中国の大型連休「春節」が本日1月28日から始まります。今年2025年の春節は1月28日から2月4日までの8日間となっており、この期間は例年多くの中国人が旅行に出かけます。
2024年のインバウンド市場は盛況だったものの、中国市場はいまだに完全には回復していないため、多くの中国人が訪日する春節には注目が集まっています。
本記事では、春節の概要や関連するデータ・情報をまとめて紹介します。
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春節とは?
春節とは、中国における旧暦の正月(旧正月)を指します。中国では最も伝統的で重要とされる祝日であり、毎年この期間に大型連休が設けられます。
2025年の春節連休は1月28日から2月4日までの8日間となり、この期間中は多くの人々が帰省や旅行のために移動することで知られており、日本にも毎年多くの訪日中国人観光客がやってきます。
春節期間中の移動は延べ90億人で「過去最高」に?
中国当局によると、春節休暇を含む40日間(1月14日から2月22日まで)で、国内で移動する人の数は延べ90億人に達し、過去最高となる見込みです。
また鉄道、高速道路、飛行機などの交通機関の利用者数は2024年よりも増加し、こちらも過去最高に達する可能性があると予想されています。
海外旅行先の1位は日本
中国のOTA・Ctripの「2025年春節観光市場予測レポート」によると、海外向けの航空券の検索数は前年比で51%増加しており、なかでも日本と韓国の検索量は前年の2倍になったといいます。
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そのほかにも大手旅行サイトのBooking.comやKKdayの調査でも、日本のスノーエリアや東北エリアにも注目が集まっていることがわかっています。
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訪日中国人1人当たりの旅行支出は約28万円 買物代は約11万円
観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2024年の訪日中国人1人当たりの旅行支出は27万7,747円となりました。
関連記事:訪日消費額、過去最高の8.1兆円
2024年の訪日中国人1人当たりの旅行支出のうち、買物代は11万9,373円と全市場で最も高くなっています。体験型の消費傾向が増加しているものの、買い物による消費も未だ多い状況です。
百貨店インバウンド売上のデータでも、百貨店への来店が多かった国の一つとして中国が挙げられており、化粧品やハイエンドブランドといった商品が人気だと示されています。
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百貨店の訪日プロモーション活発化
百貨店側も、春節商戦として訪日中国人に向けたプロモーションを強化しているようです。
たとえばそごう・西武では、中国人インフルエンサーを起用した販促企画をはじめとする施策を展開。訪日客に人気のお土産上位である「日本のお菓子」をメインに、中国人インフルエンサーによるおすすめの手土産紹介動画配信や、免税利用者対象プレゼントなどを実施します。
アライドアーキテクツ株式会社の調査によると、中国SNS・REDでフォロワーの多い百貨店アカウントは三越伊勢丹、GINZA SIX、阪急阪神百貨店、近鉄百貨店、渋谷PARCO、LUMINEの順(渋谷PARCO、LUMINEは同率5位)。1位の「三越伊势丹」は、2024年6月と比べてフォロワー数が約1.6万人増加したそう。また、5位の「LUMINE」は2024年9月に開設した公式アカウントとなっており、百貨店の中国向けSNS競争が激化していることがわかります。
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台湾でも春節休暇がスタート
また中国だけでなく、台湾においても春節休暇がスタートしています。台湾の今年の春節は1月29日となっており、1月25日から2月2日が春節休暇となっています。
台湾人・香港人向け訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」を運営する株式会社ジーリーメディアグループによると、春節を前にした調査で台湾人・香港人の60%以上が「(次回の訪日旅行で)買い物予算として10万円以上使う」予定だということで、台湾人・香港人の訪日旅行消費も引き続き活発となりそうです。
関連記事:買い物予算は「10万円以上」が6割 台湾人・香港人に調査(ジーリーメディアグループ)
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- 中华人民共和国中央人民政府:回家路更平安、更顺利——七部门单位有关负责人谈全力保障2025年春运平安有序运行
- インタセクト・コミュニケーションズ株式会社:<中国インバウンドの最新動向|2025年 第一弾>インタセクト、「2025年 春節期間の日本旅行に関する調査」を実施
- ブッキング・ドットコム:ブッキング・ドットコム、春節に人気の日本の旅行先(大都市を除く)を発表!スノーエリアや温泉地が人気!
- KKday:KKday、「2025年春節 インバウンド体験先ランキング」を発表。2025年春節、東北地方とウィンターアクティビティが人気
- 新浪财经:携程:春运民航出行主力为“家庭游”群体和大学生群体
- 日本百貨店協会:2024年12月 全国百貨店売上高概況
- 株式会社そごう・西武:日本の魅力を再発見できる春節を提案
- アライドアーキテクツ株式会社:フォロワー数増加の共通点は質の高い動画コンテンツ!中国マーケティングラボ(CNMLab)が全10部門の2024年下半期REDアカウントフォロワー数ランキングTOP10を発表
- 行政院人事行政總處:中華民國一百一十四年政府行政機關辦公日曆表
- 株式会社ジーリーメディアグループ:日本で購入する予定の高価な物 1位は「家電製品」 春節を前に台湾人・香港人に調査 2000人以上が回答
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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