観光庁は、「訪日外国人旅行者の医療に関する実態調査」を行いました。
旅行中に病気・怪我になったと回答した訪日外国人の割合は約4%、今回の訪日旅行にあたって民間医療保険に加入したと回答した割合は約73%でした。また保険に加入していない理由については、「滞在日数が短い」「体力・健康に自信がある」の回答が多くを占めました。
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観光庁が訪日外国人旅行者の医療に関する実態を調査
観光庁は、訪日外国人旅行者が安心・安全に旅行できるよう、医療機関における受入環境の整備や、民間医療保険の加入促進を行なっています。
本調査は訪日外国人旅行者を対象に、国内5空港でアンケートを実施したもので、回答数は計3,069件でした。
訪日旅行中に病気・怪我になった人は4%
訪日旅行中に病気や怪我をしたと回答した割合は全体の4%で、そのうち6割が風邪や熱によるものでした。病気や怪我をした人の割合は前回の調査(令和元年度)とほぼ変わっていません。

保険加入率は約7割、欧米豪が低い傾向
今回の旅行にあたって民間医療保険に加入した人の割合は約73%と、こちらも前回の調査とほぼ変わりませんでした。加入割合を地域別に見ると、東南アジア(82.6%)が高い一方、欧米豪(68.7%)が低くなっています。
加入方法を見ると、全体、東アジア、東南アジアでは「旅行代理店」「旅行保険比較サイト」で購入すると回答した割合が高く、欧米豪、その他では、「持っているクレジットカード」に付帯していると回答した割合が高くなっています。


未加入の理由、アジアは「滞在日数が短い」欧米豪は「体力・健康に自信がある」
保険に加入していないと回答した人に未加入の理由を質問したところ、「認知していなかった」「必要性を感じなかった」と回答した割合が高くなりました。
必要性を感じなかった具体的な理由としては、全体では「滞在日数が短いから」の回答割合が最も高くなっています。
地域別に見ると、東アジアでは「滞在日数が短いから」、欧米豪・その他では「体力・健康に自信があるから」と回答した割合が特に高くなっています。


医療費が20万になった場合、7%が「支払う方法がない」と回答
また医療費が高額になった場合の支払い方法を尋ねると、医療費が20万円程度の場合、7割が「自分が持っている現金・クレジットカードで支払う」と回答しましたが、一方で「日本でも帰国後でも支払う方法がない」と回答した人は7%いました。
仮に医療費が500万円程度になった場合、同割合は13%まで増加しています。

インバウンド旅行保険に加入した割合は5%
訪日外国人向けに空港や日本政府観光局(JNTO)などで周知している旅行保険(インバウンド旅行保険)に加入したと回答した割合は、全体で5%でした。
またこの保険を知っていたら「加入したと思う」と回答した割合は30%、その中でも加入の可能性があるタイミングとしては、「出発前」と回答した人が全体で80%となりました。
この保険は1,000万円までの医療費補償の他に、通訳サービス、医療費のキャッシュレス対応交渉などの各種サービスが付帯されており、日本入国後(5日以内)もオンラインで加入可能です。



観光庁は保険加入の必要性の周知・加入促進を引き続き実施
訪日外国人の保険加入率は令和元年度からほぼ変わっていません。また、加入せずに医療費が高額になった場合、その額を支払う方法がない人が一定数存在しています。
こうした結果を踏まえ、観光庁は引き続き保険加入の必要性を周知し、「旅マエ」段階も含めた加入促進や受入環境の整備を行なっていくということです。
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<参照>
観光庁:訪日外国人旅行者の医療に関する実態調査等を行いました
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