全国で急増するインバウンド需要ですが、東北でもそのインバウンド需要は大幅に伸びています。このほど、国土交通省東北運輸局が発表したプレスリリースによると、2017年(平成29年)の東北の外国人宿泊者数は前年比46%増と大幅に増加、さらに東北6県全県において震災前の平成22年の水準を上回っているとのことでした。
これを受ける格好で、東北の空の玄関口である青森空港が、ムスリム対応をするなどのリニューアルをしました。東北インバウンドの現状と青森空港のインバウンド対応について見ていきましょう。
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2017年の外国人宿泊者数の年間値は前年比46%増となる945,560人泊
2017年(平成29年)の東北運輸局管内の延べ外国人宿泊者数の年間値(速報値)は945,560人泊となっており、第1〜4四半期の全てで前年を上回る伸びとなりました。
また、2016年(平成28年)の年間値648,430人泊と比較して46%増、平成19年の調査開始以来最高値を記録しました。さらにこれを震災前の2010年(平成22年)の年間505,400人泊と比較すると、87%の伸びとなりました。
国別の伸び率トップは中国の前年比88%増、総数トップは台湾の55,260人泊
国別の伸び率を見ていくと中国が160,330人泊で前年比88%増でトップ、香港は55,260人泊で前年比82%増と大幅に増加。人数としては台湾も248,410人泊ながら、伸び率は42%となっています。
一方韓国は東アジアの中で、その伸びは僅かに28%に過ぎません。またアメリカは61,710人泊で17%増、オーストラリアが16,960人泊で18%増となっています。
全国のインバウンド需要増加を大幅に上回る東北インバウンドの伸び:東北6県の伸びは46%、青森が67%増と大幅に増加
全国の外国人宿泊者数は71,804,750人泊となり前年比12%増となりましたが、東北6県は945,560人泊と46%増となりました。中でも最も増加が大きかったのは青森県の239,150人泊で、これは前年比67%増となりました。また岩手県でも189,070人泊で51%増、秋田県も92,140人泊で48%増、山形県も98,910人泊で40%増を記録しています。また震災前の平成22年と比較しても87%の伸びとなりました。
東北の空の玄関口である青森空港がリニューアル
東北のこうした好調なインバウンド増を受けて、東北の空の玄関である青森空港がリニューアルし、旅客ターミナルの増改修が計画されています。
空港を運営する「青森空港ビル」によると、新たに旅行中のイスラム教徒(ムスリム)を受けいれるための祈祷室を新設、さらにスピーディーな入国審査のために、審査ブースを4箇所から6箇所に増設し、保安検査場に関しては、今まで国内線専用1レーン、国際線共用1レーンから、国内線専用2レーン、国際線専用2レーンに増設し、チケットロビー、出発ロビー、搭乗待合室のスペースを拡張、2階売店部分は西側にレストラン、フードコート、東側には売店を集約するなどし、利用客の利便性を図ります。
「何故、今ムスリムなのか」を知るための7つのキーポイント
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CIQとは
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青森空港だけでなく、東北全体の主要駅などでの利便性向上が求められる
国土交通省東北運輸局では今回の外国人宿泊者数の増加について、理由は現在調査中としています。実際にこれだけ増えている訪日外国人がどのような消費行動を取っているのかについては、詳細な分析が待たれるところですが、こうした訪日外国人の観光の利便性を高めるためには、東北観光の空の玄関といえる青森空港のリニューアルだけではなく、東北6県の主要駅において2次交通の整備を進めることも重要でしょう。
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<参考>
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