1970年の大阪万博を振り返る「人類の進歩と調和」に寄せられた数々の展示も紹介

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

2度目となる大阪万博が、2025年に控えています。アジア初開催の国際博覧会となった1970年の大阪万博については、詳しく知らない人も多いかもしれません。

本記事では、1970年の大阪万博の参加国や集客、テーマなどの基礎情報から、人気だった展示や太陽の塔などまで紹介します。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

1970年開催の大阪万博を知る

1970年、アジア初の国際博覧会が大阪で開催されました。

「人類の進歩と調和」を統一テーマに、各国からの展示が集まりました。

大阪万博はアジア初の国際博覧会

1970年の大阪万博は、1970年3月15日(日)から9月13日(日)まで、183日間にわたって開催されました。

国内参加のほか、76カ国、4国際機関、1政庁(香港)、アメリカ3州、カナダ3州、アメリカ2都市・2企業、ドイツ1都市と世界中から参加がありました。

入場者は総計6,421万8,770人にのぼり、1964年に開かれた東京五輪と並んで、終戦25周年記念として戦後復興を成し遂げた日本の姿を国内外に示す、巨大国家プロジェクトとなりました。

テーマは「人類の進歩と調和」

1970年の万博では、「人類の進歩と調和」(Progress and Harmony for Mankind)がテーマに掲げられました。

出展者はこのテーマをもとに、具体的な展示内容を検討し、展示内容をより検討しやすくするため、その中に4つの主題が設定されました。

  1. 【第1主題】より豊かな生命の充実を
  2. 【第2主題】よりみのりの多い自然の利用を
  3. 【第3主題】より好ましい生活の設計を
  4. 【第4主題】より深い相互の理解を

テーマを視覚化したシンボルも、グラフィック・デザイナーの大高猛氏によって製作され、日本の代表的な花「桜」を表現したものとなっています。

5つの花弁(花びら)は、世界(5大州)を、中央の円は日本の日の丸を表しています。

展示物について紹介、当時人気だったものは?

1970年の大阪万博には、77か国から、国際機構や政庁、州、都市、企業を含めて計116(テーマ館含まず)の展示館が並びました。

大型膜面構造物(テント構造物)などを手がける太陽工業株式会社は、1970年の大阪万博で、数々のテント建築を受注していました。また、当時の様子を伝える記録映像を公開しています。


「宇宙」「近未来」が人気?国際館と企業館をそれぞれ紹介

大阪万博では、国際館として参加した各国が出展していました。

なかでも宇宙船アポロ12号が持ち帰った「月の石」を紹介したアメリカ館、宇宙船ソユーズを展示したソ連館は人気を博し、入場に3時間待ちとなることもあったようです。

ソ連館では、ソ連の指導者V.I.レーニンの生誕100周年記念日にあたったため、レーニンの生涯と活動も紹介していました。

アメリカ館では、「宇宙開発展」のほか、「建築展」、「民芸展」、「ニューアート展」、「スポーツ展」など計7部門が展示されました。

企業館では「三菱未来館」や「日立グループ館」などが人気を集めました。

三菱未来館では「50 年後の日本はどのように変わっているだろうか」を具体的テーマに、第1~第5室が用意され、当時の新しい技術を駆使して観客に未来体験を提供しました。

日立グループ館では、現代科学の花形であるコンピューターと電子技術を核に「シミュレーション」(模擬飛行)が公開されました。

観客は模擬飛行を体験でき、終了後は別室で体験したシミュレーションの仕組みを知ることができました。

「原点」の「起点」として輝いたパビリオン、太陽の塔

岡本太郎によってデザインされた、高さ約70メートルの「太陽の塔」は、1970年の大阪万博の来場者を迎える形で、シンボルゾーンのほぼ中央に設置されました。

塔内部の「生命の樹」を軸として「地下」「地上」「空中」の3展示部門で構成され、内部に入ることもできます。

地下部分では「生命の神秘」、地上部門では「現代のエネルギー」、空中部門では「未来の空間」をテーマとして表現されました。

関連記事:大阪の万博記念公園を詳細解説|文化やスポーツを存分に楽しめる公園、各種イベントも

閉幕から50年が経過した大阪万博を振り返る

大阪万博はテーマを明確にし、PRしたことが功を奏したとも考えられています。

万博で登場して実現したり普及したものや、開発途中で実現が迫っているものなども多数挙げられます。

大成功を収めた1970年の大阪万博

日本総研は「1970年の大阪万博は「輝かしい未来社会」をうまく発信することで、6千万人もの来場者を実現した」と分析しています。

1970年の大阪万博に合わせて高速道路が開通するなど、インフラ背整備も整い、大きなレガシーを残しました。

日本の高度経済成長期を語る際には、必ずといっていいほど大阪万博が挙げられます。

1970年の大阪万博の経済効果は、約4兆9,509億円にものぼるといわれています。

万博終了から半世紀、実現したものは?

1970年の大阪万博が閉幕してから50年以上経つ今日、万博で展示されて実現し、普及したものも多数存在します。

ワイヤレステレホン(携帯電話)や、電気自動車、エアドーム、電波時計などが万博で登場し、普及しました。

出展したものの開発途上なものとしては、リニアモーターカーが挙げられます。

リニアモーターカーは、JR東海がこの技術を活用した「リニア中央線」を2027年に開業する予定です。

多くの人に愛された大阪万博、2025年も期待

1970年の大阪万博は、世界各国から展示が集まり、多数の来場者を記録しました。

近未来的なものや宇宙に触れられる展示が人気を博し、当時「近未来」とされていた技術が実現して普及した例も多くあります。

インフラが整ったことや、太陽の塔が未だ根強い人気を誇っていることなど、残したレガシ―も見逃せません。

1970年に続いて大阪で2回目の開催となる、2025年の大阪万博にも期待が寄せられます。

関連記事:大阪万博とは?2025年の開催概要、経済効果、1970年の模様まで

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

<参照>

万博記念公園:大阪万博について

万博記念公園:大阪万博

日本総研:夢州における万博・IR(カジノを含む統合型リゾート)の概要と課題について

中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】

短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。

今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。

今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】

【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で:インバウンド情報まとめ【2024年11月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに