京都市観光協会は6月17日、2021年4月分のデータを公表しました。
前年同月に初めて緊急事態宣言が発出され、厳しい自粛が行われていたことから、今年4月の日本人延べ宿泊数は前年同月比401.7%増となりました。なお、コロナ禍以前の前々年同月との比較では38.4%減でした。
一方、宿泊施設数、客室数は前年同月比5.6%増でした。ポストコロナを見すえ、高級ホテルなどが次々とオープンしています。
外国人延べ宿泊数は依然として0の状態が続いていますが、徐々に回復のきざしが伺える指標も出てきています。
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京都市観光協会、4月のデータを公表
発表しているデータは以下の通りです。
- 日本人延べ宿泊数
- 外国人延べ宿泊数
- 客室稼働率
- 1部屋当たり宿泊客数
- 1人当たり宿泊日数
- 客室収益指数
- 行こう指数(京都観光訪問意向指数)
- 宿泊施設数・客室数
- 市内地点別の来街者指数(ビッグデータによる日帰客も含めた動向分析)
- 免税売上げ
- 観光案内所相談者数
- 社会情勢
- 客室稼働率の予測
- 予約販売価格水準
調査対象は、京都市内94施設、16,997部屋で、京都市全体の29.6%の施設、48.7%の客室数をカバーしています。
この記事では、特に注目すべきデータについてピックアップして紹介します。
日本人延べ宿泊者数、前年同月比401.7%増|外国人はほぼ0の状態続く
京都市内主要ホテル94施設における2021年4月の日本人延べ宿泊数は、前年同月比401.7%増でした。
ただし昨年4月は1回目の緊急事態宣言により大半のホテルが休業しており、延べ宿泊数が極めて少なかったことにより増加率が大きくなっています。なお、コロナ禍以前の前々年同月との比較では38.4%減でした。
一方、3月の前々年同月比28.0%減からは10.4ポイント悪化した。
例年より早い桜の開花宣言により観光需要が3月中に前倒しとなったことに加え、まん延防止等重点措置や3回目の緊急事態宣言が発出された影響によるものと考えられます。
しかし、外国人延べ宿泊数はほぼゼロの状態が13カ月以上続いています。外国人延べ宿泊数は前年同月比29.2%減、前々年同月との比較では99.8%減でした。
宿泊施設数・客室数、前年同月比5.6%増
2021年4月末時点の京都市内において営業許可を受けている宿泊施設の施設数は3,784件、推定客室数は56,676室となりました。
これは前年同月の客室数より5.6%増加しています。国内外の富裕層にターゲットを当て、感染収束後を見すえ外資系ホテルが京都に進出していることが影響していると考えられます。
関連記事:外資五つ星ホテルの「1泊100万」が初日に予約済 関西で進む高級ホテル開発
5月は緊急事態宣言の影響で落ち込むものの、7月に回復へ
客室稼働率の予測によると、2021年5月以降の客室稼働率の予測値は4月の20.6%から徐々に下がり、7月には10.7%にまで落ち込む見込みです。
緊急事態宣言は終了しましたが、まん延防止等重点措置は続いており、感染状況次第ではさらに下振れする可能性があることを示唆しています。
一方、予約販売価格水準は回復の兆しが見えています。
予約サイトにおける京都市内宿泊施設の客室販売価格は、7月以降は上昇傾向が見られています。
これはワクチンの普及によって、需要が上向くことを期待した価格設定を行っている施設が多いと考えられます。
ワクチンの状況については、6月末までには京都市内の高齢者数(約41万人)の利用分を超えるワクチンが国から配送される見込みです。
5月24日時点で40,400回の接種(医療従事者は除く)が行われていることもあり、宿泊施設のワクチン普及に対する期待度が伺えます。
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<参照>
京都市観光協会:京都市観光協会データ月報(2021年4月)
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