新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界各国で渡航制限が続いています。
そのような中、各国でニューノーマルの渡航の形の実現に向けた取り組みが進んでいます。
本記事では、先進事例となるオーストラリアとシンガポールの事例についてご紹介します。
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豪政府、入国手続きに新デジタルシステムを導入へ
オーストラリア政府は、入国手続きに新しいデジタルシステム「デジタル・パッセンジャー・デクラレーション(DPD)」を導入することを発表しました。
従来の入国者カードの代わりとなるもので、海外からオーストラリアに入国する旅行者は、自分のモバイルやPCから、DPDへの旅行者情報の登録が必要になります。
また将来的に、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書もアップロードできるように設計されます。
DPDは、オーストラリア政府が進める、公共サービスでの許可・認可・免許交付・登録などの手続きのデジタル化の一環として位置づけられています。
オーストラリア内務省はDPD対応の電子観光ビザを開発し、そのほかのビザも電子化していく計画としています。
シンガポールへの入国審査時にデジタル版COVID-19健康証明書を初めて使用
医療と安全のアシスタンスサービスを提供する「インターナショナルSOS」は、シンガポールへの入国審査時において、デジタル版COVID-19健康証明書が初めて使用されたと発表しました。
シンガポールのスタートアップ企業「AOKpass社」、「国際商工会議所(ICC)」、「インターナショナルSOS」、検査・検証・テスト認証会社の「SGSグループ」らによって立ち上げられたモバイルアプリ「ICC AOKpass」を使用したものです。
ICC AOKpassは、ブロックチェーン技術を使用して健康記録を認証・提示するもので、政府や国境当局におけるスムーズな入国審査手続きを実現します。
2020年12月21日、日本から帰国したシンガポール人の男性が、初めてICC AOKpassを使用して、入国審査時に新型コロナウイルス陰性を証明するデジタル版PCR検査を公式に提示しました。
品川イーストメディカルクリニックによってICC AOKpass内に発行されたデジタル版COVID-19健康証明書が、チャンギ空港の出入国カウンターの到着時認証で読み取られました。
入国管理局が、ブロックチェーンベースのデジタル認証による健康証明書を使用したのはこれが初めてのことです。
2020年12月23日以降、チャンギ空港ではマレーシアとインドネシアからの渡航者専用の入国レーンが設けられ、ICC AOKpassによる健康証明書のデジタル認証が実施されます。
渡航者はシンガポール出発前に「シンガポール安全渡航ウェブサイト」上で必要事項を調べ、ICC AOKpassなどの安全なモバイルパスを通して、デジタル健康証明書を発行できる医療機関で渡航前PCRテストを予約します。
渡航者はアプリ内でテスト結果と共に受け取るQRコードによって、新型コロナウイルスの陰性を証明することができます。
専用の入国レーンの利用や、QRコードの読み取りによる健康証明書の認証によって、入国審査が迅速になり、空港内の密集リスクを軽減することにつながります。

入国手続きのニューノーマル化が進む
オーストラリアやシンガポールでの先進事例にみられるように、世界各地で入国手続きのデジタル化の取り組みが進められています。
健康記録の証明のデジタル化は、安全かつ効率的な海外渡航の再開を後押しすることに役立つでしょう。
新型コロナウイルスに関する健康ステータスのデジタル認証は、航空会社や検査機関、入国プロセスを1つのテクノロジーに統合する必要があり、難しいとされてきました。
今回のシンガポールにおけるパイロットケースの成功により、渡航時のデジタル認証が今後さらに普及していくことが期待できそうです。
観光DX(デジタルトランスフォーメーション)の可能性|VRでのデジタル旅行など事例も紹介
新型コロナウイルスの感染拡大は旅行業界に甚大な影響を及ぼしています。世界中で規制が広がり、国境を超えることはおろか、国内の移動も大きく制限を受けるようになりました。人が動くことで成り立っていた旅行業界には今、最新のデジタル技術を活用した新しいビジネスモデルの創出が求められています。実際に多くの旅行会社・旅行代理店では、コロナ禍を機にデジタルトランスフォーメーションによる事業変革が積極的に進められています。今回はデジタルトランスフォーメーション(DX)とは一体なにか、旅行業にできるデジタルト...
<参照>
PR TIMES:シンガポールへの入国審査時にデジタル版COVID-19健康証明書を初めて使用
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