【2025年国慶節・中秋節振り返り】中国市場の旅行トレンドを解説!アウトドア・文化体験が人気に

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2025年の国慶節の連休は、10月1日〜8日の8日間でした。今年は中秋節が重なったことで、例年よりも1日長くなりました。

連休前に発表された各所の調査では、海外旅行先として日本がトップの人気を集めるなど、インバウンド市場にとって追い風となるような話題も見受けられました。

本記事では、2025年の国慶節中秋節の動向や中国の旅行トレンドについて紹介します。

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2025年国慶節・中秋節、中国国内の旅行者数・消費額は前年超え

中国国務院の文化観光部は、2025年の国慶節中秋節の連休中に中国国内を旅行した人は8億8,800万人に達し、2024年の国慶節(7連休)に比べて1億2,300万人増加したと発表しました。また中国国内の旅行支出の総額は8,090億600万元に達し、前年より1,081億8900万元増加しました。

また美団旅行が発表したレポートによると、連休中の1人当たりの観光支出は前年比で16.8%増加しました。鉄道チケットの予約数は前年比で10%以上、航空券の予約数は40%以上増加し、交通費は「量・価格ともに上昇した」としています。

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人気の海外旅行先に日本

美団旅行によると、国慶節中秋節における海外旅行の団体旅行の予約数は前年同期比で20%以上増加しました。

人気の海外旅行先トップ10として、日本、香港、マカオ、ロシアベトナムフランスタイ韓国シンガポール、アラブ首長国連邦が挙げられました。

人気のアクティビティには、山梨県の忍野八海(おしのはっかい)が挙げられ、水陸両用バスで景色を楽しむ体験が人気を集めました。ほかには済州島(韓国)のサイクリングやプーケット(タイ)のトレッキングなど、地域資源を活用したユニークなアクティビティが人気を集めました。

レポートでは、海外旅行はその土地の文化、自然、ライフスタイルを深く探求するスタイルにシフトしていると紹介しています。

国慶節・中秋節における中国の旅行トレンド

ここからは、2025年の国慶節中秋節における中国国内の動向を含む旅行トレンドを紹介します。

1. 自然や文化を感じる体験が人気

今年の国慶節中秋節では、ハイキングやキャンプ、星空観察などのアウトドアアクティビティが人気となっています。美団旅行では、アウトドア関連の検索数が前月比で70%以上増加しました。

季節に合わせた消費も活発になっており、「紅葉狩り」や「月見」などに関連する旅行商品の検索数は前年比で180%以上増加しました。

また漢服体験や無形文化遺産の職人技体験といった文化体験にも人気が集まっており、陶磁器の生産地として知られる景徳鎮(けいとくちん)では、「陶芸体験」の検索数が前年比144.6%増加しました。

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2. ナイトツーリズムが活発化

今年の国慶節の連休では、「ナイトツーリズム」が急成長を遂げています。

美団旅行によると、「夜游(ナイトツアー)」の検索数は前年比386.5%増加しました。中国では各地でナイトツアーが積極的に展開されており、人気トップ10にはナイトクルージングなどのアクティビティが選ばれました。ナイトタイムエコノミーは、消費を牽引する重要な原動力になっています。

またCtripが発表したレポートによると、博物館や美術館の夜間営業が定着し、博物館の夜間ツアーの訪問者数が5倍になったほか、重慶などでのドローンショーの人気が30%増加するなど、夜間の体験コンテンツへの関心が高まっています。

夜の時間帯を有効活用することで、収益向上や集客が期待されるナイトタイムエコノミーは、日本でも注目されています。

関連記事:ナイトタイムエコノミーとは?取り組むメリットや課題・具体的な事例を解説

3. AI活用がより身近に

中国人観光客を取り巻くデジタル環境についても、動きが見られています。

WeChatが発表したレポートによると、WeChatミニアプリを利用した海外交通・予約サービスの取引件数は前年比2.5倍に増加しました。WeChat Payは日本のPayPayやauPAYなどとの連携を進めており、日本でのWeChat Payの取引も25%以上増加しています。

また中国国内における、AI旅行アシスタントの利用も増加しています。

中国の文化観光研究報告書によると、中国のIT大手アリババグループが運営するFliggyの旅行AI「问一问」では、国慶節中秋節の連休中、1日あたりの平均利用者数が夏季と比べて5倍以上に増加しました。

中国OTAである同程旅行のAIアシスタント「DeepTrip」でも、AIの提案後に実際の予約へ進むユーザー数が5月の労働節休暇と比べて顕著に増加しており、AIが旅行計画の重要なツールとして定着しつつあることがわかります。

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2025年の訪日中国人数は過去最高に?

日本政府観光局(JNTO)によると、2025年9月までの訪日中国人数の累計は748.7万人となっています。国慶節を含む10月のデータはまだ発表されていませんが、これまで発表された旅行動向を踏まえると、今年も多くの中国人観光客が訪日したといえそうです。

2025年上半期の訪日中国人数はすでにコロナ前を上回る推移を見せており、年間の訪日中国人数が過去最高となることも十分考えられるでしょう。

関連記事:訪日中国人数、上半期はコロナ前を上回る 最新インバウンドデータを解説【2025年上半期】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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