オミクロン株感染拡大つづくも、各国で規制緩和の動き【新型コロナ海外・1月動向まとめ】

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新型コロナウイルスの感染は、210を超える国・地域で報告されています。

1月30日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で3億7,169万人を超え、死者は601万1,389人にのぼっています。

世界銀行は1月11日、東アジア・大洋州の新興国・地域の2022年の成長率について、中国経済の減速を受けて下方修正し5.1%とする予測を発表しました。

IMFも1月25日、アジア新興国地域の2022年の成長見通しを5.9%に下方修正しています。

この記事では、1月1日から1月31日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。

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【東アジア】日本は水際対策を2月末まで維持、北京五輪はチケット販売せず

東アジアでは、日本政府は水際対策を2月末まで維持し、緊急事態宣言の発出は検討していないとしています。

また2月4日に開幕する北京五輪に向け、大会組織委員会は観戦チケットを販売せず、観客を一部招待客に限定すると発表しました。

日本 水際対策は2月末まで維持、緊急事態宣言は検討せず

日本政府は1月25日、北海道や大阪など18道府県を対象に、1月27日から2月20日まで「まん延防止等重点措置」を適用すると正式決定しました。

東京などすでに適用されている16都県と合わせ、適用対象は34都道府県に拡大しました。

岸田首相は1月31日、2021年8月の感染急拡大局面と比べ東京都の病床数や病床稼働率は引き上げられており逼迫していないと指摘し、緊急事態宣言の発出は少なくとも現時点では検討していないと述べました。

また木原官房副長官は1月20日、日本政府としては2月末まで現在の水際対策の骨格を維持する考えを明らかにしました。

岸田首相は日本の水際対策について、「G7(主要国)で最も厳しい水際対策により、オミクロン株の流入を最小限におさえつつ、国内感染に備える時間を確保できた」とこれまでの対応について説明しています。

なお2021年12月の景気動向調査では、景気DIは半数超の業種で新型コロナ前の水準を上回りました。

国内景気は緩やかな回復傾向が続いたものの業種間で回復度合いに差がみられ、今後は変異株の感染動向に左右されつつも緩やかな回復傾向が続くとみられます。

韓国 旧正月の連休控え、規制を延長

韓国政府は1月14日、1か月前に再導入した社会的距離規制を3週間延長すると発表しました。

1月29日から始まる旧正月の連休を控え、オミクロン株の流行を懸念しての措置となります。

1月28日には韓国の金富謙首相が、旧正月中の規制などの移動をできるだけ自粛するよう呼びかけました。

また韓国の食品医薬品安全処は1月12日、米国のノババックスが開発しSKバイオサイエンスで原液から最終製品まで製造する、遺伝子組み換え方式の新型コロナワクチン「Nuvaxovidプレフィルドシリンジ」の承認を決定したと発表しました。

なお韓国では感染者数減少を受けて、1月18日から防疫パス提示施設が一部緩和されました。

いっぽう1月20日から韓国入国時のPCR陰性証明書の有効基準を出国日前48時間に短縮したほか、1月25日から入国時の隔離免除書の発給を厳格化するなど水際対策を強化しています。

中国 北京五輪のチケット販売せず、日本からの水際対策も強化

2月4日に開幕する北京五輪をめぐり、大会組織委員会は1月17日、大会の観戦チケットを販売せず観客を一部招待客に限定すると発表しました。

また北京市はオミクロン株の市中感染を受けて、1月22日から3月末までに北京市内に入る(戻る)者に対し、従来のPCR検査陰性証明と「北京健康コード」の緑コードの所持に加え、到着後72時間以内のPCR検査の受検を義務付けました。

いっぽうで大会組織員会は1月25日、出場選手らに適用するウイルス検査の要件を緩和しました。

なお在日中国大使館は1月7日、水際対策のため1月19日から日本から中国への渡航時の事前検査などを強化し、新たに7日前のPCR検査と7日間の健康観察が必須になりました。

また中国中部では、北京五輪と春節休暇を控えて複数の都市が移動制限措置を講じています。

台湾 デジタル健康証明の域内運用開始

台湾のCDC(中央流行感染症指揮センター)は1月20日、翌21日から「デジタル新型コロナウイルス健康証明」の域内向け提供を開始すると発表しました。

台湾では2021年12月末から、主に海外渡航者向けにオンラインのワクチン証明と検査結果証明サービスを提供し、すでに26万を超える証明書を発行しています。

台湾域内外での新型コロナウイルス感染拡大や各界からの要望を受けて、域内でもデジタル証明書活用を開始します。

香港 米英などからの航空機乗り入れ禁止

香港ではオミクロン株の感染拡大などを受けて1月5日、アメリカやイギリスなどからの航空機乗り入れ禁止や、夜間の店舗内飲食禁止などを含む防疫強化措置を発表しました。    

いっぽう香港政府は1月27日、入境時の隔離期間について2月5日から、21日から14日に短縮すると発表しました。

21日間の隔離については、競争力を阻害するとして財界や外交関係者から批判の声が上がっていました。

なお香港政府は1月20日、児童・生徒や教育関係者など学校に関する「ワクチンバブル」について詳細を発表しました。

5歳~11歳のワクチン接種を認めるほか、2月24日以降、児童・生徒を除く教育関係者は学校に入るためには、最低1回のワクチン接種証明を提示することなどが求められることになりました。

【東南アジア】タイ、2月から「テスト・アンド・ゴー」受付再開へ

東南アジアではタイ政府が、ワクチン接種済み外国人を強制隔離なしで入国を認める「テスト・アンド・ゴー」について、2月1日から新規申請の受付けを再開すると発表しました。

またインドネシアでも、バタム島とビンタン島でシンガポールからの観光客の受け入れを再開するなど、観光再開に向けた動きが活発となっています。

シンガポール ワクチン接種期限を9か月に設定、ブースター接種促進へ

シンガポール政府は1月5日、オミクロン株感染拡大予防策として、2月14日から新型コロナウイルスワクチン接種の有効期限を9か月に設定すると発表しました。

これにより「ワクチン接種完了」のステータスを維持するためには、追加接種(ブースター接種)が必要となります。

タイ 2月1日から「テスト・アンド・ゴー」受付再開へ

タイでは年初から感染が急拡大し、1月6日からは感染レベルがこれまでの「3」から「4」へと引き上げられました。

またタイ政府は1月24日、非常事態宣言を3月末まで延長すると発表しました。

いっぽうタイ政府は1月27日、ワクチン接種済み外国人を強制隔離なしで入国を認める「テスト・アンド・ゴー」について、2月1日から新規申請の受付けを再開すると発表しました。

バングラデシュ 感染拡大で相次ぎ規制発表

バングラデシュ政府は1月10日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて新たな感染対策措置を発表し、入国時の抗原検査や外食時のワクチン証明書が必要となりました。

また1月21日から学校閉鎖や100人以上の集会禁止などを含む規制措置を開始し、さらに1月23日に発表した追加措置では、1月24日から2月6日まで政府や民間オフィスの出社率50%が上限とされました。

インドネシア バタム島とビンタン島でシンガポール観光客受け入れ再開

インドネシア政府は1月24日、バタム島とビンタン島について、シンガポールからの観光客の受け入れを再開したと発表しました。

バタム島とビンタン島はシンガポールに近く、シンガポール観光客から人気の観光地となっています。

新型コロナウイルスワクチンを接種済みで、検査結果が陰性であり、保険に加入していることが受け入れの条件となります。

マレーシア ブースター接種までの間隔短縮

マレーシア保健省は12月28日、オミクロン株感染拡大防止策として、2回目のワクチン接種からブースター接種までの期間を短縮すると発表しました。

また1月12日には、過去に新型コロナウイルスに感染した人に関して、必要書類をそろえた場合に限り入国後の隔離を免除すると発表しました。

【南アジア】インドでブースター接種開始、全入国者に隔離措置開始

南アジアでは、インドで新型コロナウイルスワクチンのブースター接種が開始され、外国からのすべての入国者に隔離措置が開始されました。

インド ブースター接種開始、全入国者に隔離措置開始

インドでは1月10日から、新型コロナウイルスワクチンのブースター接種が開始されました。

医療従事者、第一線で働く人、持病のある60歳以上のみ対象で、10日中に100万人以上が接種しました。

またインド政府は1月11日、外国からのすべての入国者に新型コロナウイルス対策の隔離措置を開始しました。

それまで入国直後の隔離措置については、政府指定の高リスク国・地域からの入国者にのみ適用されていましたが、今回の措置により日本を含むすべての国・地域からの入国者が対象となります。

【北・南米】米CDC、日本への渡航勧告を引上げ

アメリカでは、CDCが日本への渡航勧告を「レベル1(低い)」から「レベル3(高い)」へ引上げました。

またカナダでは自宅で服用可能なファイザー製コロナ治療薬「パクスロビド」が承認され、メキシコでも米メルクの新型コロナウイルス経口薬「モルヌピラビル」の国内での使用が緊急承認されました。

アメリカ CDC、日本への渡航勧告「レベル1(低い)」から「レベル3(高い)」へ引上げ

CDC(米疾病対策センター)は12月27日、無症状の新型コロナウイルス感染者の自己隔離推奨期間を10日から5日間に短縮すると発表しました。

また1月4日にはファイザー・ビオンテック製の新型コロナワクチンについて、2回目の接種完了からブースター接種までの接種間隔を6か月から5か月に短縮するよう奨励しました。

さらに翌5日には、同ワクチンのブースター接種の対象者を12~15歳に拡大したと発表しました。

1月14日にはマスク着用指針を改定し、可能な限り「最も保護効果の高いマスク」を着用するよう提言しましたが、「N95」マスクの使用は特定しませんでした。

1月18日には、イスラエルやオーストラリアなど22の国・地域に対する渡航警戒レベルを「レベル4(非常に高い)」に引き上げ、渡航を控えるよう勧告しました。

また1月24日には、日本への渡航勧告を「レベル1(低い)」から「レベル3(高い)」へと引き上げました。

なおバイデン政権は1月12日、オミクロン株の急拡大を受けて、学校での新型コロナウイルスの検査能力を倍増するなど、対面授業継続のための新たな対策を発表しました。

いっぽう米連邦最高裁は1月13日、バイデン政権が導入した、企業へのワクチン接種義務化の措置について、施行差し止めを命じる判断を下しました。

カナダ 自宅で服用可能なファイザー製コロナ治療薬を承認

カナダ・ケベック州のフランソワ・ルゴー州首相は1月11日、新型コロナウイルスワクチンの接種を拒否する州内の成人に対し、今後数週間のうちに「健康税」を課す方針を発表しました。

発表を受けて、ワクチン接種予約者数は1月10日時点で5,000人程度でしたが、翌11日には7,000人以上に増加しました。

またカナダ保健省は1月17日、ファイザー製新型コロナウイルス治療薬「パクスロビド」を承認しました。

これまでの新型コロナウイルス治療薬は、医療機関で服用する必要がありましたが、パクスロビドは自宅で服用できる初の治療薬となります。

メキシコ 米メルクの経口薬を緊急承認

メキシコ連邦保健省は1月7日、国内各州の新型コロナウイルス感染警戒信号について、1月10日以降に適用する色を発表しました。

10州で色が後退し、全国32州のうち3州がオレンジ、10州が黄色、19州が緑となりました。

またCOFEPRIS(連邦衛生対策委員会)は1月7日、米メルクの新型コロナウイルス経口薬「モルヌピラビル」の国内での使用を緊急承認しました。

チリ 国内感染者急増でワクチン4回目接種開始

チリ政府は1月10日、国内の新型コロナウイルス感染者数急増を受けて、ワクチンの4回目接種を開始しました。

対象は3回目接種を終えた12歳以上の免疫不全疾患を持つ人で、さらに2月7日からは3回目接種を終えた55歳以上の人に拡大する予定だとしています。

アルゼンチン オミクロン株拡大も、入国条件を一部緩和

アルゼンチンでは1日当たり新規感染者数が9万人を超えて過去最高を記録し、12月30日に入国後の検査など水際対策が新たに追加されました。

いっぽう同国のカルラ・ビゾッティ保健相は1月11日、ブースター接種から14日間以上経過して新型コロナウイルス感染の症状が見られない場合、「厳格な強制隔離の免除を推奨する」旨を各自治体に勧告すると決定しました。

さらに同国政府は1月26日、オミクロン株の感染拡大が続くなかでも入国条件を一部緩和し、1月29日からアルゼンチンに入国するアルゼンチン居住者や、ブラジルなど隣国に居住する外国人などを対象として、入国時の陰性証明書の提出義務を免除すると発表しました。

ブラジル 感染拡大でワクチン追加接種推奨、5~11歳へのワクチン接種も開始

ブラジルのマルセロ・ケイロガ保健相は1月13日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、ワクチンの追加接種を推奨すると述べました。

また5歳から11歳の子供に対するワクチン接種も開始する予定で、1月13日から子供向け米国ファイザー製ワクチンが順次到着しています。

ペルー 全国衛星緊急事態宣言を9月まで延長

ペルー保健省(MINSA)は1月24日、オミクロン株感染拡大を受けて、3月1日が期限となっていた全国衛生緊急事態宣言を9月まで延長すると発表しました。

さらに5歳から11歳の児童への新型コロナウイルスワクチン接種を開始することも発表しました。

また公共施設などで提示が求められるワクチン接種完了証明書について、3回目のブースター接種義務の対象年齢を現行の50歳から40歳へ引き下げました。

水際対策については、南アフリカ共和国とボツワナからの非居住者を対象とする入国禁止措置が撤廃されました。

ボリビア ワクチン証明提示義務化で接種促進へ

ボリビアでは国内でオミクロン株の感染が確認されましたが、保健スポーツ省は主要な変異株は依然としてデルタ株だと説明しています。

ワクチン接種を促進するため、ボリビア政府は12月22日、国内の公共施設や民間施設、ショッピングセンターなどへの入場に際し、1月1日からワクチン接種完了証明書の提示を求める大統領令を発令しました。

ただしワクチン接種会場での混乱を避けるため、導入は1月26日まで延期されています。

コロンビア オミクロン株急拡大も、厳格な行動制限は実施せず

コロンビアではオミクロン株の感染が急拡大していますが、政府は厳格な行動制限は実施せず、経済活動を維持しつつも医療圧迫を防ぐため、ワクチン接種促進と自主隔離により対処するとしています。

イバン・ドゥケ大統領は1月11日、新型コロナウイルスワクチンの2回目接種から4か月経過した人にブースター接種を開始すると発表しました。

これまで6か月としていたものが、2か月短縮されました。

【オセアニア】オーストラリアで海外バックパッカーや学生呼び込み、ビザ費用免除も

オセアニアでは、オーストラリアが労働力不足を懸念し、ビザ費用を免除しての海外バックパッカーや学生の呼び込みを始めました。

オーストラリア 労働力不足で海外バックパッカーや学生呼び込み、ビザ費用免除も

オーストラリアのモリソン首相は1月19日、オミクロン株感染拡大に伴って不足している労働力を補うため、外国人旅行者に同国へ来て働いてほしいと呼びかけました。

首相はテレビ会見で、政府は今後12週間以内に入国するバックパッカーや学生に対して、ビザ申請費用630豪ドル(453米ドル)を免除すると発表しました。

特に農業やホスピタリティ業界など、労働力が不足している現場で働いて助けてほしいと訴えました。

ニュージーランド オミクロン株拡大懸念し、警戒レベルを最高位へ引き上げ

ニュージーランドのアーダーン首相は1月23日、新型コロナウイルス感染対策として導入する信号システムについて、全地域を「赤」に移行すると発表しました。

オミクロン株の市中感染拡大を懸念して、警戒レベルを最高位に引き上げたものです。

「赤」の場合は、最大100人の人数制限などが課されますが、ワクチン接種証明書の使用により飲食店の利用などが可能となります。

【ヨーロッパ】欧州の大多数の国でオミクロン株が主流に

ECDC(欧州疾病予防管理センター)は1月14日、欧州の大多数の国でオミクロン株が主流になっていると発表しました。

イギリス 水際対策緩和、ワクチン接種完了者は検査不要へ

ジョンソン首相は1月3日、オミクロン株はこれまでの変異株より「明らかにおだやか」だとして、追加抑制策は導入しない考えを明らかにしました。

さらに1月6日には、新型コロナウイルスワクチンの接種を義務化することはないと述べました。

また同国の保健当局が無料で提供している新型コロナウイルス検査は、6月末から有料化される見通しとなっています。

なおイギリス政府は1月24日、水際対策の緩和を発表し、2月11日からワクチン接種完了者は検査不要となりました。

フランス ワクチンパス施行開始、2月から規制緩和へ

フランスのカステックス首相は1月20日、感染状況の改善を踏まえて、制限措置の一部を2月から緩和すると発表しました。

2月2日からスポーツや娯楽施設での人数制限が解除されるほか、在宅勤務規則が緩和され、屋外でのマスク着用義務も撤廃されます。

2月16日からはナイトクラブなどの営業再開や、映画館内での飲食も許可されます。

なおレストランやカフェなどの公共施設の利用にあたっては、ワクチン接種を証明する「ワクチンパス」の提示が義務付けられ、1月24日から施行されています。    

ドイツ 全成人のワクチン接種義務化提案、若者へのブースター接種推奨も

ドイツのショルツ首相は1月12日、新型コロナウイルス感染拡大の継続が予想されるなか、一段の措置が必要として全成人に対するワクチン接種義務化を提案しました。

またドイツの予防接種常設委員会(STIKO)も1月13日、感染者の急増と医療制度への影響を懸念し、12歳から17歳の若者全員に新型コロナウイルスワクチンのブースター接種を推奨しました。

ドイツ政府は1月24日、オミクロン株感染拡大により重要インフラが限界に達する恐れがあるとして、現行の規制の延長を発表しました。

オランダ 感染者数高止まりも、社会生活優先しロックダウン解除

オランダのルッテ首相は1月25日、2021年12月半ばから閉鎖されていたレストランやバー、劇場の営業を翌26日から許可すると発表しました。

新型コロナウイルス感染者数は高止まりしているものの、オミクロン株による入院率が当初の懸念よりも低いことなどを考慮し、社会生活を優先して事実上のロックダウン解除に踏み切りました。

スイス 感染対策措置延長も、入国規制は一部緩和

スイス連邦参事会(内閣)は1月19日、医療体制のひっ迫を懸念し、感染対策措置の延長を決定しました。

いっぽう入国規制は一部緩和され、1月22日以降はワクチン接種証明書および回復証明書の保持者は、スイス入国時のPCR検査または迅速抗原検査の陰性証明の提示が不要となります。

イタリア 50歳以上にコロナワクチン接種義務化

イタリア政府は1月5日、50歳以上の人に新型コロナウイルスワクチン接種を義務付けました。

医療機関の負担を軽減して新型コロナウイルスによる死者数を減らすことが目的で、6月15日まで実施されます。

アイルランド 新型コロナ規制を大幅緩和

アイルランド政府は1月21日、新型コロナウイルス規制の大半を解除すると発表しました。

オミクロン株の発生に伴って2021年11月以降、段階的に規制が強化されていましたが、公衆衛生緊急チームによるオミクロン株が一般に重症化しないという発表を踏まえて、規制の解除に踏み切りました。

政府は翌22日から、スポーツの試合など屋内外イベントの人数制限や、各種施設を利用する際のワクチン接種証明書の提示義務などを撤廃しました。

オーストリア 18歳以上のワクチン接種義務化法案、下院で可決

オーストリアのネハンメル首相は1月29日、翌週から新型コロナウイルス関連の規制を一段と緩和すると発表しました。

オミクロン株が感染者は多いものの入院が少ないためで、レストランや店舗の営業時間延長や、ワクチン未接種者に対する規制緩和に踏み切るとしています。

また1月20日に18歳以上に対する新型コロナワクチン接種義務化法案が下院で可決され、2月3日の上院での採択を経て法制化される見通しとなっています。

EU COVID証明書保持者のEU域内移動は原則制限なしに 

EU理事会は1月17日、入域制限解除国リストを改定し、アルゼンチン、オーストラリア、カナダの3か国を除外しました。

また1月21日には理事会の非公式会合で、新型コロナワクチンの2回目のブースター接種実施について検討が行われました。

さらに1月25日にはEU域内移動に関する新たな勧告を採択し、2月1日からCOVID証明書保持者の移動は原則制限なしとするとしました。

ハンガリー 新型コロナ免疫証明書の規定を厳格化、隔離義務は緩和

ハンガリーのグヤーシュ・ゲルゲイ首相府長官は1月13日、新型コロナ免疫証明書の規定を厳格化することを発表しました。

いっぽうオミクロン株の感染症状は軽症であることが多いことから、感染後の隔離期間は2月15日以降、現行の10日間から7日間に短縮するとしました。

デンマーク 脆弱な人対象にワクチン4回目接種開始へ

デンマーク保健省は1月12日、オミクロン株拡大で感染者が過去最多に達している状況を踏まえて、最も脆弱とみなされる人を対象にワクチンの4回目接種を開始すると発表しました。

高齢者や高齢者施設の居住者を対象とした4回目接種も検討しているとしています。

同国では、感染者は急増しているものの入院率や死亡率は安定していることから制限措置を緩和し、これまで閉鎖されていた劇場や映画館、美術館などが再開される見通しです。

【東欧】モスクワ市、コロナ規制延長

東欧では、ロシアのモスクワ市がコロナ規制を4月1日まで延長しました。

ロシア モスクワ市、コロナ規制を延長 4月1日まで

ロシアの首都モスクワのソビャニン市長は1月18日、オミクロン株の感染急拡大を受けて、高齢者保護のため在宅勤務を定めた規則と指針の適用期間を、4月1日まで延長すると発表しました。

モスクワでは2021年10月末から2022年2月末の予定で、ワクチン未接種または新型コロナウイルス既往歴のない60歳以上に自宅滞在規制を発動し、企業には従業員少なくとも30%のリモートワーク移行を義務化しています。

【中東】イスラエル、60歳以上と医療従事者に4回目ワクチン接種

中東では、イスラエルで60歳以上と医療従事者への4回目ワクチン接種が開始されています。

イスラエル 60歳以上と医療従事者に4回目ワクチン接種

イスラエルのベネット首相は1月2日、60歳以上の人と医療従事者に4回目の新型コロナウイルスワクチン接種を実施すると表明しました。

また1月20日には、新型コロナウイルス感染者と接触のあった子供の隔離義務を撤廃する方針を明らかにしました。

感染力は強いものの致死率の低いオミクロン株による感染急増を受けたもので、保護者や学校の負荷を軽減する狙いがあります。

【アフリカ】南ア、夜間外出禁止令や酒類提供時間の制限を撤廃

アフリカでは、南アフリカ共和国で規制が一部緩和され、夜間外出禁止令や酒類提供時間の制限などの規制が撤廃されました。

南アフリカ共和国 夜間外出禁止令や酒類提供時間の制限を撤廃

南アフリカ共和国政府は12月30日、臨時閣議を開き「調整された警戒レベル1」の制限内容を一部緩和しました。

夜間外出禁止令や酒類提供時間の制限が撤廃され、屋内では最大1,000人までの集会も許可されます。

エチオピア ワクチン接種済みは1割程度にとどまる

エチオピアでは、ワクチンがあれば希望する12歳以上の人すべてが新型コロナウイルスワクチンを接種することができますが、接種済み人口の割合は1割程度にとどまっています。

個人的な信条や宗教指導者の勧めにより接種を希望しない人が各職場におり、保健省中心の作業班が、医療・保険、金融、運輸部門への接種義務化を検討しています。

代替手段として、5日ごとにPCR検査結果を求める案もあるとされています。

【WHO】オミクロン株「他の変異株より症状軽度」

世界保健機関(WHO)の幹部は1月4日、オミクロン株感染による症状が他の変異株に比べ軽度であると示す一段の証拠が出てきていると明らかにしました。

またWHOの当局者は1月6日、オミクロン株についてデルタ株に比べ重症化はしないものの「軽度」に位置付けるべきではないとの認識を示しました。

さらにWHOのテドロス事務局長は1月24日、新型コロナウイルスのパンデミックをめぐり、オミクロン株の出現が急性期の終わりを示すものと考えるのは危険だと警告しました。    

【UNWTO】2021年の国際観光客は前年比4%増もコロナ前からは7割減

世界観光機関UNWTO)は1月18日、2021年の宿泊を伴う国際観光客数(到着ベース)が2020年対比4%増の4億1,500万人となったと発表しました。

ワクチン接種の進展と出入国規制の緩和傾向を背景として、2年連続の減少は免れたものの、コロナ禍前の2019年対比では72%と大きな回復には至っていません。

また地域格差も大きく、欧米は2桁増となったのに対し、アジア太平洋は65%減と大きく落ち込んでいます。

2022年については、年明けからオミクロン株の感染が急拡大し一部の国で再度規制が強化されていますが、UNWTO専門家パネルの調査では、観光専門家の61%が2022年の見通しを良好と回答しています。

国際観光客数は2021年から30~78%増加する可能性があるとしているものの、2019年の水準に戻る時期については2024年以降になるとの予想が64%を占めており、2021年9月調査時の45%から悪化しました。

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訪日ラボ編集部

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