外国人がホテルを予約する際、どういったサイトを良く利用しているのでしょうか?月間ユニークユーザー数約3億5,000万人、世界最大の旅行者のコミュニティとして3億8,500万件以上の口コミ情報を掲載しているトリップアドバイザー(https://www.tripadvisor.jp/)のフォーラムで、訪日外国人観光客が実際にホテルの予約に使ったと語っているサイト7つを比較してみましょう。
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7つのサイトについて
今回比較を行なうのは下記の7サイトです。
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Booking.com(ブッキングドットコム)
- 1996年創業。オランダはアムステルダムに本拠地を構え、世界で最も利用されているホテル予約サイト。41言語に対応している。 -
Expedia(エクスペディア)
- 1996年創業。アメリカに本拠地を構え、ホテル・航空券などのダイナミックパッケージを扱うサービスとしては世界大規模を誇る -
Hotels.com(ホテルズドットコム)
- 1991年創業。アメリカに本拠地を構える。ホテル予約サイト。Expedia, Inc.の子会社。 -
JAPANiCAN.com(ジャパニカン)
- 1963創業のJTBの子会社、株式会社i.JTB(アイドットジェイティービー)が運営する旅行予約サイト。 -
Jalan(じゃらん。)
- 2000年にサービスを開始したリクルートの旅行予約サイトの「じゃらん」。国内旅行のダイナミックパッケージ、国内・国際線の航空券などを取り扱う。 -
Rakuten Travel(楽天トラベル)
- 2001年にサービスを開始した楽天の旅行予約サイトの英語版。国内旅行のダイナミックパッケージ、国内・国際線の航空券などを取り扱う。 -
agoda(アゴダ)
- 1998年創業。シンガポールに本社を置き、アジアを中心にオンラインホテル予約を行なう。アメリカのプライスライングループの子会社。
Booking.com(ブッキングドットコム)
日本ではほとんど名前を聞くことがないサービスですが、2016年8月のサイトへの延べ訪問者数は約3億9800万と、世界的には最も有名なホテル予約サービスで、海外の旅行系クチコミサイトの中でも最も良く目にする事が多いサイトです。
国別のトラフィックを見てみると、イタリアが最も多く、続いてアメリカ、ロシア、イギリス、ドイツとなっています。なお、大規模サイトだけにサイトへの評価は様々で、「特に問題無かった」とする書き込みも多い中、「ホテルの予約をしたのに予約が出来ていなかった」などのトラブルに関する書き込みも、トリップアドバイザー上では見受けられます。
Expedia(エクスペディア)
日本でも最近良く名前を聞くようになってきたエクスペディア。2016年8月の訪問者数は約7080万となっており、先程のBooking.comがいかに大きなサイトかよくわかります。
国別のトラフィックを見ると、ほとんどアメリカ国内だけで利用されていると言ってしまっても良いほど、アメリカ国内からのトラフィックが多いことがわかります。トリップアドバイザーのフォーラム上のクチコミでは、航空券とホテルの予約に関するトラブル、格安航空券を探していてエクスペディアに辿りついたが、信頼できるサイトだと思うか?といった質問が見受けられます。
Hotels.com(ホテルズドットコム)
エクスペディアの子会社であるHotels.comの2016年8月の訪問者数は約6370万。親会社のエクスペディアがホテル、航空券などのダイナミックパッケージを扱うサービスで、Hotels.comはホテルの予約のみであることを考えると、純粋にホテルの予約に関してのトラフィックはHotels.comが上回っていると言えそうです。
国別のトラフィックではアメリカが圧倒的ですが、イギリス、そして香港からもトラフィックが多く、次いでフランス、カナダとなっています。
JAPANiCAN.com(ジャパニカン)
日本では大手のJTBの海外向けサイトですが、2016年8月の訪問者数は135万となっており、世界の競合サイトと比べるとその訪問者数には圧倒的な差があります。なお、日本国内向けのサイト(http://www.jtb.co.jp/)の2016年8月の訪問者数は655万という状況です。
国別のトラフィックを見ると台湾が圧倒的な数字を記録、次いで日本、香港、中国、アメリカとなっています。海外サイトと比較するとサイトの訪問者数は少ないですが、他のサイトにはないRyocan(旅館)を予約出来るということで、トリップアドバイザー上のフォーラムでの評価は高く、サイトを利用する中で予約が出来ていなかったなどの重大なトラブルに関する口コミは見つかりませんでした。
Jalan(じゃらん。)
2000年にサービスを開始したリクルートの「じゃらん。」紙媒体での知名度もあってか、JTBの海外向けサイト(http://www.japanican.com/en/)と比較すると、2016年8月の訪問者数は2720万と20倍以上、国内向けサイト(http://www.jtb.co.jp/)と比較すると4倍以上あります。
国別のトラフィックを見ると日本がやはり圧倒的。次いで台湾、香港、中国、アメリカとなっています。アメリカでは知名度が低いためか、トリップアドバイザー上のクチコミも「信頼できるサイトなのか?」といった類のものが最も多く見受けられます。
Rakuten Travel(楽天トラベル)
楽天株式会社が運営する楽天トラベル。「じゃらん」「JTB」と比較して訪問者数は少なく、2016年8月の訪問者数は20万に留まります。
国別のトラフィックは日本が最も多く、次いでアメリカ、タイ、香港、オーストラリアとなっています。やはり知名度が低いためか、トリップアドバイザー上のフォーラムでも、「そもそもちゃんとしたサイトで予約は出来るのか?」といったクチコミが多く見受けられます。
agoda(アゴダ)
シンガポールに本社を置く企業ですが、現在は買収され、アメリカのプライスライングループの子会社となっています。2016年8月の訪問者数は3380万となっており、アメリカの競合サービスほど利用者数は多くないが、日本の競合サービスよりは利用者数が多いという状況です。
国別のトラフィックを見ると、東南アジア圏に非常に強い事がわかります。最も利用されている国はタイ、そして台湾、インドネシア、ベトナム、マレーシアとなっています。扱い商品も東南アジアが多く、トリップアドバイザー上のフォーラムのクチコミでも、東南アジアへの旅行の際に利用したというクチコミが多く存在します。
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まとめ:訪日外国人観光客の国籍・地域によって人気の予約サイトは異なる
トリップアドバイザー(https://www.tripadvisor.jp/)のフォーラムで外国人が実際に利用したと語っているホテル、航空券予約サイトについて比較してみましたが、こうして海外のサイトと日本発のサイトを比較すると、訪問者数の違い、どの国からの利用が多いのか?といった新たな発見があります。
また、国内発のサイトを利用する旅行者の多くが「本当に予約が取れているのか?」「このサイトでクレジットカード決済をしても大丈夫なのか?」といった不安を持っている事もわかりました。日本のサイトが海外からの旅行者をさらに取り込んでいくためには、「サイトを利用する際に不安だったこと」といったアンケートを実施し、「抽選で◯◯名様に一流旅館の宿泊をプレゼント」などのキャンペーンを年に数回実施、海外からの旅行者の実際の声をサービスに反映していくなど、地道な努力が必要かもしれません。
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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