATTA)、タイ国際航空と共同で、外国人旅行者向けパッケージ「アメージング・タイランド・プラス」の販売を開始しました。
国際線と国内線の航空券、政府指定の自己隔離ホテル、隔離後のツアーや移動がセットになっており、400種類以上が提供されます。
いずれも予約はタイ国際航空で行われ、予約は2020年12月から2021年3月までで、旅行期限は2021年4月までとなっています。
【北・南米】アメリカ・カナダ・メキシコでワクチン接種開始
北米から南米の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
アメリカ:ワクチン接種開始、4月までに1億人に接種予定
カリフォルニア州は12月10日から、アップルとグーグルが共同開発した、新型コロナウイルス感染追跡アプリを導入しました。全米50州のうち、接触追跡アプリを採用する最大の州となります。
また米国土安全保障省は12月11日、国境を接するメキシコやカナダとの不要不急の往来禁止措置を、少なくとも2021年1月21日まで延長すると発表しました。
ニューヨークのクオモ知事は12月11日、ニューヨーク市内のレストランでの屋内飲食を、12月14日から禁止すると発表しました。
12月14日には、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、11日に緊急使用許可を得た米ファイザーと独ビオンテック製のワクチン数百万回分が、全国150か所の病院に届けられました。
国内のワクチン接種事業として過去最大の規模で、2021年4月までに1億人にワクチンを接種させる計画とされています。
また米厚生省のブレット・ジロワー次官補は、12月29日、アメリカがイギリスからの入国者に義務付けている新型コロナウイルス検査を、他国にも広げる必要があるとの考えを示しました。
イギリスで検出された新型コロナウイルスの変異株を受けて、アメリカはイギリスから航空機で到着するすべての旅客に、出発前72時間以内の新型コロナウイルス検査での陰性確認を12月28日から義務付けました。
またカリフォルニア州では12月29日、医療機関のひっ迫を受けて、州人口の大部分を占める地域での厳しいロックダウンが、無制限で延長されました。
カナダ:米ファイザーのワクチン接種開始、世界で3番目
カナダのトルドー首相は12月1日、新型コロナウイルス感染が世界的に制御可能となるまで、アメリカとの国境規制を続ける方針を明らかにしました。
カナダとアメリカは3月に不要不急の往来禁止を合意しており、以後は月単位で規制を延長しています。
ただし貿易は影響を受けず、カナダからアメリカには毎月、全体の輸出の75%の品目が出荷されています。
またカナダでは12月14日から、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が開始され、世界で3番目の接種開始国となりました。
カナダ最大都市トロントの非営利の高齢者介護施設「レカイ・センター」で最初の接種がテレビで生中継され、接種後には医療従事者らが拍手喝采しました。
カナダ10州のうちもっとも被害の大きかったケベックでもワクチンの接種が始まり、ケベック州のクリスチャン・デュベ保健相は、州内5万人が1月4日までに接種を受ける見通しだと述べました。
ブラジル:空路での入国者にPCR検査義務付け
12月17日、ブラジル連邦政府は12月30日以降にブラジル国外から空路で入国する旅行者に対し、国籍問わず、航空機搭乗72時間前に実施されたPCR検査による検査陰性証明書の提出を定めました。
ブラジル滞在中に同国の衛生管理措置の順守を約束する、旅行者健康状態申告書の提出も必須となり、これら2つの必要書類を、搭乗前に航空会社に提示することとなっています。
また12月22日、サンパウロ州政府は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、12月25~27日と、2021年1月1~3日の合計6日間にかけて、一時的に同州の経済活動再開計画をもっとも厳しいフェーズ1(赤)へ後退させると発表しました。
商店やレストラン、オフィス、バー、ジムなどの対面営業が禁止され、市場や商店、パン屋、ガソリンスタンド、ホテル、クリーニングなどの必需サービスは引き続き営業が可能となっています。
コロンビア:感染拡大が加速、各市で行動規制強化
クリスマスシーズンを迎え、コロンビアでは新型コロナウイルスの感染拡大が加速しました。
12月18日に1日あたりの新規感染者は1万3,277人、死者232人にのぼり、感染者数から回復者数と死者数を除いたアクティブ感染者数は8万3,971人、累計死者数は4万19人に達しました。
クリスマスと年末年始の新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて、首都ボゴタや第2の都市メデジン市、カリブ海の観光都市カタルヘナなどの各市では行動規制が強化されています。
メキシコ:コロナワクチン接種開始
12月24日、メキシコで新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されました。
ワクチン調達の責任者であるマルサ・デルガド外務次官は「パンデミック終息に向けた歩みが始まった」と述べました。
この前日にメキシコに米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンの初回供給分が到着し、初回は3,000回分にとどまったものの、次回は5万回分、2021年1月31日までには140万回分が供給される予定です。
チリ:感染拡大で規制強化、イギリスからの入国禁止
12月3日、チリのセバスティアン・ピニェラ大統領は、12月13日までが期限だった大災害事態宣言を、12月14日から2021年3月13日までの90日間、延長すると発表しました。
欧米での感染第2波の拡大を考慮し、国内の感染第2波に備えるものだとしています。
また12月20日、チリ政府は12月22日から、過去14日間にイギリスへの滞在歴を持つ外国人非居住者のチリへの入国を禁止すると発表しました。
イギリスでの新型コロナウイルス変異株の感染拡大を受けたもので、イギリス~チリ間のすべての直行便の運航停止も発表しました。
さらにチリ保健相は、12月26日から国内全土の夜間外出禁止令の発令時間を午後10時~翌日午前5時に延伸すると発表しました。
国内の新規感染者の平均年齢が39歳と若いため、従来の時間より2時間早め、夜間の集会やパーティーによる感染拡大を防ぐ狙いです。
ペルー:感染者数100万人突破
12月22日、ペルーで新型コロナウイルス感染者数が100万人を突破しました。
当局の発表によれば累計感染者数は100万153人、死者数は3万7,218人で、感染第2波の発生が懸念されています。
【オセアニア】オーストラリアで検査拡大、ニュージーランドへの渡航可能に
オセアニアの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
オーストラリア :感染再拡大防止のための検査拡大
オーストラリアの各州では、新型コロナウイルス感染再拡大防止のための検査が拡大され、ニューサウスウェールズ州では12月24日に7万人近くが検査を受けました。
同日に同州で確認された新規感染者数は7人で、うち6人がシドニーの北部海岸地域で発生したクラスターに関連しており、同地域での感染者は104人となっています。
ニュージーランド:隔離措置なしでオーストラリアからの渡航認める方針
ニュージーランドのアーダーン首相は12月14日、2021年第1四半期中に、新型コロナウイルス対策の隔離措置なしで、オーストラリアからの渡航を認めることを明らかにしました。
オーストラリア政府側の確認を経て、両国とも状況が著しく変化しないことを条件に、隔離措置なしでの相互往来を認める方針で閣僚が原則合意したもので、詳細を詰めた後に年明けに日程を示すとしました。
【ヨーロッパ】変異株流行のイギリスでロックダウン、ワクチン接種進む
ヨーロッパの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
イギリス:変異株の感染拡大で再ロックダウン、ワクチン接種進む
イギリスでは新型コロナウイルスの変異株の流行が急速に拡大し、12月29日には新規感染者が5万3,135人と過去最多を記録しました。
ジョンソン首相は12月19日、変異株の感染拡大を受けて、首都ロンドンを含むイングランド南東部に事実上のロックダウンを再導入すると発表しました。
31日からは対象地域が拡大され、イングランドの人口75%に相当する4,410万人がもっとも厳しい制限下におかれることとなりました。
またイギリスでは12月8日に世界で初めてコロナワクチンの接種が始まり、ファイザー製のワクチン4,000万回の購入契約を締結しており、年内に数百万回分のワクチンを受け取る見通しです。
24日には、国内で20日までに61万人強が、米ファイザーと独ビオンテックが開発した、新型コロナウイルスワクチンの初回接種を受けたと明らかにしました。
スペイン:人口の1割が感染、7月から倍化
スペインで11月後半に約5万1,400人を対象に行われた新型コロナウイルス抗体調査の結果、感染者の人口に占める割合が約10%と、前回調査からほぼ倍化したことが分かりました。
約470万人相当で、国内で確認されている感染者数175万人超を大幅に上回りました。
調査を手がけた研究所の幹部は「スペイン在住の10人に1人が感染している。感染第1波で半数が、第2波で残り半数が感染した」と述べました。
マドリードの有病率が全地域の中でもっとも高く、人口の18.6%が抗体検査で陽性反応を示しました。
フランス:イギリスとの国境閉鎖解除、ワクチン接種始まる
フランスは12月22日、新型コロナウイルス変異株の感染拡大防止のためのイギリスとの国境閉鎖を、23日に解除すると発表しました。
仏首相府は、過去72時間以内に新型コロナウイルスの検査で陰性が確認されれば、イギリスからフランス国民と欧州連合(EU)市民の入国を許可すると発表しました。
新規則は、2021年1月6日まで施行されます。
またフランスでは、12月27日からワクチンの接種が始まっています。
ベラン保健相は、3度目となるロックダウンは当面行わないとした一方で、必要なすべての地域で、夜間外出禁止令の開始時間を、これまでの午後8時から午後6時に繰り上げる可能性があると表明しました。
ドイツ:ロックダウン強化も1日あたり死者数は過去最多に
12月23日にドイツで報告された新型コロナウイルス感染による1日の死者数は962人にのぼり、過去最多を記録しました。
ドイツは12月16日からロックダウンを強化し、スーパーマーケットや薬局、銀行など必需サービスを除き、美容院など大半の商店の営業を禁止し、学校も原則閉鎖していました。
オランダ:全国的なロックダウン再導入、学校も閉鎖
オランダのルッテ首相は12月14日、全国的なロックダウンを再導入し、学校や商店を少なくとも5週間閉鎖すると発表しました。
人との集まりは自宅のみで、2人までに限定され、クリスマス前後の3日間のみ制限が若干緩和され、大人3人を招待できます。
スーパーマーケットや薬局、銀行を除き、託児所やジム、動物園、美術館、映画館、美容室などが12月15日から1月19日まで閉鎖され、学校も1月18日まで閉鎖されます。
オーストリア:クリスマス後に3回目のロックダウン実施
オーストリア政府は12月18日、クリスマス後の12月26日から、3回目のロックダウンを実施すると発表しました。
レストランや店舗、学校などは2021年1月18日の週に再開し、同15~17日に行われる集団検査で陰性の人は早期に封鎖解除となり、検査を受けない人は24日まで封鎖が継続されます。
国内のスキー場は12月24日から再開できますが、ホテルやレストランは閉鎖されたままとなります。
スイス:制限措置再強化で年末年始レストラン閉鎖
スイス連邦政府は12月18日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて制限措置を再強化することを発表しました。
12月22日から2021年1月22日まで、レストランやバーのほか、スポーツ施設や映画館、図書館なども閉鎖されます。
ただしジュネーブ州は感染状況が良好なことから、カフェやレストランなどは12月10日から行っている、午後11までの営業を継続するとしました。
イタリア:感染者数が200万人突破、死者数は欧州最多
12月24日、イタリアで確認された新型コロナウイルス感染者数が累計で200万人を突破し、200万9,000人となりました。200万人を突破するのは世界で8か国目です。
死者数は累計7万900人で欧州で最多となり、世界で5番目の多さとなっています。
イタリアのコンテ首相は感染拡大防止のため、12月18日、クリスマスと新年の休暇の大半に、全国でロックダウンを導入すると発表しました。
生活必需サービス以外の店舗は、12月24日~27日、31日~1月3日、5〜6日にかけて閉鎖され、仕事のほか通院や緊急の場合のみ外出が許されます。
ロシア:年始の学校休暇を1週間延長
ロシア首都モスクワのソビャニン市長は12月29日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学校の休暇を1週間延長し、1月17日までにすると発表しました。
ロシアが12月29日に報告した新規感染者は2万7,002人で、うちモスクワは5,641人でした。
累計感染者数は310万5,037人で、死者数は5万5,827人にのぼっています。
ロシアでは12月に国産のコロナワクチン「スプートニクⅤ」の接種が開始され、厳格なロックダウンを再導入することなく、的を絞った措置を講じています。
スウェーデン:感染拡大で抑制策強化
スウェーデンは12月19日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて抑制策を強化しました。
公共交通機関利用時のマスク着用を推奨するほか、必須でない公共部門の職場を1か月閉鎖することとしました。
EU:ワクチン接種開始、コロナ変異株めぐる英渡航制限の一部解除推奨
コロナ変異株めぐる英渡航制限の一部解除推奨
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は12月22日、イギリスでの新型コロナウイルスの変異株の感染拡大を受けてEU加盟国が導入した、人とモノの移動を制限する措置について、必須の渡航と貨物の輸送を許可するよう推奨しました。
自国に帰国する必要がある人は、新型コロナウイルスの検査を受けるか、10日間の自主隔離を条件に渡航を許可するよう推奨しました。
またトラック運転手などの輸送業者も、渡航制限のほか検査や自主隔離の義務対象から外すよう推奨しました。
ワクチン接種開始
12月27日、EU加盟国で新型コロナウイルスのワクチン接種が本格的に開始され、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンが、まず高齢者と医療関係者に投与されました。
EUの人口は約4億5,000万人で、年内に1,250万回(625万人)分のワクチンを受け取る予定になっています。
EUは米モデルナ、英アストラゼネカなどからも、計20億回分以上のワクチンを確保しており、2021年中にすべての成人に投与することを目指しています。
【中東】イラクで日本含む8か国からの空路による往来禁止
中東の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
イラク:日本含む8か国からの空路による往来禁止
イラク政府は12月22日、イギリスや日本など8か国からの空路による往来を禁止すると発表しました。
新型コロナウイルスの変異株による感染拡大を防止するためで、渡航制限は12月24日から2週間続けられます。
日英以外の制限対象国は南アフリカ、オーストリア、デンマーク、イラン、ベルギー、オランダで、対象国からの自国民の帰国は2週間の自主隔離を条件に認められます。
12月24日からはレストランやショッピングモールなども2週間閉鎖されます。
【アフリカ】南アフリカで2021年初旬からワクチン接種
アフリカの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
南アフリカ共和国:感染拡大で抑制策強化、来年初旬にワクチン接種
南アフリカは12月14日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、一部のビーチの閉鎖や大規模な集会の制限など、より厳しい措置を導入しました。
ラマポーザ大統領は、直近の感染拡大の主な要因として、大規模集会と旅行を挙げています。
またラマポーザ大統領は、WHOの新型ウイルスワクチン配分計画「COVAX」への参加手続きが完了したことを表明し、2021年初旬に国内でワクチン接種が始まると述べました。
【WHO】米ファイザーのワクチン、緊急使用許可承認
世界保健機関(WHO)は12月21日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンに関して、年内に緊急使用許可を承認するとの見通しを発表しました。
欧州医薬品庁(EMA)は同日、ファイザー製ワクチンを承認しています。
WHO主任科学者ソミヤ・スワミナサン氏は、 新型コロナウイルスワクチンを共同購入・配分する国際枠組み「COVAX」のもとで、2021年1月下旬か2月初旬に一部の国で接種が始まると述べました。
同氏は12月4日に、2021年末までに少なくとも20億回分のワクチン確保を目標とし、COVAX参加国の人口の20%の接種が可能になると述べていました。
【その他】年越しイベントに変化、花火中止相次ぐ
世界中で行われる年越しイベントは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により大きな変化を余儀なくされています。
祝賀行事や盛大な花火は軒並み中止され、ストリーミング中継や小規模なテレビ中継に切り替わっています。
イギリスのロンドンではテムズ川上空の花火が中止となり、ニューヨークのタイムズスクエアでは毎年恒例の「ボールドロップ」や祝賀イベントは実施されるものの、一般客の立ち入りはできず、例年通り複数の放送局が全米中継を行います。
ドバイでは31日の夜は少なくとも11か所で花火を鑑賞できますが、市外から鑑賞に訪れるためには、新型コロナウイルスで陰性である必要があります。
ブラジルの花火は中止になり、有名なコパカバーナも含めてビーチへの立ち入りは人混みを避けるために規制され、年越しイベントはオンラインで中継されます。
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