インドネシアと日本の関係は?政治・経済のつながりや日本へのイメージなど徹底解説

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面積・人口ともに東南アジア最大の規模を誇るインドネシアは、日本と深い関係を持つ国です。政治・経済、文化など、多方面で交流が活発に行われています。

本記事では、インドネシアの基本情報から日本との関係、インバウンド市場の動向、インドネシア人の日本へのイメージなどをわかりやすく解説します。

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インドネシアの基本情報

まずインドネシアの基本情報から見ていきましょう。インドネシアから日本を訪れる場合の所要時間、インドネシア市場のインバウンドデータについても紹介します。

基本情報

面積

約192万平方キロメートル(日本の約5倍)

人口

約2.79億人(2023年、インドネシア政府統計)

主要都市

ジャカルタ(首都)、スラバヤ、バンドン、メダン、ジョグジャカルタなど

言語

インドネシア

宗教

イスラム教 87%、キリスト教 10.4%(プロテスタント 7.4%、カトリック 3%)、ヒンズー教 1.7%、仏教 0.7%(2023年、宗教省統計)

1人当たり名目GDP

4,784米ドル(2022年)

訪日外客数

51万7,651人(2024年)

インドネシア東南アジアに位置する島国で、約1万7,000の島々から成り立っています。面積は約192万平方キロメートルと、日本の約5倍です。

人口は約2.79億人(2023年)で東南アジア最大の人口を有しており、首都ジャカルタをはじめ、スラバヤやバンドンなどの都市が経済や文化の中心となっています。

公用語はインドネシア語ですが、多民族国家であるため、各地域で多様な言語が話されています。宗教はイスラム教が87%と圧倒的多数を占めていますが、キリスト教、ヒンズー教、仏教なども信仰されています。

1人当たりGDPは4,784米ドル(2022年)となっています。

日本との距離

インドネシアの首都ジャカルタと成田空港羽田空港の間では直行便が運航されており、所要時間はおよそ7〜8時間です。また経由便の利用も活発的で、2024年のインドネシアからの訪日旅行では、経由便の利用率が40%〜50%となっています。

インドネシアには3つのタイムゾーンがあり、西部に位置するジャカルタと日本の時差は2時間です。また、リゾート地として有名なバリ島との時差は1時間となっています。

インバウンドデータ

2024年の訪日インドネシア人数は51万7,651人で、コロナ前の2019年比で25.4%増、2023年比で20.6増となり、過去最高を記録しました。

▲訪日インドネシア人客数の推移(2014〜2024):日本政府観光局(JNTO)より訪日ラボ作成
▲訪日インドネシア人客数の推移(2014〜2024):日本政府観光局(JNTO)より訪日ラボ作成

また旅行消費額は1,109億円で、2019年比で105.9%増、2023年比で30.2%増と過去最高となりました。

▲訪日インドネシア人消費額の推移(2014〜2024):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲訪日インドネシア人消費額の推移(2014〜2024):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

1人当たりの消費額は21万5,034円で、全国籍・地域の平均(22万6,851円)と比較するとやや少ないものの、2019年比では64.0%増と大きく伸びています。

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インドネシアと日本の関係をわかりやすく解説

インドネシアと日本は、政治や経済、文化などさまざまな分野で強いつながりを持っています。ここでは、両国関係のポイントをわかりやすく紹介します。

国交樹立以降、伝統的な友好国に

日本とインドネシアは1958年に国交を樹立し、長年にわたり友好関係を築いてきました。両国は、民主主義などの基本的価値や原則を共有し、国際秩序の維持・強化に向けた協力を進めています。

近年では、2023年6月の天皇皇后両陛下による親善訪問や、同年9月の岸田総理大臣(当時)によるASEAN関連首脳会議参加で、インドネシアを訪問。インドネシアからは、ジョコ・ウィドド大統領(当時)が2023年5月のG7広島サミットなどで訪日し、首脳レベルの往来が続いています。

また、2023年9月の日インドネシア首脳会談では、両国関係を包括的・戦略的パートナーシップに格上げすることで合意し、幅広い分野での協力を強化することが確認されました。

日本は最大の貿易相手国の一つ

日本はインドネシアにとって最大の貿易相手国の一つであり、一方でインドネシアは日本にとって重要なエネルギー供給国となっています。日本企業の進出も活発で、インドネシアにおける日系企業は2,000社近くにのぼります。

また日本は、長年にわたり政府開発援助(ODA)を通してインドネシアを支援してきました。2022年の援助額は、有償資金協力が約2,738億6,200万円、無償資金協力が約2億9,700万円となっています。

インドネシアでは日本のさまざまな文化が浸透

ここでは、インドネシアにおける日本文化の広まりについて紹介します。

日本食に注目が集まる

健康志向の高まりにより、インドネシアでは近年、日本食の人気が高まっています。農林水産省の調査によれば、2023年時点で4,000店舗の日本食レストランが展開されています。

人気のメニューは、ラーメン寿司、牛丼などで、濃い味付けが好まれているようです。また、インドネシア人には甘いもの好きな人が多く、日本のソフトクリームや抹茶デザート、チーズケーキなども人気を博しています。

日本のポップカルチャーが人気

インドネシアでは、日本のアイドル、アニメ漫画が幅広い世代に親しまれています。

2011年にデビューしたAKB48の姉妹グループ「JKT48」は、ジャカルタの専用劇場で活動を続けており、卒業生が現地で芸能活動を行うなど、日本のアイドル文化が浸透しています。

また、日本のアニメ漫画が世代を超えて広く親しまれています。特に「ドラえもん」「名探偵コナン」「ONE PIECE」などの知名度が高くなっており、大型書店には、インドネシア語に訳された日本の漫画が並びます。

日本語学習者数は世界第2位

国際交流基金が2021年度に実施した調査によると、インドネシアは世界で2番目に日本語学習者が多い国で、約71万人が日本語を学んでいます。

インドネシアでは日本語が高校の第二外国語の一つに指定されているほか、技能実習制度や特定技能制度を利用して日本で働くために、学校教育以外の機関で学ぶ層が増加しています。

また、約60の大学に日本語もしくは日本研究、日本文学などの専攻課程が存在します。

インドネシア人が抱く日本のイメージ

インドネシアでは、多くの人が日本に対して好意的な印象を持っています。ここでは、インドネシア人が日本に抱くイメージについて紹介します。

高い親日度を誇る国

インドネシアでは、日本に対する信頼感が高い傾向があります。外務省による2023年度の対日世論調査によると、「日本と友好関係にある」「日本を信頼できる」と答えた割合はそれぞれ96%でした。

また日本に対する関心も高く、日本に対する印象としては、「経済力・技術力の高い国」「豊かな伝統と文化を持つ国」「生活水準の高い国」「アニメ、ファッション、料理など新しい文化を発信する国」などが多くなっています。

桜や雪が人気 飲食店では食材の明記を

訪日旅行では、赤道直下のインドネシアにはない「桜」や「雪景色」を見たいという希望が強く、特に雪に対する憧れが強いようです。そのため、東京・京都・大阪以外に、北海道白川郷立山黒部アルペンルートなどの知名度も高くなっています。

また訪日インドネシア人の多くが日本食を楽しみにしています。なかでも現地で人気が高いラーメンを楽しみたい人が多いものの、インドネシアは豚肉を口にしないムスリムが人口の約9割を占めており、食材が明記されていないことが多い日本のお店には不安を感じるようです。

訪日インドネシアムスリムの多くは比較的寛容なムスリムであり、食材や成分表示があれば、ハラル認証は必要ないと考える人も多いため、飲食店などでは、最低限そういった対応をしておくことが望ましいでしょう。

多方面で深まる両国のパートナーシップ

ここまで、インドネシアと日本の政治・経済的なつながりをはじめ、現地に根付いた日本文化や、日本への印象について解説しました。

親日度の高いインドネシアからは、今後も訪日観光客の増加が期待されます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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