三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と株式会社インジェスターは8月9日、全国の小売店を訪れる外国人観光客の購買意欲について測定する指数「インバウンド購買意欲指数」の2024年第2四半期結果を公表しました。
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インバウンド購買意欲指数の概要
インバウンド購買意欲指数は、訪日外国人観光客の購買動向を分析し、関係分野における経営・景気判断の参考資料とすることを目的とした指数です。
調査対象は、以下の通りです。
- 調査対象:全国の小売店の販売員(株式会社インジェスター派遣)
- 調査対象品目:各店舗で取り扱われている全ての商品
- 調査客体:店頭で訪日外国人の接客を担当する者
- 訪日外国人観光客による購買意欲の水準に対する現状判断(水準)
- 前月と比較した訪日外国人観光客による購買意欲の方向性に対する現状判断(方向性)とその理由
- 訪日外国人観光客による購買意欲の先行きに対する先行き判断(方向性)とその理由
調査客体から収集した情報を下記の表に従って点数化し、その平均値を最低0点から最大100点となる指数(Diffusion Index、DI)としています。
この指数が50より大きいほど購買意欲が強く、小さいほど購買意欲が低いと判断できます。

インバウンド購買意欲指数の推移
2024年第2四半期の動向について、先行き判断DIは前四半期からほぼ横ばいであったものの、現状水準DIと現状判断DIには上昇が見られる結果となりました。四半期の推移
2023年第3四半期から2024年第2四半期にかけての推移は、以下の通りです。該当月の指数を単純平均し、四捨五入して整数値にして算出されています。
2024年第2四半期の指数は全てのDIで70を超えており、現状の外国人観光客の購買意欲は高く、今後もその傾向が続くと判断されていることがうかがえます。

月次の推移
月ごとのDIは、以下の通りです。
月ごとのDIについては、2023年に引き続き、2024年第2四半期も高い値を示しています。その中でも、2024年4月は高い値を示しており、桜の開花時期に合わせて外国人観光客数が増加することが背景として考えられています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、さらに長いスパンでも推移を紹介しています。2019年以降の指数の推移を見てみると、コロナ禍を経て徐々に回復してきていることがうかがえます。
一方で2023年8月、ALPS処理水の海洋放出開始後に指数は低下。その後回復基調を見せているものの、同社は変動要因を踏まえて、今後も注視が必要があるとしています。
2024年の訪日外客数は5か月連続で300万人を超えており、4〜6月の消費額も四半期として過去最高の2兆1,370億円となるなど、インバウンド需要の拡大が見られる中で、今後のインバウンド購買意欲指数の推移についても注目されます。

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<参照>
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社:インバウンド購買意欲指数(2024年第2四半期)の結果について
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