国連世界観光機関(UNツーリズム)は5月27日、2025年5月の世界観光指標を発表しました。
発表によると、2025年1月〜3月の3か月間で海外旅行に出かけた観光客数は前年から1,400万人増加し、3億人を超えたことがわかりました。
参考記事:【2025年1月発表】2025年の国際観光はさらなる成長の見通し
インバウンド対策サービスを探している方必見!無料で資料DLできる「訪日コム」を見てみる
世界の国際観光客数は1,400万人増加
2025年第1四半期の国際観光客数は3億人を超え、前年同期比で5%(約1,400万人)増加しました。また、コロナ前2019年と比較しても3%増えています。
地域別で見ると、アジアは前年比12%増加し、コロナ前の92%まで回復しました。特に北東アジアは好調な伸びを見せており、前年比23%増加。2019年水準の91%に達しました。
ヨーロッパ、アフリカ、中東などにおいては、すでにコロナ前の水準を上回っており、前年から堅調な伸びを見せました。
特にアフリカは前年比9%増加し、コロナ前の水準を16%上回りました。中東は前年比で1%増加にとどまりましたが、コロナ前に比べると44%上回っています。
関連記事:トルコ、2025年1〜3月の観光収益が過去最高 2025年は観光客6,500万人目指す
国際観光収入、アジアが急伸
2025年第1四半期の国際観光収入については、多くの国で増加が見られました。
中でもアジアの成長は顕著です。日本(34%増)、ネパール(18%増)、韓国(14%増)、モンゴル(14%増)の4か国は、前年比で2桁成長を記録しました。
ヨーロッパでは、ノルウェーが20%、デンマークが11%、フランスが6%の成長を記録。世界第2位の観光収入国であるスペインでは、2024年に16%増を記録したのに続き、2025年の1〜2月も前年同期比で9%増加しました。
世界最大の観光収入国であるアメリカは、2024年に14%増を記録した後、2025年第1四半期では3%の成長を記録しています。
不安要素抱えつつも今夏は「改善」の見通し
今後の見通しについては、経済成長の鈍化や旅行費用の高騰、関税の引き上げといった経済的な要因や、消費者信頼感の低下、地政学的リスクなどが、2025年の国際観光に影響を与える可能性があると指摘されています。
一方で、2025年5月〜8月の期間については、慎重ながらも楽観的な見方が反映されており、約45%の専門家が、この4か月間の見通しは「さらに良くなる」と予測しています。
世界的な不確実性にもかかわらず、旅行需要は引き続き堅調に推移すると予想されており、UNツーリズムによる2025年の国際観光客数の成長予測は、3~5%から変更されていません。
関連記事:WTTC、2025年の訪米旅行者支出「125億ドルの損失」と予想
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
<参照>
UN Tourism:International tourist arrivals grew 5% in Q1 2025
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!