UNCTAD(国連貿易開発会議)は3月24日、貿易開発報告書の更新版を発表し、ウクライナ情勢の影響を盛り込んだ世界経済の見通しを明らかにしました。
先行き不透明なウクライナ情勢、そして先進国・地域のマクロ経済政策の引き締めの影響を考慮し、2022年の世界経済成長率を3.6%から2.6%に引き下げたということです。
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UNCTAD、貿易開発報告書の更新版を発表
UNCTADは3月24日、貿易開発報告書の更新版を発表し、2021年9月の前回発表時からの変動について明らかにしました。
2022年の世界経済成長率は3.6%→2.6%に引き下げ
更新版では、2022年の世界の経済成長率は、2021年9月の前回発表時の見通しであった3.6%から1ポイント引き下げ、2.6%とされました。
最新の見通しにおける2つの新たな変動要因として、ウクライナ紛争の影響と、先進国・地域のマクロ経済政策の引き締め影響が盛り込まれています。
ロシアの見通しを大幅にマイナス修正
国・地域別の見通しでは、ロシアが9.6%引き下げられマイナス7.3%となりました。
ウクライナ紛争終了後も、2022年まで制裁措置が有効になると仮定し、経済活動が大幅に縮小すると見込んだものです。
経済措置による輸入や債務返済のための外貨使用の制限の影響で、幅広い輸入品の不足が深刻化し、高インフレや大幅な通貨切り下げなどが懸念されます。
欧米など主要地域も見通しを引き下げ
また主要国・地域においては、欧州の見通しが0.9%と、2.1ポイント切り下げられました。
ウクライナ紛争の影響に加え、商品価格の高騰により国内支出が抑制され、総需要が弱まると見込んでいます。
特にドイツの見通しは1.8ポイント引き下げて1.4%とし、ロシアからの天然ガス輸入と、制裁と紛争による混乱が想定される製造業の輸出に依存している点に言及しました。
また米国の見通しも0.6ポイント引き下げた2.4%とし、紛争による直接的な影響は軽微であるとしつつも、インフレ圧力と信頼感の欠如により消費支出の減速が懸念されると分析しています。
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