2025年~2026年に宿泊税を導入・改定した自治体まとめ 沖縄県、長崎県など2027年以降の導入予定も

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観光振興や受入環境整備、地域の魅力向上を目的として、全国各地で「宿泊税」の導入が進んでいます。

本記事では、2025年~2026年6月までに宿泊税を導入した自治体や、2026年7月以降に導入を予定している自治体をまとめて紹介します。

※2026年5月時点の情報をもとにまとめているため、開始日時や税額・税率が変更になる可能性があります。最新情報は各自治体Webサイトなどをご確認ください。

関連記事:全国で導入が進む「宿泊税」とは?先行事例から見る成果と展望

宿泊税とは

宿泊税とは、特定の地域にあるホテル旅館などに宿泊する際、宿泊料金に応じて課税される税金のことを指します。地方税の一種で、自治体が税収の使い道を決定できる「法定外目的税」に分類されます。

宿泊税の主な目的は観光振興であり、多くは地域の魅力を高めるための財源として利用されます。また、地域の観光と市民生活との調和を図るためにも活用されます。

宿泊税の徴収方法は、宿泊者個人が直接自治体に支払うのではなく、宿泊施設の事業者が宿泊料金と一緒に税金を徴収し、後日自治体に納付する「特別徴収」という形式が取られます。

なお、自治体によっては、宿泊の実態に合わせて免税点(免税となる金額)や免税対象者を設けているケースもあります。

2025年に宿泊税を導入・改定した自治体

2025年に宿泊税を導入・改定したのは以下の自治体で、税額は一覧のとおりです。

※1人1泊あたりの金額を記載。定義が異なる自治体は、別途補足説明を記載しています。

北海道赤井川村

北海道赤井川村は、2025年11月1日より宿泊税の徴収を開始しました。

赤井川村ではビジネス目的の宿泊者に向けた一定の配慮として、免税点を8,000円に設定しているほか、修学旅行など規則で定める学校行事に参加している人(引率者含む)に対しても宿泊税を免除しています。

8,000円~1万9,999円 200円
2万円以上 500円

青森県弘前市

青森県弘前市は、2025年12月1日より宿泊税の徴収を開始しました。東北地方初の宿泊税導入事例となっています。

弘前市では、幼保施設、小学校、中学校、高等学校の教育活動における市内宿泊や外国大使などの任務遂行に伴う宿泊に対しては、宿泊税を免除しています。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

愛知県常滑市

愛知県常滑市は、2025年1月6日より宿泊税の徴収を開始しました。東海3県(愛知・岐阜・三重)内で最初に宿泊税を導入した市となっています。

常滑市では、外国大使などの任務遂行に伴う宿泊に対して宿泊税を免除しています。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

静岡県熱海市

静岡県熱海市は、2025年4月1日より宿泊税の徴収を開始しました。静岡県初の宿泊税導入事例となっています。

熱海市では、小学生以下の人や修学旅行などの宿泊を伴う学校行事に参加する人、市長が災害などにより避難が必要と認めた人などに対しては、宿泊税を免除しています。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

岐阜県高山市

岐阜県高山市は、2025年10月1日より宿泊税の徴収を開始しました。下呂市と並んで、岐阜県初の宿泊税導入事例となっています。

高山市では、12歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある人や、学校行事として行われる修学旅行の児童、生徒ならびに引率する教職員、介助者に対しては宿泊税を免除しています。

~9,999円 100円
1万円~2万9,999円 200円
3万円以上 300円

岐阜県下呂市

岐阜県下呂市は、2025年10月1日より宿泊税の徴収を開始しました。高山市と並んで、岐阜県初の宿泊税導入事例となっています。

下呂市では、小学生以下や学校の行事として行われる修学旅行の児童、生徒ならびに引率者(学校関係者および介助者)に対しては、宿泊税を免除しています。

~4,999円 100円
5,000円以上 200円

大阪府 ※改定

大阪府は、2017年1月1日から宿泊税を導入していましたが、2025年9月1日より宿泊税の税率引き上げと免税点の引き下げを行いました。新制度における免税点は5,000円となっています。

大阪府では、修学旅行や学習指導要領に定める学校行事、これらに準ずるもので宿泊する児童、生徒および引率者に加え、外国大使などの任務遂行に伴う宿泊については、宿泊税を免除しています。

5,000円~1万4,999円 200円
1万5,000円~1万9,999円 400円
2万円以上 500円

島根県松江市

島根県松江市は、2025年12月1日より宿泊税の徴収を開始しました。中国地方初の宿泊税導入事例となっています。

松江市では、免税点を5,000円に設定しているほか、幼稚園教育要領や学習指導要領、高等専門学校設置基準に基づく学校行事に参加する児童、生徒、学生とその引率者に対しては、宿泊税を免除しています。

5,000円以上 200円

2026年6月までに宿泊税を導入・改定した自治体

宿泊税の導入・改定は日本各地で進められており、その動きは2026年に入ってより活発になっています。

ここでは、2026年6月までに宿泊税を導入・改定した自治体と、その詳細をまとめて紹介します。

北海道

北海道では、2026年4月1日より宿泊税の徴収を開始しました。

なお、学校教育法第1条に規定する学校(大学を除く)が主催する修学旅行や学校行事に参加する児童、生徒、学生および引率者、認定こども園、保育所、家庭的保育事業を行う施設などが主催する行事に参加する満3歳以上の幼児および引率者に対しては、宿泊税を免除しています。

~1万9,999円 100円
2万円~4万9,999円 200円
5万円~ 500円

加えて、北海道では市町村での宿泊税導入も進んでおり、宿泊する自治体によっては「北海道宿泊税」に加えて、「市町村の宿泊税」が徴収されます。

2025年までに宿泊税の徴収を開始していたニセコ町、倶知安町、赤井川村に加え、以下の市町村が2026年4月1日より宿泊税の課税を開始しています。

札幌市

~4万9,999円 200円
5万円~ 500円

小樽市・旭川市・北見市・網走市・小清水町・帯広市・音更町・釧路市

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

留寿都村・占冠村

~1万9,999円 100円
2万円~4万9,999円 200円
5万円~ 500円

洞爺湖町

~1万9,999円 200円
2万円~4万9,999円 500円
5万円~ 1,000円

函館市

~1万9,999円 100円
2万円~4万9,999円 200円
5万円~9万9,999円 500円
10万円~ 2,000円

富良野市

~1万9,999円 200円
2万円~4万9,999円 300円
5万円~ 500円

新得町

~4,999円 50円
5,000円~1万9,999円 100円
2万円~4万9,999円 200円
5万円~ 500円

なお、すでに一律2%の宿泊税を導入していた倶知安町では、2026年4月1日より税率が改定されています。

倶知安町 ※改定

宿泊料金にかかわらず、一律 3%(北海道宿泊税を含む)

宮城県

宮城県では、2026年1月13日より宿泊税の徴収を開始しました。免税点は6,000円とし、小学校、中学校、高等学校などにおける教育活動(修学旅行など)や、部活動に伴う宿泊については宿泊税を免除しています。

6,000円以上 300円

なお、仙台市内でも同額の宿泊税を徴収していますが、同市においては宮城県分が100円、仙台市分が200円と内訳が異なっています。

神奈川県湯河原町

神奈川県湯河原町では、2026年4月1日より宿泊税の徴収を開始しました。

湯河原町では、12歳未満(小学生以下)や修学旅行などの宿泊に伴う学校行事に参加する児童、引率者、災害発生時に宿泊施設を利用する被災者や復興支援活動に無償で参加した人、外国大使などの任務遂行に伴う宿泊に対しては宿泊税を免除しています。

~4万9,999円 300円
5万円以上 500円

岐阜県岐阜市

岐阜県岐阜市では、2026年4月1日より宿泊税の徴収を開始しました。

岐阜市では、12歳未満(小学生以下)や学校教育法第1条に規定する学校(大学を除く)の行事旅行に参加する児童、生徒または学生、引率する教職員および介助者に対しては宿泊税を免除しています。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

三重県鳥羽市

三重県鳥羽市では、2026年4月1日より宿泊税の徴収を開始しました。免税点、免除者についての規定は設けられておらず、一律で下記の宿泊税が課税されます。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

京都府京都市 ※改定

京都府京都市は、2018年10月1日から宿泊税の導入を開始していましたが、2026年3月1日に宿泊税を改定しました。改定後の税率は以下のとおりです。

京都市では、学校教育法第1条に規定する学校(大学を除く)の修学旅行や学校行事に参加する児童、生徒、学生および引率者に対しては宿泊税を免除しています。

~5,999円 200円
6,000円~1万9,999円 400円
2万円~4万9,999円 1,000円
5万円~9万9,999円 4,000円
10万円以上 1万円

広島県

広島県では、2026年4月1日より宿泊税の徴収を開始しました。免税点は6,000円となっており、学校教育法第1条に規定する学校(大学を除く)が主催する修学旅行や学校行事に参加する児童、生徒、学生および引率者に対しては宿泊税を免除しています。

6,000円~ 200円

長野県

長野県では、2026年6月1日より宿泊税の徴収を開始します。免税点は6,000円となっており、保育所やフリースクールなどの施設が主催する行事や幼稚園、小学校~大学の教育・研究活動、部活動による宿泊に対しては宿泊税を免除する方針です。

なお、松本市、軽井沢町、阿智村、白馬村、野沢温泉村では独自に宿泊税を導入するため、税額が異なっています。

また、今回定められた税額は、すでに2029年6月1日に改定されることが決定しています。改定後の税額も下記に併記しました。

長野県(一部市町村を除く)

6,000円以上 200円(改定後:300円)

松本市

6,000円以上 200円(同:300円)

※松本氏の宿泊税のうち、100円(改定後:150円)は長野県による課税

軽井沢町

6,000円~9,999円 200円(同:300円)
1万円~9万9,999円 250円(同:350円)
10万円以上 700円(同:800円)

※軽井沢町の宿泊税のうち、100円(改定後:150円)は長野県による課税

阿智村

6,000円以上 300円(同:350円)

※阿智村の宿泊税のうち、100円(改定後:150円)は長野県による課税

白馬村

6,000円~1万9,999円 200円(同:300円)
2万円~4万9,999円 400円(同:500円)
5万円~9万9,999円 900円(同:1,000円)
10万円以上 1,900円(同:2,000円)

白馬村の宿泊税のうち、100円(改定後:150円)は長野県による課税

野沢温泉村

定率制 宿泊費の3.5%(同:5%)

2026年7月以降の年内に宿泊税導入・改定を予定している自治体

2026年7月以降に宿泊税を導入・改定する予定があるのは以下の自治体です。税額についてもまとめました。

【7/1】熊本県熊本市・宮崎県宮崎市

熊本県熊本市宮崎県宮崎市では、2026年7月1日より宿泊税の徴収を開始する予定です。免税点や年齢による課税免除の規定は設けられていませんが、外国大使などの任務に伴う宿泊については、ウィーン条約に基づく相互主義の観点から宿泊税の課税が免除されます。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

【10/1】栃木県那須町

栃木県那須町では、2026年10月1日より宿泊税の徴収を開始する予定です。免税点は設けられていませんが、12歳未満、学校の修学旅行などに参加する児童、生徒、学生および引率者は宿泊税の課税が免除されます。

~9,999円 100円
1万円~1万9,999円 300円
2万円~2万9,999円 500円
3万円~4万9,999円 800円
5万円~9万9,999円 1,500円
10万円以上 3,000円

【10/1】岩手県盛岡市

岩手県盛岡市では、2026年10月1日より宿泊税の徴収を開始する予定です。免税点や課税免除の規定は設けられていませんが、外国大使などの任務に伴う宿泊については、宿泊税の課税が免除されます。

宿泊料金にかかわらず、一律 200円

【11/1】北海道ニセコ町 ※改定

北海道ニセコ町では、2024年11月1日から宿泊税の導入を開始していましたが、2026年11月1日に宿泊税を改定する予定となっています。

現行制度では段階定額制となっていますが、改定後は定率制が採用されます。詳細は以下のとおりです。

定率制 宿泊費の3%

なお、ニセコ町が徴収する宿泊税には、下記の北海道宿泊税が含まれています。

~1万9,999円 100円
2万円~4万9,999円 200円
5万円~ 500円

2027年以降に宿泊税導入・改定を予定・検討している自治体

2027年以降に宿泊税を導入・改定する予定があるのは以下の自治体です。税額についてもまとめました。

【2/1~】沖縄県

沖縄県では、2027年2月1日から宿泊税の導入を開始する予定です。免税点は設けられていませんが、修学旅行や学校教育活動として行われる部活動、公益財団法人日本中学校体育連盟やその他の規則で定める団体が主催する大会の参加者(引率者を含む)の宿泊については、宿泊税の課税が免除されます。

定率制 宿泊費の2%(上限額:2,000円)

なお、沖縄県では同日より一部市町村での宿泊税徴収も始まる予定となっています。独自に宿泊税を導入する市町村は、下記のとおりです。

石垣市、宮古島市、本部町、北谷町、恩納村

定率制 宿泊費の1.2%(上限額:1,200円)

市町村による宿泊税徴収がある場合、沖縄県税は定率0.8%(上限税額800円)で、双方で宿泊税が課される場合も合計税率は定率2%(上限額:2,000円)となります。

加えて、名護市でも宿泊税の導入が検討されており、2026年3月開催の名護市議会定例会議で原案が可決されました。2027年5月ごろの導入を目指して進められる予定となっています。

【4/1~】長崎県長崎市 ※改定

長崎県長崎市では、2023年4月1日より宿泊税の徴収を開始していますが、持続的な財源確保のため、条例施行後3年目となる2025年度より宿泊税の税率見直し検討を進めてきました。

2026年2月の長崎市議会第2回定例会議にて「長崎市宿泊税条例の一部を改正する条例」の原案が提出され、3月に可決。今後は2027年4月1日の改定を目指して、総務大臣の同意などといった所定の手続きが進められる予定となっています。

改定後の税額案は、以下のとおりです。

~5,999円 100円
6,000円~1万9,999円 300円
2万円~ 500円

【2027年度内時期未定】東京都

東京都では、2002年10月1日より宿泊税の徴収を開始していますが、観光の状況をはじめとした宿泊税を取り巻く環境変化をふまえ、持続可能な観光振興を財政面から支えていくため、宿泊税の見直しを進めています。

すでに2026年3月に原案が可決され、2027年度に改正条例の施行に向けた準備が進んでいます。

この変更により、現行の段階定額制から定率制に変更されます。改定後の税率案は、以下のとおりです。

定率制 宿泊費の3%

【時期未定】検討段階の自治体まとめ

このほかにも、具体的な時期は未定となっていますが、以下の自治体宿泊税導入に向けた検討が進められています。

  • 新潟県湯沢町
  • 千葉県浦安市
  • 和歌山県白浜町
  • 香川県
  • 岡山県岡山市
  • 岡山県倉敷市
  • 島根県出雲市

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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