近年、観光客のトレンドは「モノ消費」から「コト消費」へと変化してきました。なかでも、日本好きの訪日外国人から人気を集めるのが「温泉」です。
日本の風情あふれる温泉街や宿の雰囲気を楽しむことも、温泉地を訪れる観光客の楽しみのひとつです。
この記事では、訪日外国人に人気の温泉地を5つ紹介し、外国人を受け入れる温泉施設に求められる対応や、外国人観光客数を5年で36倍に伸ばした兵庫県の城崎温泉のインバウンド対策について解説します。
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訪日外国人観光客に人気の温泉地5選
河口湖温泉
世界遺産に登録されている富士山の麓には、河口湖駅を起点に多くの温泉施設が密集しています。
東京から河口湖駅までは、JR中央線で2時間30分とアクセスも抜群です。河口湖温泉の周辺には「富士急ハイランド」もあるため、観光がてら温泉を楽しむ訪日外国人観光客から高い人気を集めています。
由布院温泉
福岡県の隣に位置する大分県湯布院町は、台湾、韓国、中国から数時間で行けるアクセス抜群の好立地です。
こうしたアクセスの良さも、訪日外国人観光客から人気の理由のひとつです。
登別温泉
「登別温泉」は、150年以上の歴史を誇る有名な温泉地です。玄関口である新千歳空港から近いため、観光客が絶えない人気観光地として知られています。
洞爺湖温泉
「洞爺湖温泉」は、湯量が豊富なことで有名な温泉地です。新千歳空港からのアクセスが抜群な好立地で、ホテルや旅館の数は道内1位を誇ります。
洞爺湖温泉周辺には、500円前後で日帰り入浴が可能なホテルや温泉施設が充実しています。
大江戸温泉物語
「大江戸温泉物語」は、江戸の下町のような風情を楽しめる日本最大級の温泉施設です。
東京ディズニーリゾートから「大江戸温泉物語」までは車で20分ほどで行けるため、東京都内のホテルに戻るついでに利用する訪日外国人観光客から人気があります。
成田空港や羽田空港といった主要空港へ直行のシャトルバスも運行されています。
インバウンド誘致のために温泉施設に求められる対応とは?
マナーを伝える
外国人観光客に日本の温泉を満喫してもらうためには、施設側から入浴時のマナーをしっかりと伝えることも大切です。入浴マナーを英語で正しく説明できるよう、英会話の研修を取り入れる、通訳士を雇う、翻訳サービスの導入などのインバウンド対策を行うことが必要です。
また、店舗のホームページやパンフレット、施設内に貼るポスターなどを多言語表記にするなどの対応も必要不可欠です。
外国人観光客が5年で36倍にまで伸びた城崎温泉のインバウンド対策は?
城崎温泉は、兵庫県豊岡市城崎町にある開湯1300年の歴史を持つ古い温泉です。
川沿いの7カ所ある外湯めぐりが人気で、国内外問わず毎年多くの観光客が訪れている人気の観光スポットです。
浴衣に着替えて、好みの外湯をめぐりながら風情のある街並みを楽しむことができます。
そんな、数多くの温泉施設がひしめき合う城崎温泉は、2013年頃から欧州での観光プロモーションとして、個人旅行者の割合が多い傾向にある欧米豪の集客をスタートしました。
というのも、城崎温泉は2013年にフランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に2つ星の温泉として評価され掲載されています。
英語ガイドブック「ロンリープラネット」でも日本のベスト温泉の1つに選ばれていることから、城崎温泉を訪れる外国人旅行者のうちで、欧米豪の割合は約半数を占めていると言います。
さらに2015年には、豊岡市の協力のもと城崎温泉に関する英語の観光情報サイト「Visit Kinosaki」を立ち上げて宿泊予約機能を装備するなど、インバウンド対策に取り組んできました。
フランス語にも対応しているサイトは直感的に操作しやすいページデザインで、利用者にとって旅館の予約がしやすいよう工夫がしてあります。
まとめ
2020年の東京オリンピック開催によって、訪日外国人観光客のさらなる増加が推測されています。
温泉ビジネスを今よりもさらに盛り上げていくためには、訪日外国人観光客の力が必要不可欠です。
最寄り駅から温泉施設までのシャトルバスの運行、イラストや多言語表記を記載した館内パンフレットの作成、周辺の観光スポットとのセットプランの提供など、訪日外国人が利用しやすいように対策を行っていくことが重要です。
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<参照>
- ライブ通訳:外国人観光客に温泉が人気?海外の反応&各施設の対応とは!
- &Travel:外国人観光客が好む、日本の温泉地ってどこ?
-
日経ビジネスONLINE:外国人観光客が5年で36倍、城崎温泉の戦略とは
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
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※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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