2030年IR開業に向け、大阪が見据えるアフター万博の観光戦略とは?

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公益財団法人大阪観光局は2025年12月、事業者向けの観光戦略セミナーを実施しました。

セミナーでは、大阪が2030年までに「アジアNo.1の国際観光文化都市」を目指すにあたって、データ戦略やLGBTQ+ツーリズムの推進などの取り組みが重要になるとし、データを活用した観光マーケティングの取り組みや、LGBTQ+旅行者のニーズ調査結果が公表されました。

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▲セミナーの様子:訪日ラボ撮影
▲セミナーの様子:訪日ラボ撮影

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アフター万博の観光戦略 IR開業に向けて取り組みを加速

冒頭では理事長の溝畑氏が登壇。

2030年までにアジアNo.1の国際観光文化都市を目指すにあたって、IR開業に向けて今後5年間の取り組みが重要だとして、ナイトタイムエコノミーの促進やハブ都市としての機能強化、MICEの積極的な誘致、富裕層向け施策の準備などに力を入れると述べました。

いっぽうIRの開業にあたっては、鉄道の延伸や富裕層にも対応可能な移動手段を確保する必要性があり、さまざまな案が検討されているものの、計画が進んでいない状況が課題であると述べました。

▲アジアNo.1の国際観光文化都市へのロードマップ:セミナー資料より
▲アジアNo.1の国際観光文化都市へのロードマップ:セミナー資料より

大阪観光局のマーケティング戦略について

大阪観光局では、クレジットカード消費額データなどの概況調査や、グローバル市場調査などによって得たインサイトから、具体的なマーケティング戦略に落とし込んでいます。

今回は、グローバル市場調査の結果や、データを活用した訪日客向けサイトについて説明がありました。

グローバル市場調査で大阪の立ち位置を把握

大阪観光局が実施したグローバル市場調査では、大阪の強み領域や競争上の立ち位置、コンテンツ別に関心の高い層の傾向などが明らかになりました。

具体的には、大阪は他都市と比較してポップカルチャーやアウトドアアクティビティで比較的高い認知を得ている一方、ラグジュアリーやナイトコンテンツ、アート関連では相対的に認知度が低い傾向にあることがわかりました。

マーケティング戦略部の牧田氏は、このような分析を活用して、大阪がアジアNo.1の国際観光文化都市を目指すにあたって、参加型・体験型のポップカルチャーを磨き上げていく必要があると述べました。

AIレコメンドシステムを活用して旅行情報を提供

大阪観光局では、訪日客の周遊促進を目的とした「Discover OSAKA」を立ち上げました。

同サイトでは、AIレコメンドシステムを搭載して旅行者一人ひとりに合った旅行情報を提供するほか、シームレスな観光体験の実現に向けて多くの観光情報を集約しています。

牧田氏はさらに、大阪観光局が運営している外部サイトや連携している旅行商品販売サイトなどとも連動させることで、訪日客の認知獲得から予約、決済までをシームレスに利用できるようにすると述べました。

▲大阪の立ち位置:セミナー資料より
▲大阪の立ち位置:セミナー資料より

LGBTQ+旅行者のニーズとは?大阪で動向調査

ほかにも、大阪におけるLGBTQ+旅行者の動向調査結果についても公表されました。

大阪ではLGBTQ+フレンドリーを推進しており、LGBTQ+センター「プライドセンター大阪」が運営されているほか、2024年には「IGLTA2024世界総会」がアジアで初めて開催されました。

今回は、西日本最大のゲイバー「EAGLE OSAKA」にてLGBTQ+旅行者559名に対して実施した調査結果が紹介され、LGBTQ+旅行者の多くが大阪旅行に対して高い満足度を感じていることがわかりました。

LGBTQ+旅行者から高い満足度を獲得

大阪はLGBTQ+旅行者からの評価として、+57.2の高いNPS(推奨度)スコア*を獲得しています。これは、LGBTQ+旅行者が大阪を他者に勧める傾向が強いことを示しています。

また、LGBTQ+旅行者の79.0%が大阪をLGBTQ+フレンドリーな旅行先として「満足」と答えており、否定的な意見は3.6%にとどまりました。

大阪・日本を訪れる際に重視した項目を聞いた質問では、「LGBTQ+フレンドリーな旅行先としての評価」が48.3%と、「食事のクオリティやメニューの豊富さ」(57.3%)に次ぎ2位となりました。こうした評価は特にソロ旅行者が重視する傾向にあるほか、夜の娯楽の充実やストレス解消を重視することと相関関係が強いということです。

*NPS®…ネットプロモータースコアの略。顧客ロイヤルティ(サービスに対する愛着)を測る指標

LGBTQ+旅行者は消費額が高くなる傾向

また、関西空港出口調査の回答者と比べた際に、LGBTQ+旅行者は13万円以上を消費する「高消費層」に属する確率が約1.86倍高くなりました。

ほかにも、LGBTQ+旅行者向け宿泊施設(いわゆるゲイホテル)の関心度に関する調査では、「とても興味がある・やや興味がある」と答えた旅行者は83%にのぼり、LGBTQ+旅行者の規模や価格設定などの条件を踏まえると、宿泊施設として十分に成立するポテンシャルがあると分析されました。

関連記事:ヴィーガン、ムスリム、LGBTQ…多様性への対応で、選ばれる観光地へ【セミナーレポート】

▲大阪におけるLGBTQ+ツーリズム主要指標:セミナー資料より
▲大阪におけるLGBTQ+ツーリズム主要指標:セミナー資料より

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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