訪日観光情報サイトのジャパンガイドは2月15日、公式サイト上で「2023年の訪日観光地ランキングベスト20」を発表しました。
ジャパンガイドにて2023年にアクセスの多かった地域をランキングしたもので、7位までがゴールデンルートに集中するなど、訪日外国人の観光ルートが定番化していることがうかがえる結果となりました。
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2023年の訪日観光地ランキングベスト20
ジャパンガイドは1996年に設立された訪日観光情報サイトです。欧米豪を中心としたユーザーに向け、47都道府県を網羅した旅行ガイドや交通、宿情報などを幅広く提供しています。
2月15日に公式ブログを更新し、「2023年の訪日観光地ランキングベスト20」を発表しました。
トップは東京、7位までがゴールデンルートに集中
ジャパンガイドにはその地域の観光スポットのほか、アクセス情報や観光プラン案内などの情報も掲載されています。今回のランキングは地域セクション単位でアクセス数を集計したもので、以下の通りとなっています。
東京がトップで、京都、大阪が続いています。4位以下には箱根、奈良、富士五湖、富士山がランクインしていて、1位から7位までが「ゴールデンルート(東京~富士・箱根~京都・大阪・奈良)」に該当する地域で占められています。
7位までがゴールデンルートに集中するなど、訪日外国人の観光ルートとしてコロナ後も依然としてゴールデンルートの需要が根強いことがうかがえる結果となりました。
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ただしジャパンガイド担当者によれば、比較的マイナーな地域ページにおいてもPV数の大幅な増加が見られるとのこと。地方誘客のチャンスも大いにありそうです。
2019年比では宮島が3倍、広島が2.3倍に 5月のサミット影響か
ランキングでは2019年のアクセス数も掲載されており、ベスト20の地域セクションは、いずれも2019年比でアクセスが伸びていることが分かります。
2019年比で倍以上にアクセスが伸びている地域セクションは太字で表記されていて、なかでも倍以上アクセスが伸びたのは、奈良、日光、鎌倉、金沢、高山、宮島、広島、高野山の8つの地域セクションです。
とくに宮島は2019年比で3倍にアクセスが伸びており、広島の伸びと合わせ、2023年5月に開催されたG7広島サミットの成功も影響しているかもしれません。
関連記事:G7広島サミット、21日閉幕 インバウンドに与える影響は
各地域セクションで、アクセスが多いページベスト5
ランキングではトップ20の地域セクションのなかでも、アクセス数が多いページのベスト5も紹介されています。
その傾向から、各地域におけるインバウンドの特色を読み取ることができます。
上位10位:箱根や日光のフリーパスに高い需要
まず上位10位の地域セクションそれぞれで、アクセス数の多かったページのベスト5は以下です。
表内の%(パーセンテージ)は、地域セクション内でそのページが占めるアクセスの比率を示しています。
富士五湖エリアを除き、いずれの地域セクションでもトップページにあたるエリア情報ページのアクセス比率が最も高くなっています。ただしその数値にはばらつきがあり、多くの地域で30~40%程度の数値が集まっているのに対し、トップの東京や京都では控えめな数値となっています。
さらに表の一番右の「その他ページの比率」に注目してみると、東京は70%以上、京都は60%以上にのぼっています。つまり東京や京都ではトップ5以外のページもよく見られており、アクセスが分散していることが分かります。
これに対し、たとえば奈良では、トップページに加えて「奈良公園」「アクセス情報」「東大寺」だけでセクション全体の70%以上にのぼっており、多くの訪日外国人が「奈良公園の鹿」や「東大寺の大仏」を目的に奈良を訪れていることが分かります。
もう1点注目したいのが、箱根の2位「箱根フリーパス」と日光の3位「東武フリーパス」です。いずれも「アクセス情報」を僅差で上回る高いアクセス比率を有しており、フリーパスの影響力の大きさがうかがえます。
11~20位:アクセス難易度の高さ反映、宿泊体験が滞在型観光を促す突破口に
11位から20位の地域セクションについて、アクセス数の多かったページのベスト5は以下です。
いずれも1位はトップページで、2位以降は地域によってさまざまな結果となっています。
10位までの地域セクションに比べると、全体的に「アクセス情報」が上位となっている傾向が見受けられます。とくに金沢や高山、宮島、高野山、白川郷などでの「アクセス情報」の比率が高く、外国人にとってのアクセスの難易度の高さが数値に反映されているといえそうです。
一方、神戸の「有馬温泉」や高野山の「高野山宿坊」などが「アクセス情報」を上回って2位にランクインするなど、注目度の高さがうかがえます。
白川郷では、「合掌造り集落での宿泊」が5位にランクインしています。特定のロケーションでの宿泊体験をブランドプロデュースすることで、日帰り誘客にとどまらない、滞在型観光を促す突破口となるかもしれません。
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<参照>
ジャパンガイド:ジャパンガイド 2023年の訪日観光地ランキングベスト20
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