観光庁は10月18日、新たに一般社団法人白馬村観光局を「先駆的DMO」に選定しました。2023年に選定された3法人に続き、今回で4法人目となります。
先駆的DMOは、世界に誇れる持続可能な観光地域づくりを行う「世界的なDMO」の候補団体であり、観光庁は戦略的な伴走支援を実施します。
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「先駆的DMO」に白馬村観光局を選定
観光庁は、世界水準の持続可能な観光地域づくりを目指す「先駆的DMO」に、一般社団法人白馬村観光局(以下、白馬村観光局)を新たに選定しました。
「地方誘客」や「オーバーツーリズム防止」の取り組みが要件に
「先駆的DMO」とは、世界に誇れる持続可能な観光地域づくりを行う「世界的なDMO」の候補となるDMOです。
現在、三大都市圏に訪日外国人観光客が集中するなかで、地方誘客やオーバーツーリズムの未然防止・抑制への積極的な取り組みが求められています。持続可能な観光地域づくりの加速化が喫緊の課題となっていることを背景に、観光庁は令和6年度(2024年度)における先駆的DMOの応募要件について、以下の通りに定めました。
- 登録観光地域づくり法人(登録DMO)であること(※先駆的DMOに選定済みの3法人は対象外)
- 世界的なDMOを目指していること
- インバウンド誘客の強化やオーバーツーリズムの未然防止などに取り組んでいること
- 選定された場合には、地方誘客やオーバーツーリズムの未然防止・抑制に寄与する観光地経営アクションプランを作成すること。また、観光地経営アクションプランに基づく取り組みを着実に実施し、所与の目標を達成する取り組みを進めること
先駆的DMOに選定された白馬村観光局には、世界的DMOの形成を目指すために必要な、観光地経営アクションプランの作成・実施への支援が行われます。
また2023年には、先駆的DMOとして以下の3法人が選定されています。
- 田辺市熊野ツーリズムビューロー(和歌山県田辺市)
- 京都市観光協会(京都府京都市)
- 下呂温泉観光協会(岐阜県下呂市)
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DMOと観光協会の違いは、「顧客視点」であるか
DMOという言葉を耳にすることも多くなっていますが、観光協会とは何が異なるのでしょうか。
DMOとは「Destination Management Organization」の略で、地域住民などと協同で観光地域づくりを行う法人のことです。
観光庁はDMOについて、「地域の『稼ぐ力』を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する、経営視点に立った観光地域づくりの司令塔」としており、また「多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりのための戦略を策定し、また戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人」としています。
一方で観光協会とは、地方自治体などの公的機関と民間企業との中間に位置し、公益的な観光事業を推進する団体のことです。自治体ごとに設置されている場合が多く、各自治体の観光産業を進めていく上で、中心を担うことも多くなっています。
両者には、主に「事業者視点」か「顧客視点」かという、行動原理の違いがあります。
「事業者視点」である観光協会は、自治体ごとに設置されている場合が多いため、地域の事業者が不利益を被るような取り組みは進められません。一方で「顧客視点」であるDMOは、観光客に興味・関心を持ってもらうなどの目的を達成するために、一部の事業者から反対意見があったとしても実施が優先されることがあります。
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