中国からの旅行者は、数や消費額の面で、日本の観光産業に欠かせない存在となっています。とくに大阪・関西万博を控えた今、中国市場をどう取り込むかは、多くの観光地や企業にとって大きな課題と言えるでしょう。そんな中、訪日ラボでは、中国市場の最新動向や中国SNSでのトレンドを深掘りし、プロモーション対策のヒントを提供するオンラインセミナーを2025年1月に開催しました。
本記事では、訪日ラボ中国人スタッフであり、中国SNSで在日インフルエンサーでもある熊 孟華(ユウ モウカ)がセミナーで紹介した内容をもとに、中国市場の最新トレンドについて3回にわたってお伝えします。
第3回目のテーマは「ミニマルな生活」。中国市場で広がるミニマリズムへの関心と、日本のインテリアがどのように人気を集めているのか、その背景を解説します。
- 前編:中国人のライフスタイルトレンド「自由なる荒野」とは?2025年はアウトドア関連スポットが流行?【訪日ラボコンサルタントが教える最新中国トレンド・前編】
- 中編:中国で「コスパ」とともに重要視される「質価比(しつかひ)」とは?【訪日ラボコンサルタントが教える最新中国トレンド・中編】
中国で「ミニマルな生活」がトレンド
株式会社mov 訪日ラボ コンサルティング部の熊です。私は中国出身で、訪日中国人向けのプロモーションを中心に、インバウンド対策をサポートするコンサルタントとして働いています。
早速ですが、中国では、ミニマルな生活が引き続き注目されています。ミニマルは「最小限であるさま」を意味する言葉で、2024年には「ミニマリズムへの回帰」が話題になりました。
シンプルさを追求するライフスタイルが多くの人々に受け入れられていて、無駄を省き、「本当に必要なもの」「質の高いもの」を選ぶ考え方が広がっています。

この流れは、インテリアやファッション、食、美容など、さまざまな分野に浸透しています。たとえばインテリアでは、見た目の美しさと使いやすさを兼ね備えたデザインが人気で、日本の無印良品のようなシンプルで実用的なブランドが高い評価を得ています。
これから中国で何が流行るのかを考えるとき、「30年前の日本を見てみよう」という動きがあります。30年前の日本ではどんなブランドが注目されていて、どんなデザインやスタイルが流行していたのか。そういう視点を持つことで、今の中国市場におけるトレンドのヒントが見えてくるかもしれません。
日本の“インテリア”が人気、その理由は?
「ミニマルな生活」がトレンドになるなかで、中国の大都市では日本のインテリアが高い人気を集めています。とくに注目されているのが、日本式の浴室を取り入れるスタイルです。浴室全体を日本式に改装する家庭も増えており、その清潔感や機能性が支持されています。
必要なものだけを置く「ミニマムキッチン」など、シンプルで実用的な日本のインテリアデザインが、「ミニマルな生活」を求める中国の都市生活者の価値観に合っていることが、人気の理由と言えるでしょう。
ここでしか聞けないセミナー動画を公開中!
今回ご紹介した「ミニマルな生活」トレンド以外にも、セミナーでは中国SNSの動向や今後の傾向、プロモーション戦略を考える上で役立つ貴重な情報を解説しています。
ここでしか手に入らない情報が満載ですので、ぜひセミナーをご視聴いただき、中国市場に向けたインバウンド対策のヒントを見つけていただければと思います。
→ アーカイブ動画はこちら:春節最前線!中国本土・台湾の最新情報をお届け【訪日ラボトレンドLIVE! Vol.8】
訪日ラボでは、他にもインバウンドに関連したさまざまなセミナーを開催しています。ご興味のある方は、下記のセミナー一覧もご覧ください。
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【10/16開催】宿泊施設の自社予約を増やす3つのポイントを解説!〜施設の認知拡大・予約導線づくり・予約率向上〜
株式会社movとtripla株式会社の共催により、「自社公式サイトの予約率向上に向けた最新施策」をテーマにセミナーを開催します。
インバウンド需要回復や国内旅行需要の高まりにより、宿泊施設に訪れるお客様は増えています。しかし、依然としてOTA経由の予約比率が高く、自社公式サイトの予約率が上がらない課題を感じている施設も少なくありません。
本セミナーでは、宿泊施設の認知向上と自社予約につなげるために必要な Googleビジネスプロフィール(GBP)・Googleマップの活用や口コミの重要性についてmovから解説。
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<セミナーのポイント>
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訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!
訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。
アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。
参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。
【インバウンド情報まとめ 2025年9月前編】PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に9月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年9月前編】
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