新型コロナウイルスの感染は、210を超える国・地域で報告されています。
2月27日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で4億3,266万人を超え、死者は631万2,046人にのぼっています。
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は2月2日、新型コロナウイルスの世界的流行は依然として世界経済における最大リスクであり、多数の国でインフレの一因となっていると述べました。
世界各国では規制緩和が相次ぎ、国際的な往来再開に向けた動きが活発化しています。
この記事では、2月1日から2月28日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。
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- 【東アジア】日本は水際対策緩和へ、韓国も防疫パス停止
- 日本 3月から水際対策を段階的に緩和へ
- 韓国 飲食店などでの「防疫パス」提示義務を一時停止
- 中国 在日中国大使館、中国渡航時に計3回のPCR検査を義務付け
- 台湾 3月7日からビジネス客を受入れ再開
- 香港 香港市民全員への3回の強制PCR検査
- モンゴル 警戒レベル引き下げ、陸路での出入国再開
- 【東南アジア】シンガポールでワクチン・トラベルレーン拡大、タイは中国・マレーシアとトラベルバブル協議
- シンガポール 3月からワクチン・トラベルレーン拡大へ
- ベトナム 外国人観光客受け入れ完全再開へ
- タイ 中国・マレーシアとのトラベルバブル協議へ
- バングラデシュ オミクロン株拡大で感染拡大防止措置を延長
- インドネシア 感染拡大も、入国者の隔離期間は短縮へ
- スリランカ 感染拡大も感染者の隔離期間は短縮へ
- フィリピン ワクチン接種完了者は2月10日から無査証で入国可能に
- 【南アジア】インド、海外からの入国者の隔離措置撤廃
- 【北・南米】アメリカでマスク着用義務緩和、カナダも入国規制緩和へ
- アメリカ 非常事態宣言は3月も継続も、マスク着用義務は緩和へ
- カナダ 感染者減少で2月28日から入国規制緩和へ
- メキシコ 感染警戒信号、半数の州が緑に好転
- ペルー 感染第3波ピークアウトで感染警戒レベル引き下げ
- ボリビア ワクチン接種率半数に満たず、接種完了証明には抗議活動も
- 【オセアニア】豪、ワクチン接種済みなら隔離なしで入国可能に
- 【ヨーロッパ】イギリスで陽性者の隔離義務撤廃、フランスも入国規制緩和
- イギリス 新型コロナとの共生計画発表、陽性者の隔離義務撤廃
- フランス 2月12日から入国規制緩和
- ドイツ 行動規制を段階的に緩和、3月下旬に撤廃の見込み
- オランダ 2月末に向け3段階の規制緩和実施
- スウェーデン コロナ制限措置の大半を解除
- スイス コロナ規制を大幅緩和
- イタリア 非常事態宣言を3月末に終了
- スペイン 感染第6波ピークアウトで規制緩和へ
- オーストリア コロナ規制大幅緩和も、ワクチン接種義務法は維持
- ノルウェー コロナ封鎖規制の大半を解除
- ベルギー コロナ規制緩和、在宅勤務も義務から推奨に変更
- EU EUの12月失業率、コロナ禍前の水準に改善
- 【東欧】ロシア、サンクトペテルブルク市で未成年者向け行動制限解除
- 【中東】イスラエル、グリーンパス制度の入場規制対象を限定
- 【アフリカ】南アは感染第4波脱却、モロッコで国際旅客便の定期運航再開
- 【WHO】92%の国で医療サービスに支障
- 【WTTC】2022年の世界観光収入、コロナ前に迫る水準まで回復と予測
目次
【東アジア】日本は水際対策緩和へ、韓国も防疫パス停止
東アジアでは、日本が3月から水際対策を段階的に緩和していく方針を示したほか、韓国でも飲食店などでの「防疫パス」提示義務の停止が発表されました。
日本 3月から水際対策を段階的に緩和へ
岸田首相は2月17日、「まん延防止等重点措置」について17道府県の期限を3月6日まで延長する一方、感染状況が落ち着いてきた5県は2月20日までの期限通り解除する方針を示しました。
(※続報:政府は3月現在18都道府県に適用中のまん延防止等重点措置について、21日の期限での全面解除を視野に調整に入りました。各自治体の意向を確認したうえで、3月16日にも最終判断するということです。)
あわせて3月からは、水際対策を段階的に緩和していくことも表明しました。
また2月28日の参院予算委員会で岸田首相は、塩野義製薬が承認申請した国内初の新型コロナウイルスの経口治療薬(飲み薬)について、安全性が確認でき次第、速やかに承認し必要量を供給したいと述べました。
韓国 飲食店などでの「防疫パス」提示義務を一時停止
韓国政府は2月28日、新型コロナウイルスワクチンの接種証明やPCR検査の陰性を証明する「防疫パス」の飲食店などでの提示義務を、翌3月1日から一時停止すると発表しました。
致死率が比較的低いオミクロン株の特性や、感染者急増による保健所の業務ひっ迫などを考慮したものとされています。
また韓国保健福祉部は2月14日、入国時の手続きを簡素化するための検疫情報事前入力システムの試験運用を、2月21日から3月11日まで仁川国際空港を発着する航空会社5社51便で実施すると発表しました。
中国 在日中国大使館、中国渡航時に計3回のPCR検査を義務付け
中国の武漢市内では、2月21日に約半年ぶりに新型コロナウイルスの感染が確認されて以来感染が相次いでおり、市内各地では封鎖措置が取られています。
また在日中国大使館は2月18日、日本から中国への渡航時に、計3回のPCR検査を義務付けることを発表しました。
なお中国国家移民管理局は、研究や就労、ビジネス目的ではない不要不急の渡航目的でのパスポート更新は認めないとの方針を明らかにしています。
台湾 3月7日からビジネス客を受入れ再開
台湾のCDC(中央流行感染症指揮センター)は2月24日、非台湾籍のビジネス客の受け入れと、入境後の在宅検疫期間の短縮について、3月7日から実施すると発表しました。
同措置の緩和方針は2月15日に発表していましたが、改めて実施時期について発表されたものです。
在宅検疫の日数は、従来の14日間から10日間に短縮されます。
香港 香港市民全員への3回の強制PCR検査
香港政府は2月22日、オミクロン株感染拡大を受けて、3月に約750万人の香港市民に強制PCR検査を実施すると発表しました。
医療体制がひっ迫するなか、厳格なコロナ規制を4月半ばまで続け、学校は早めの夏季休暇に入り、8月から新学期とするとしています。
香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、中国本土で導入されている「ダイナミックゼロ」政策を繰り返し表明しています。
モンゴル 警戒レベル引き下げ、陸路での出入国再開
モンゴル政府は2月14日、新型コロナウイルスに関する警戒レベルを上から2番目に厳しいレベル3から、レベル2に引き下げることを決定しました。
2月以降感染者数が減少傾向となっており、2021年6月に制限が解除された空路での出入国に続き、ロシア、中国との間で陸路での出入国も再開されました。
【東南アジア】シンガポールでワクチン・トラベルレーン拡大、タイは中国・マレーシアとトラベルバブル協議
東南アジアでは、シンガポールが3月からワクチン・トラベルレーンを拡大するほか、タイ政府は中国・マレーシアとのトラベルバブル導入に向け協議を進めるなど、国際的な往来再開への動きが活発化しています。
シンガポール 3月からワクチン・トラベルレーン拡大へ
シンガポール政府は2月16日、ワクチン接種完了者の隔離なしでの相互の渡航を認める「ワクチン・トラベルレーン(VTL)」の対象国・地域の拡大など、水際対策の一部緩和を発表しました。
VTLを利用し入国する渡航者の1日当たりの上限について、現行の5,000人から、3月4日までに段階的に1万5,000人へと増やします。
さらに3月4日からイスラエルとフィリピンとの双方向のVTLを開始するほか、3月22からはカタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)とのVTLの申請の受付も開始します。
ベトナム 外国人観光客受け入れ完全再開へ
ベトナム観光総局は2月15日、外国人観光客の受け入れの完全再開と、移動規制のほぼ全面解除を3月15日から実施するよう提案しました。
首相が承認すれば、計画から3か月前倒しで実施されることとなります。
またベトナム保健省は2月21日、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者の医療隔離期間について、ワクチン接種者または感染からの回復者であれば、従来の7日間から5日間に短縮すると決定しました。
タイ 中国・マレーシアとのトラベルバブル協議へ
タイ政府の報道官は2月7日、中国、マレーシアとの間で隔離なしで相互往来を可能とする「トラベルバブル」の導入に向け、両国と協議を行うと明らかにしました。
重要産業である観光業の強化が目的で、2019年にタイを訪れた4,000万人近くの外国人観光客のうち、4分の1以上を中国人観光客が占めていました。
バングラデシュ オミクロン株拡大で感染拡大防止措置を延長
バングラデシュ政府は2月3日、現行の感染拡大防止措置を2月21日まで延長すると発表しました。
同国ではオミクロン株を中心に、新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。
インドネシア 感染拡大も、入国者の隔離期間は短縮へ
インドネシアでは年明け以降、感染拡大が続き、2月16日の1日あたり感染者数は6万4,718人と過去最高を記録しました。
2月第2週から第3週にかけて、ジャカルタ特別州ではわずかに感染状況の改善が見られるものの、ジャワ島・バリ島は行動制限がレベル3に引き上げられ、感染防止措置の強化が続けられています。
いっぽう2月16日には、入国者に対する政府指定隔離施設での隔離期間を、一部条件付きで緩和しました。
緩和により、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を終えている人は、隔離期間が3日間に短縮されます。
スリランカ 感染拡大も感染者の隔離期間は短縮へ
スリランカ保健省は1月27日、新型コロナウイルス感染者の隔離期間を従来の14日間から7日間に短縮すると発表しました。
同国での1日あたりの感染者数は、年初の300人台から、2月には1,000人台半ばと増加傾向にある中での隔離措置緩和となっています。
フィリピン ワクチン接種完了者は2月10日から無査証で入国可能に
フィリピン政府は1月27日、入国査証の免除国・地域を対象として、新型コロナウイルスワクチン接種完了者は2月10日から無査証で入国を認めると発表しました。
さらに従来導入していた、国・地域を感染リスクに応じて色別で分類することも、2月1日から一時的に停止するとしました。
フィリピン観光省は翌日、外国人観光客の受け入れ再開は、観光による地域の雇用創出や、ビジネスの再開に寄与するとコメントしました。
【南アジア】インド、海外からの入国者の隔離措置撤廃
南アジアでは、インドが海外からの入国者に対する隔離措置を撤廃しました。
インド 海外からの入国者の隔離措置撤廃
インドでは2021年末から翌年初にかけて、感染第3波が到来しました。
2月以降は落ち着きを見せており、首都ニューデリーのある北部デリー準州をはじめ、一部の州で行われていた行動制限措置の多くが緩和されました。
さらに同国政府は2月14日、海外からの入国者に対する隔離措置を撤廃しました。
【北・南米】アメリカでマスク着用義務緩和、カナダも入国規制緩和へ
北・南米地域では、アメリカでマスク着用義務など規制の緩和が進められているほか、カナダも入国規制を緩和すると発表しました。
アメリカ 非常事態宣言は3月も継続も、マスク着用義務は緩和へ
アメリカのバイデン大統領は2月18日、2020年3月に発令された非常事態宣言を、3月1日の期限後も延長すると発表しました。
また米運輸省は2月14日、米航空会社の2021年の旅客数が6億7,040万人と前年を83%上回ったとの速報値を発表しました。
ただしコロナ禍以前の2019年の水準は、27%下回っています。
なお米国の航空・旅行業界団体や商業会議所は2月2日、ホワイトハウスが2021年12月に強化した、国際便到着客への陰性証明義務を終了するよう連名で訴えました。
米CDCは2月25日、国内でのマスク着用ガイダンスを更新し、各州の郡単位で感染リスクに応じて3段階に分けるものとしました。
ロサンゼルス郡は2月23日、ワクチン接種完了者の屋内でのマスク着用義務の解除を発表し、シカゴ市も2月22日に屋内エリアでのマスク着用義務やワクチン接種証明提示義務の解除方針を発表しました。
カナダ 感染者減少で2月28日から入国規制緩和へ
カナダ政府は2月15日、新型コロナウイルスワクチン接種を完了した海外からの渡航者を対象に、28日から入国規制を緩和すると発表しました。
感染者の減少を受けたもので、これまで義務付けられていた出発前の分子検査の代わりに、迅速抗原検査が認められます。
さらに入国時の検査義務も廃止され、無作為検査に移行します。
メキシコ 感染警戒信号、半数の州が緑に好転
メキシコ連邦保健省は2月18日、国内各州の新型コロナウイルス感染警戒信号について、21日以降に適用する色を発表しました。
全国32州のうち多くの州で信号の色が好転し、半数の州が緑に好転しました。
また同国では2月21日から、18~29歳にもブースター接種が開始されます。
ペルー 感染第3波ピークアウトで感染警戒レベル引き下げ
ペルー首相府(PCM)は2月12日、感染第3波のピークアウトに伴い、首都リマを含む多くの地域の感染警戒レベルを引き下げました。
また同国は2月17日、米メルクが開発した新型コロナウイルスの経口治療薬「モルヌピラビル」の使用・販売を認可すると発表しました。
ボリビア ワクチン接種率半数に満たず、接種完了証明には抗議活動も
ボリビア保健スポーツ省(MSyD)が2月9日に発表した新型コロナウイルスワクチンの接種回数によれば、同国の接種完了率は半数に満たない状況となっています。
政府は1月26日以降、公共施設の入場に際しワクチン接種完了証明書の提示を求める大統領令を発出しましたが、ワクチン反対派による抗議活動で中止されていました。
いっぽう2月に入り、第4波の感染者数は減少傾向も見られています。
【オセアニア】豪、ワクチン接種済みなら隔離なしで入国可能に
オセアニアでは、オーストラリアがワクチン接種済みのビザ所有者について、隔離なしでの入国を認めると発表し、ニュージーランドも入国規制の緩和を進めています。
オーストラリア ワクチン接種済みのビザ所有者は、隔離なしで入国可能に
オーストラリア連邦政府は2月7日、新型コロナウイルスワクチンを接種済みの全てのビザ保有者について、2月21日から隔離措置なしで入国を認めると発表しました。
同国ではこれまで、日本やニュージーランド、シンガポール、韓国など一部の国や特定のビザ保有者のみを対象に、段階的に渡航再開が進められてきました。
本格的な国境再開は、全ての国からの入国が禁止された2020年3月以来となります。
ニュージーランド 入国規制を段階的に緩和
ニュージーランド政府は2月3日、入国規制を2月27日午後11時59分から段階的に緩和する方針を発表しました。
当初入国規制の緩和は2022年1月から予定されていましたが、オミクロン株感染拡大を受けて2月末まで延期されていました。
なお2月14日には、オミクロン株の感染拡大に対処するため、感染者の隔離期間を従来の14日間から10日間に短縮し、濃厚接触者の隔離期間も7日間に短縮すると発表しました。
【ヨーロッパ】イギリスで陽性者の隔離義務撤廃、フランスも入国規制緩和
ヨーロッパでは、イギリスが陽性者の隔離義務撤廃など規制緩和を進めているほか、フランスも入国規制を緩和しました。
イギリス 新型コロナとの共生計画発表、陽性者の隔離義務撤廃
イギリスのジョンソン首相は2月21日、イングランドにおける新型コロナウイルスとの共生計画を発表しました。
2月24日から段階的に、陽性者の隔離義務など新型コロナウイルスに関する法的措置を終了・撤廃していく方針です。
またイングランドへの渡航制限についても、原則として渡航への影響を最小限に抑える緩やかな措置を取るとしています。
フランス 2月12日から入国規制緩和
フランス政府は新型コロナウイルス感染者数の減少に伴い、2月12日から入国規制を緩和し、ワクチン接種を完了していれば、いずれの国からの渡航でも陰性証明は不要となりました。
また規制緩和の第2段階として2月16日からナイトクラブの営業や起立型コンサートの再開などが認められ、さらに2月28日からはレストランや文化・娯楽施設などのワクチン・パスによる制限措置が適用される施設内でのマスク着用義務が解除されます。
ドイツ 行動規制を段階的に緩和、3月下旬に撤廃の見込み
ドイツのショルツ首相と国内全16州の州首相は2月16日、全国で実施している新型コロナウイルス対策の行動規制を段階的に緩和することで合意しました。
オミクロン株拡大によるピークは越えたとして、3月下旬には原則撤廃される見込みです。
オランダ 2月末に向け3段階の規制緩和実施
オランダ政府は2月15日、2月末に向けて実施する3段階の規制緩和について発表しました。
感染者数は高止まりしているものの、医療機関の入院者数が安定していることなどから急激な緩和に踏み切ったもので、2月25日に大部分の規制が撤廃される見込みです。
スウェーデン コロナ制限措置の大半を解除
スウェーデン政府は2月3日、新型コロナウイルス関連の制限措置の大半を、2月9日から解除すると発表しました。
医療体制がひっ迫していないことや、リスクのある国民の大半がブースター接種を受けていることを理由としています。
スイス コロナ規制を大幅緩和
スイス連邦参事会(内閣)は2月16日、新型コロナウイルス感染対策措置の大幅緩和を決定しました。
感染者数は高水準にあるものの、ワクチン接種や治療薬の開発などにより死亡率が低下し、医療体制がひっ迫する恐れは減少していると判断しました。
イタリア 非常事態宣言を3月末に終了
イタリアのドラギ首相は2月23日、2020年1月に発出された非常事態宣言について、3月31日の期限以降は延長しないと発表しました。
新型コロナウイルスワクチンの接種証明や回復証明の提示についても、屋外での活動から徐々に廃止していく方針としています。
スペイン 感染第6波ピークアウトで規制緩和へ
スペインでは1月下旬ごろから感染第6波のピークアウト感が見られており、多くの州で規制緩和が行われています。
またバルセロナでは2月28日から3月3日にかけて、世界最大級のモバイル展示会「GSMAモバイルワールドコングレス(MWC)」が予定されています。
1月下旬には世界最大規模の国際観光展示会「FITUR2022」もマドリードで開催されており、同国は展示会を皮切りとした観光の本格回復を目指しています。
オーストリア コロナ規制大幅緩和も、ワクチン接種義務法は維持
オーストリアのカール・ネハンマー首相は2月16日、新型コロナウイルス関連の規制を3月5日から大幅に緩和すると発表しました。
施設への入場規制や人数制限、営業時間の制限などが廃止されますが、懸案となっているワクチン接種義務法については、今秋の感染拡大を見据えて維持する方針です。
ノルウェー コロナ封鎖規制の大半を解除
ノルウェーのストーレ首相は2月1日、新型コロナウイルスのロックダウンについて、同日付で残る規制の大半を撤廃すると発表しました。
同国はオミクロン株の急拡大を受けて、2021年12月から部分封鎖に踏み切っていましたが、感染増加による医療体制ひっ迫の公算は小さいと判断しました。
ベルギー コロナ規制緩和、在宅勤務も義務から推奨に変更
ベルギー連邦政府は2月11日、 オミクロン株感染拡大のピークが過ぎたとして、18日から各種規制を緩和すると発表しました。
レストランやカフェなどの営業時間制限と、1テーブルあたりの人数制限を撤廃するほか、テレワークも義務から推奨に緩和しました。
EU EUの12月失業率、コロナ禍前の水準に改善
EU統計局の2月1日の発表によると、EU24か国全体の2021年12月の失業率は、前月から0.1ポイント改善し6.4%となりました。
EU全体の失業率は、2021年4月以降から改善傾向を示しており、コロナ禍以前の2020年3月の6.5%を下回る低失業率となっています。
またEU理事会(閣僚理事会)は2月22日、域外からの入域にワクチン接種の有効期限を導入し、有効期限の経過後はブースター接種の証明書も必要となりました。
域内移動に関してはすでに同様の措置が取られており、域内外の移動におけるワクチン接種証明書の取り扱いが統一されたかたちです。
【東欧】ロシア、サンクトペテルブルク市で未成年者向け行動制限解除
東欧では、ロシアのサンクトペテルブルク市で、未成年者向け行動制限が解除されました。
ロシア サンクトペテルブルク市、未成年者向け行動制限を解除
ロシアのサンクトペテルブルク市は2月14日、市内の18歳未満の未成年者に課していた、新型コロナウイルス対策の行動制限を解除しました。
同市では2月2日から、未成年者の飲食店やショッピングセンターなどへの入場を禁止し、7年生から11年生にリモート学習を義務付けていました。
一連の制限はビジネスに大きな打撃を与え、授業のオンライン化により親の欠勤も増加していました。
【中東】イスラエル、グリーンパス制度の入場規制対象を限定
中東では、イスラエルがグリーンパス制度の入場規制対象を限定的にすると発表しました。
イスラエル グリーンパス制度の入場規制対象を限定的に
イスラエル政府は2月1日、感染対策として行ってきた「グリーンパス」制度を縮小し、入場規制対象を限定的にすると決定しました。
2月6日からは、グリーンパスによる入場規制の対象は、祝宴やパーティなど、特に感染リスクの高いイベントに限定されます。
【アフリカ】南アは感染第4波脱却、モロッコで国際旅客便の定期運航再開
アフリカでは、南アフリカ共和国で感染第4波を脱却し規制緩和が進められているほか、モロッコでは国際旅客便の定期運航が再開されました。
南アフリカ共和国 感染第4波脱却で、無症状者の隔離は不要に
南アフリカ共和国政府は1月31日、感染第4波を脱却したとして、現在のロックダウンレベルを維持しつつ、さらなる規制緩和に踏み切りました。
無症状者の隔離を不要とするほか、症状がある陽性者の隔離期間は10日間から7日間に短縮されます。
モロッコ 2月7日から国際旅客便の定期運航再開
モロッコ政府は1月26日、オミクロン株対策として2021年11月末から停止していた国際航空旅客便の定期運航を再開すると発表し、2月7日から再開されました。
また2月1日には、新型コロナウイルス感染拡大防止のための空港での新たな水際対策を公表し、あわせて7日から実施しています。
なお1月末までを期限としていた「衛生緊急事態」期間は、2月末まで延長されています。
【WHO】92%の国で医療サービスに支障
WHO(世界保健機関)が2021年11月から12月にかけて実施した、新型コロナウイルスのパンデミックに関する調査によれば、世界129か国のうち92%で、基本的な医療サービスの提供に支障が生じているということです。
WHOは声明で、医療サービスは深刻な影響を受けており、2021年初に実施した前回調査からほとんど改善されていないと指摘しました。
救急搬送などを含む救急救命治療においては、36%の国で混乱が生じており、2021年初調査の29%、2020年第1回調査の21%から悪化しています。
【WTTC】2022年の世界観光収入、コロナ前に迫る水準まで回復と予測
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は2月2日、世界における2022年の旅行観光分野の収入が、コロナ禍前の2019年比で6.4%減の8.6兆ドル(約989兆円)まで回復するとの推計を発表しました。
2019年に9.2兆ドル(約1,058兆円)だった同収入は、2020年には前年比49.1%減となる4.5兆ドル(約517兆円)まで落ち込んでいました。
さらに旅行制限が世界中で緩和され、ワクチンのブースター接種が進めば、観光分野において新たに5,800万人の雇用が創出されるとしています。
これにより総雇用者数は前年比21.5%増、2019年対比でもわずか1%減の3億3,000万人にのぼるとの見通しです。
また2月8日には、米国の旅行・観光業が2022年に大幅に回復し、米国のGDPへ約2兆ドル(約230兆円)貢献する可能性があると発表しました。
※ドル円換算は1ドル115円(訪日ラボ編集部算出)
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