アメリカのデルタ航空は2021年4~6月期決算を発表しました。
新型コロナウイルス感染拡大以降、同社では赤字が続いていましたが、ワクチン進展による旅行需要の回復が追い風となり、コロナ禍で初めて黒字を達成したということです。
アメリカ国内の旅行需要回復が加速し、今後は国際線や法人需要の回復にも期待が集まります。
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米デルタ航空、コロナ禍以降初となる黒字決算を発表
アメリカのデルタ航空は7月14日、2021年4~6月期決算を発表しました。
国内線回復で6四半期ぶり黒字
アメリカのデルタ航空が7月14日に発表した2021年4~6月期決算で、純利益が6億5,200万ドル(約720億円)と6四半期ぶりに黒字を計上しました。
売上高は71億2,600万ドルで、2019年同期比43%減、前年同期比では4.9倍となりました。
主力となる旅客収入は、国内線では2019年比で45%減となりましたが、国際線では太平洋、大西洋路線がそれぞれ87%減、85%減にとどまりました。
ワクチン接種進展で、想定より早い黒字化を達成
同社は新型コロナウイルス感染拡大の影響による旅客減で、2020年1~3月以降、5四半期連続で赤字が続いており、前年同期は57億ドルの赤字となっていました。
しかしワクチン接種が進展し、国内旅行などの旅客需要が急回復したことで、新型コロナウイルス感染拡大以降初となる黒字を達成しました。
11億7,700万ドルの最終赤字となった1~3月期の決算発表時には黒字化は7~9月期になると見込んでいましたが、想定よりも早い黒字転換となりました。
今後のさらなる需要回復見据え、積極投資も
コロナ禍以降初となる黒字を達成したデルタ航空は、今後のさらなる需要回復を見据えています。
国際線・法人需要の回復にも期待
デルタ航空は、7~9月期の売上高について2019年同期比30~35%減と予想しています。
同社の最高経営責任者(CEO)のバスティアン氏は、投資家向けの説明会で「余暇を利用した国内旅行は2019年の水準に回復している」と述べました。
また苦戦が続く国際線や法人需要についても「復活の兆しが見える」と述べ、アメリカ国内の法人需要は、3月時点で2019年の2割程度の水準まで落ち込んだものの、6月で4割、9月には6割まで回復するとみています。
さらに国際線については「国境制限の緩和に伴って欧州線の予約が堅調」とし、ワクチン接種進展による需要回復に期待を示しています。
コロナ後を見据え、積極投資進める
バスティアン氏は「回復が勢いを増すなか、業界をリードする業務を遂行するための投資をしている」と、前向きで積極的な投資を進める姿勢も明らかにしました。
じっさい同社は7月13日に、中古機を2機種36機導入すると発表しており、2022年に受領する計画です。
内訳は大型機のエアバスA350-900型機が7機と、小型機のボーイング737-900ER型機を29機で、A350はリース導入する予定です。
米運輸保安局(TSA)によれば、アメリカ国内の空港の保安検査所の通過人数は、7日移動平均で2019年比2割減の水準まで回復を見せています。
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