「訪日ラボ」を運営する株式会社movは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催しました。
会場には、インバウンド事業に携わる企業・団体・自治体・個人などが来場し、多くの講演が満席となる盛況ぶりを見せました。
本記事では、東京メトロとLINKTIVITY(リンクティビティ)が登壇した「東京でこれまでにないインバウンド向け観光チケット『Tokyo City Pass』」の様子を特別にご紹介します。
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「THE INBOUND DAY 2025」とは?
訪日ラボが培ってきた業界ネットワークを活かし、各領域のトップランナーや第一線で活躍する事業者が一堂に会するカンファレンスです。初開催となる今回は、TODAホール&カンファレンス東京にて行われました。基調講演では、元大阪府知事・元大阪市長 橋下徹氏と大阪観光局 理事長 溝畑宏氏の初対談が実現。そのほかにも、アパグループやUber Japan、大衆点評など、多彩な顔ぶれが登壇しました。
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なぜ東京にはシティパスがない?「Tokyo City Pass」誕生の背景
登壇したのは、東京地下鉄株式会社(東京メトロ) 企業価値創造部次長であり、LINKTIVITY株式会社 取締役の渡辺 太朗氏と、LINKTIVITY株式会社 東日本事業部長の李 明載(イ ミョンジェ)氏。両社は、インバウンド向け観光チケット「Tokyo City Pass」の開発を共に行ってきました。
東京に訪れるインバウンドは今後も増加が見込まれる一方、旅行者は情報不足などの課題から、その魅力を十分に満喫できていない可能性があります。また東京には、海外の主要都市にあるような、交通と観光をセットにしたシティパスが存在していませんでした。
そこで両社は、「東京の魅力が凝縮された、今までにない観光商品」をコンセプトにTokyo City Passの開発に着手したといいます。
Tokyo City Passは、1日券(3,900円)、2日券(4,800円)、3日券(5,600円)の3種が用意されています。
いずれも地下鉄乗車券と、スカイツリーや東京タワーなど東京を代表する観光スポットの入場券(選択制)、周遊スポットの利用がセットになっており、個別利用よりお得に東京を観光することができます。
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唯一無二の強みを掛け合わせた強力なパートナーシップ
今回のプロジェクトの鍵は、両社の強みを掛け合わせたパートナーシップにあります。東京メトロの1日あたりの利用者は延べ684万人にのぼり、ビジネス街やショッピングエリア、主要ターミナルを結ぶ広大なネットワークが強みです。また、車内ビジョンや駅構内ポスター、SNSなど、多彩な広告媒体も保有しており、参画施設も含めた幅広いプロモーションが可能となります。
一方LINKTIVITYは、世界の主要Online Travel Agency(OTA)や中国「WeChat」などと連携し、幅広い販売網を構築。そのため、個別契約の手間や在庫管理の負担を軽減しながら、多様な販路の提供が可能です。
さらに、IT技術を活用して利用者の属性データを分析することで、「チームラボに行った人は次どこに行くか」といった情報も把握でき、観光施設のマーケティング支援にも貢献します。
渡辺氏は、Tokyo City Passを通じて東京の新たな魅力に気づいてもらうことで、観光客の分散にもつなげたいと期待を語りました。
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詳しくは動画で公開中!
講演では、Tokyo City Passの詳細や今後の戦略、両社それぞれが提供するソリューション事例についても紹介されました。さらに詳しい内容を知りたい方は、ぜひアーカイブ配信をご覧ください。
「THE INBOUND DAY」では、他にも豪華ゲストが登壇
「THE INBOUND DAY 2025」では、このほかにも豪華ゲストによる多彩な講演が行われました。その他のアーカイブ配信についてもぜひご覧ください。