これだけは知っておくべき訪日中国人 3つのポイント

    • コロナ前の「最大顧客」、夏季のピークは月間100万人超えも
    • 「爆買い」は下火に、体験価値を重視
    • コロナ禍で日本への団体旅行禁止、2023年8月に再開も「FIT」対応必須に

中国に関連するインバウンド年表

1972年日本と中華人民共和国の国交が樹立
1999年JNTO北京事務所が開設
2019年訪日中国人数が史上最多となる年間959万人を達成

中国基本データ

人口約14億人
面積約960万平方キロメートル
首都北京
宗教仏教、イスラム教、キリスト教など
公用語中国語(北京語)
時差UTC+8(-1時間)
通貨人民元
名目GDP約13兆6,082億ドル
経済成長率0.061
一人当たりGDP約9,532米ドル
平均月収952.53米ドル
ビッグマック指数(経済力)3.12米ドル

(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index

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中国市場の訪日旅行(インバウンド)データ

訪日外客数推移(2014年~2023年):訪日中国人は何人来ているのか

コロナ前の2019年までは、訪日中国人客数は6年連続で増加し、2019年には959万4,394人と1,000万人に肉薄しました。一方コロナ後の2023年は242万5,000人にとどまっており、他の国籍と比べ回復に遅れがみられます。

月別訪日外客数:訪日中国人に人気なのは何月?

コロナ前の2019年までの傾向では、訪日中国人が最も増加するのは7〜8月となっています。また、1〜2月の春節や、9〜10月の国慶節といった大型連休を利用して日本を訪れる中国人も一定数いるようです。

インバウンド消費額推移(2014年~2023年):中国市場全体の規模は?

コロナ前の2019年までの6年間、訪日中国人のインバウンド消費額はおおむね増加傾向にありました。2019年には1兆7,704億円を記録しましたが、パンデミックの影響で直近4年間は大きな落ち込みをみせました。2023年も7,599億円とコロナ前の4割程度までの回復にとどまっています。

一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2023年):訪日中国人は1人いくら使う?

訪日中国人の一人当たりインバウンド消費額は、コロナ前の2019年まで緩やかに減少していましたが、コロナ後の2023年には、旅行者層の変化に伴い31万9,924円と大きく増加しています。

旅行支出内訳:訪日中国人は何を買い、消費している?

訪日中国人の支出において、最も大きな割合を占めたのは買物代で、9万5,813円でした。2番目に大きな割合を占めたのは宿泊費で、8万2,117円でした。

人気のお土産ものランキング:訪日中国人は何をお土産に買っていく?

費目購入率購入者単価
1位菓子類72.3%12,309円
2位化粧品・香水54.3%36,386円
3位医薬品38.3%16,922円
4位衣類33.1%37,294円
5位その他食料品・飲料・たばこ31.3%11,789円
6位靴・かばん・革製品27.5%77,140円
7位健康グッズ・トイレタリー13.6%20,482円
8位その他買物代13.4%22,009円
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2023年7-9月期より

訪日中国人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均12,309円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「化粧品・香水」「医薬品」「衣類」「その他食料品・飲料・たばこ」の順で続いています。

買い物スポットランキング:訪日中国人はどこで買い物をしている?

買い物場所購入率
1位コンビニエンスストア81.1%
2位ドラッグストア75.6%
3位空港の免税店73.3%
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2023年7-9月期より

訪日中国人に最も人気の買い物場所は「コンビニエンスストア」で、81.1%が買い物をしました。続けて「ドラッグストア(75.6%)」と「空港の免税店(73.3%)」がランキング上位に入っています。

年齢・性別構成比:訪日中国人で最も多い属性は?

訪日中国人の46.6%が男性、53.4%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は20~29歳で全体の14.1%を占め、女性で最も多い年齢層は20~29歳で全体の17.9%を占めます。

滞在日数:訪日中国人は何日間訪日旅行する?

訪日中国人の滞在日数は、全体の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも7~13日間が最多です。コロナ前の2019年はどちらも4~6日間が最多だったため、コロナ後の滞在期間の長期化が読み取れます。

訪日経験:訪日中国人は初訪日・リピーターどちらが多い?

2023年第3四半期(7〜9月期)の訪日中国人は、初来日が42.3%、リピーターが57.8%でした。

旅行形態:訪日中国人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?

コロナ禍後の訪日中国人の旅行形態は個別手配が圧倒的に多く、全目的では93.1%、観光・レジャー目的では92.7%が個別手配となっています。

コロナ禍前の2019年は団体客が3割弱ほどを占めていましたが、その前から徐々に団体旅行は減少し、「FIT(個人旅行)」化が進んでいます。

日本の観光情報の収集:訪日中国人の訪日旅行の情報手段は?

訪日中国人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「SNS(Facebook/Twitter/微信等)(41.3%)」でした。合わせて「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)(21.8%)」「日本在住の親族・知人(20.2%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(75.7%)」でした。合わせて「飲食店(55.2%)」「宿泊施設(38.7%)」と続いています。

中国市場のアウトバウンド(海外旅行)データ

中国人の海外旅行者数の推移(2012年~2020年):中国人の海外旅行需要は?

コロナ前の2019年までの6年間、中国人の海外旅行者数はおおむね増加し続けており、ピークであった2018年には1億6,199万人を記録しました。しかし2020年にはパンデミックの影響を受け2,033万人まで激減しました。

中国で人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?

国名過去五年間で最多の外客数
1位香港19,901,957人(2018年)
2位タイ10,997,338人(2019年)
3位マカオ9,823,975人(2019年)
4位日本9,594,394人(2019年)
5位韓国8,067,722人(2016年)

(参照)日本政府観光局(JNTO) 訪日旅行データハンドブック 2022年より

コロナ禍前のデータですが、中国人に人気の海外旅行先は、香港、タイ、マカオ、日本、韓国と、全てアジア諸国となっています。香港とマカオは同じ中華圏であり、飛行機代もそれほど高くないため人気があります。隣接する広東省からは電車や車で訪れることも可能です。タイは物価も安いため、庶民でも手が出る海外旅行先として知られています。コロナ禍から回復したタイミングでも、同じ理由でこれらの国・地域が人気になるものと考えられます。

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