国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は2021年5月26日、青森市の三内丸山遺跡など17遺跡で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」を世界文化遺産に登録するよう勧告しました。
5月10日には奄美大島・沖縄が世界自然遺産登録への勧告を受けており、いずれも登録が決まれば日本の文化遺産は20件、世界遺産は5件になる見通しです。
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「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産に
ユネスコの諮問機関「イコモス」は、北海道・北東北に点在する縄文遺跡群を、4段階ある評価のうち最も高い、世界遺産に登録することがふさわしいとする「記載」の勧告をまとめました。
国内の世界文化遺産として先史時代は初めてで最も古い文化遺産です。
国は、狩猟や採集、漁を基盤に人々が定住して集落が発展し、1万年以上続いた「縄文時代」の生活や精神文化を現代に伝えるもので普遍的な価値があるとして2021年の登録を目指しています。
文化庁は、5月26日記者会見を開き、「わが国の貴重な文化遺産が国際的に高い評価を受けたことを喜ばしく思うとともに、地元の関係者の方々の努力に敬意を表したい。農耕以前に狩猟や採集を中心とした生活がこれほど長く続いていた点に価値があると伝えてきたので、そこがよい評価を得られてよかった」と発表しました。
「北海道・北東北の縄文遺跡群」とは
北海道・北東北の縄文遺跡群は、北海道、青森県、岩手県、秋田県に点在し、17の縄文遺跡から構成されています。
このうち「学術上の価値が特に高い」と評価されたのは青森県の「三内丸山遺跡」と秋田県の「大湯環状列石」です。
三内丸山遺跡は東京ドームおよそ9個分にあたる広さ42ヘクタールの大規模な集落跡で、縄文時代の建築技術を示す「掘立柱建物」のほか、「竪穴建物」などが計画的に配置されています。
「大湯環状列石」は「秋田のストーンサークル」と呼ばれ、大小の石が配置された最大径が52メートルと44メートルの2つの環状列石などからなる祭祀遺跡です。
その他の遺跡については以下に列挙します。
北海道:「北黄金貝塚」、「大船遺跡」、「垣ノ島遺跡」「入江貝塚」「高砂貝塚」「キウス周堤墓群」
青森県:「三内丸山遺跡」、「大平山元遺跡」「田小屋野貝塚」「二ツ森貝塚」「小牧野遺跡」「大森勝山遺跡」「亀ヶ岡石器時代遺跡」、「是川石器時代遺跡」があります。
岩手県:「御所野遺跡」
秋田県:「大湯環状列石」、「伊勢堂岱遺跡」
これらの遺跡群は、2005年に青森県が県内8つの遺跡を国内の推薦候補に提案しましたが見送られていました。
その後、2009年に北海道と岩手県、秋田県と共同提案して、国内の世界遺産推薦候補の前提となる「暫定リスト」に掲載することが決まりました。
政府は2020年、世界文化遺産への登録を目指して推薦書をユネスコに提出し、今回の勧告へとつながりました。
2021年、世界遺産に登録されることで、北海道・北東北の観光促進につながると期待されます。
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<参照>
文化庁:「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産推薦に係る推薦書のユネスコへの提出について
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