日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2025年年間の訪日フィリピン人数は88万5,100人でした。
また、観光庁のインバウンド消費動向調査によると、訪日フィリピン人旅行消費額は1,636億円で、訪日客数、消費額ともに過去最高を更新しました。
本記事では、フィリピン市場のインバウンド動向について解説します。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)訪日フィリピン人客数最新データ:年間88.5万人
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2025年の訪日フィリピン人数は88万5,100人でした。2024年(81万8,659人)から8.1%増となり、過去最高を記録しています。

月別のデータを見ると、ホーリーウィーク(イースター休暇)や学校休暇と重なる4月、5月の訪日客数が前年同月比32.8%増、同22.7%増と好調に推移しました。
フィリピンではビザ申請審査体制の移行準備を理由に、2025年1月から3月までビザ申請制限が実施されていました。移行準備期間中はビザ申請件数の上限が従来の50%以下に引き下げられ、訪日客数への影響が懸念されていましたが、前年割れとなったのは3月、6月、7月の3か月にとどまり、8月以降はすべての月で前年超えを記録しています。
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エリア別で見ると、フィリピンはタイに次いで訪日客数が多い国となっています。2024年時点の訪日客数が2019年比34%増と、増加率が高い点も特徴です。
日本~フィリピン間の航空便数がコロナ前と比較して増加していることも、好調な訪日需要を後押ししているといえるでしょう。
関連記事:【アジア・中東編】JNTOが語るインバウンド市場の動向とは?2025年「インバウンド旅行振興フォーラム」

訪日フィリピン人消費額最新データ:年間1,636億円
続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2025年年間の訪日フィリピン人旅行消費額は1,636億円でした。前年比では8.3%増となり、訪日客数同様に堅調な成長を見せています。

四半期別で見ると、クリスマス休暇を含む10〜12月期の消費額が561億円と最多でした。この数値は訪日者数とも相関しており、7~9月期の2倍以上の額を記録しています。
伸び率が最も高かったのは1~3月期で、前年同期比11.9%増となりました。

1人当たりの消費額は18万7,700円
訪日フィリピン人客の消費額について、さらに詳しく見ていきましょう。
2025年年間の訪日フィリピン人の1人当たり消費額は、18万7,700円でした。前年の18万5,518円から1.2%増となっています。

1人当たり消費額の構成を見ると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で6万4,731円、次いで買物代が5万9,609円でした。前年と比較すると、宿泊費が7,104円増加した一方で、それ以外の費目は微減となっています。
わずかながらも消費配分が変化した背景には、インバウンド需要増による日本国内の宿泊価格上昇に加え、訪日フィリピン人の平均泊数が前年比0.4泊増(15.5泊)となった点も関係していると考えられます。
なお、エリア別で見ると、訪日フィリピン人の消費単価はアジア地域で最も低い状況です。一方で、経済成長にともなう海外旅行者数の増加や日本選択率の上昇など、今後のポテンシャルに期待ができる要素も複数存在します。

ビザ取得のハードルがありながらも、日本を訪れるフィリピン人は年々増加しています。そのなかには、技能実習生として在留する親族や友人をきっかけとした訪日、いわゆるVFR(Visit Friends and Relatives)も多く存在すると見られています。こうした特徴を踏まえつつ、家族で楽しむ層やリピーターに向けたアプローチを考えてみるのも有効でしょう。
また、競合国(地域)といわれる香港やシンガポール、タイとの差別化にも着目したいところです。日本には、豊かな食や歴史的景観、自然、季節など、他国にない魅力が数多く存在します。こうした特徴を踏まえつつ、マルチビザの取得が可能な所得上位層を中心に、1人当たりの消費額をどのように伸ばしていけるかが今後のカギだといえそうです。
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以上、フィリピンの最新インバウンドデータを解説しました。訪日ラボでは、フィリピンのインバウンド動向に関する情報を日々発信していますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)
- 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
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